失恋の苦しみは後悔の苦しみ 〜自責からベストを尽くした自分に目を向ける〜

怒りが隠していても自分を責めすぎていると気づき、ベストを尽くした自分を見つけてあげる

失恋の苦しみの大きなひとつが「後悔」。やっておけばよかった・やらなければよかった等の後悔が罪悪感となって残ります。怒りが後悔を隠すこともありますが、苦しみから抜けるためには自分を責めすぎていることに気づき、後悔ではなくベストを尽くした自分を見つけることに心の舵を切ることが大切です。

失恋した時の苦しみは身を引き裂かれる程苦しいものです。

ですから、簡単にそこから立ち直るには時間がかかることも多いです。

でも、乗り越えることは絶対できると私は思っているので、カウンセリングでもお伝えしています。

失恋の苦しみを越えて、幸せなパートナーシップを得ていくためには、いろいろな視点があるのですが、今回は「後悔」という切り口でお届けしたいと思います。

失恋の苦しみとは後悔の苦しみだとしたら

失恋した時の苦しみの中には様々なものがありますが、その中の代表かつ大きいものの一つが「後悔」です。

失恋しても元パートナーに対しての思いが残っている時には、その度合いだけ「後悔」も大きくなっている場合が多いです。

この時「後悔」とは、

「やっておけばよかった後悔」

「やらなければよかった後悔」

のこと。

例えば、こんな感じです。

「やっておけばよかった後悔」とは

・もっと優しくしてあげればよかった

・相手の状況をきちんと聞いてあげればよかった

・自分の気持ちをもっと伝えたらよかった

「やらなければよかった後悔」

・あんなにわがまま言わなければよかった

LINEで長文を送らなければよかった

・最後のケンカで「あのセリフ」を言わなければよかった

どちらも後悔が強い時は思い出すたびに苦しくなるのですが、特に「やらなければよかった後悔」は罪悪感を感じやすいので、繰り返し思い出して自分を責めてしまうことが多いように思います。

(実際には「やっておけばよかった後悔」も強く罪悪感を感じているのですが・・・)

怒りが隠す後悔もある

後悔は自覚していることも多いですが、それを思い出すと苦しすぎる、つまり罪悪感が大きい場合には、後悔よりも怒りの方が大きい場合もあります。

例えば、

「突然音信不通にされて数ヶ月放置のあげく『別れよう』とLINEだけきて終わってしまった」

なんて時。

それは腹が立つのは当たり前ですよね。

誰がなんてケースです。

こんな時は、後悔よりも、怒りの感情を処理するのが大変になったりします。

怒りの感情の処理は大切で、例えば、ノートに怒りを書きまくるとか、友達に話を聞いてもらって一緒に怒ってもらうとか。

私のクライアントさんの中には、大きな河川敷に行って誰もいないことを確認して大声で「ばかやろう!」を連呼した人もいます。

そういった自分の怒りをきちんと感じてあげながら、実はこの怒りは相手ではなく自分に向いているのでは?という視点を持ってみるといいのです。

音信不通にした相手は良くないですが、ここに「実は思い当たる節がある」場合もあります。

例えば、

「その直前のデートで遅刻してきたパートナーに激怒して、先に帰ってしまった」なんてことがあった時。

こうした時は「やらなければよかった後悔」がとても大きく心の中にあるのですが、それを思い出すと辛すぎるので、怒りで後悔をなかったことにして感じないようにしている場合もあります。

また、多くの場合、この日の出来事だけではなくて、今までもよく相手に怒りをぶつけていた、という蓄積があったりします。

こうしたことが「やらなければよかった後悔」として、強く自分を責めていることもあるのです。

自分を責めていることに気づいてあげることの大切さ

相手への怒りが止まらない時も、後悔の年に苛まれている時も、どちらの場合も大切なのは

「今、自分のことを激しく責めていること」に気づいてあげることです。

そして、

「いくらなんでもそれは責めすぎだ」

と自分自身に言ってあげることなんですね。

客観的に見たら、どんなに自分に非がある場合でも、この苦しみは「責めすぎ」なんです。

自分ではわからない時も多いので、本当にそうなのか、ここでも友達に聞いてみましょう。

間違いなく「責めすぎ」と言われるはずです。

後悔の時に自分を責めるのを止めるのは難しいですが、まずは何度でも自分に対して

「いくらなんでもそれは責めすぎだ」

と言い続けてあげてください。

その後悔は本当なのかを確かめていきましょう

後悔は、この恋愛でがんばってきたこと、相手の役に立てたことを帳消しにしてしまいます。

「自分を責めすぎていないか」ということと合わせて、後悔ではなく、がんばってきたこと、役に立てたことを友達等に聞いてみてください。

自分ではわからないことも、他の人からはよくわかります。

すると、後悔で隠れてしまった、こうした良かったことも教えてもらえます。

私たちの心はネガティブなこと程、よく覚えています。

逆に言えば、良かったことは意外とわからないものなんですね。

後悔という罪悪感を減らすためには、ベストを尽くしてきた自分の方に目を向けください。

そんな自分をきちんと見てあげることは、あなたの良さとがんばりに気づいてあげることにつながります。

これは、自分を大切に扱ってあげることであり、あなた自身が自分を価値あるものと扱ってあげることになります。

自分の価値を見てあげることが、次の恋愛に進んでいく力になります。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。