仕事にまつわるストレスには
「あの仕事は責任が重すぎる」というように
仕事自体がストレスであることもあれば
「あの人が苦手だ」というように
職場の人間関係がストレス源になるなど、色々なものがあります。
「最近ストレスがたまっているな」と気づけたら
誰かに話をきいてもらったり、好きなことをしたりして発散したり
積極的に休養をとって和らげることもできます。
また、自分ではそのストレスに対処できないと思ったら
ストレス源と距離をとることや
第三者に助けを求めることも大切です。
ただ、自分にストレスがかかりすぎていることや
ストレスがたまりすぎていることに気づかずに
心身の調子を崩してしまう方も多いのです。
そんな状態にいち早く気づいて、対処できるようにするのがセルフモニタリングです。
セルフモニタリングというのは
自分がどんな状態にいるのか
どんな気持ちでいるのかなど
自分自身について客観的に観察することや、こういったことができる能力をいいます。
このセルフモニタリングは、自分の状態に合わせて自分の行動を調節するためのものです。
例えば、苦手な人に対して
「今の自分には余裕があるから、いつもと変わらず接する」とか
「今日は調子が悪いから、距離を取る」というように、
自分の状態に合わせて自分の行動を変えることができるので
ストレスも許容範囲内におさめやすくなるのです。
ただ、周りの人に気を遣いがちな方は、自分よりも人を優先するのでセルフモニタリングがおろそかになりがちです。
また、「自分はまだまだだから頑張らないといけない」と思っている方ほど、自分の状態を無視して、頑張りすぎてしまいます。
そうしているうちに、いつの間にか自分のストレスの許容限度を超えていた、ということになるのです。
もし、自分はセルフモニタリングが苦手だなと感じたら
「今、自分がどんな状態なのか」
「今、自分がどんな気持ちなのか」
を日頃から意識してみましょう。
セルフモニタリングの習慣がないと
自分の状態に「気づく」というのは意外に難しく、
自分がどんな状態なのか・どんな気持ちなのか分からないということもあります。
また、その時は何ともないと思っていたのに
後からしんどくなることやイヤな気持ちになっていることに気づくこともあります。
ただ、最初はよくわからなくても、
練習するうちに、だんだん掴めるようになり、時間差も短くなっていきます。
もし何かモヤモヤする、イヤな気分がすると感じたら、
何らかの対応が必要だというサインです。
何かを変える必要があるという場合もあります。
そしてもう一つ、セルフモニタリングで特に気をつけていただきたいことがあります。
それは、「自分を責めていることに気づけるか」です。
この自分を責める声は、四六時中頭から離れず、責め続けてしまうので、ストレスが何倍にもなりがちです。
例えば、
「仕事で失敗してしまった。こんなこと許されない・・・」と誰よりも自分を責めてしまうこともあります。
また、
「あの人の態度がおかしかった。私何かしたのかな・・・」というように、相手の事情によるものでも、自分のせいだと考えてしまうこともあります。
もし、自分を責める声に気づけたら、「自分を責めるのをやめよう」と思ってみてください。
自分を責めることを少なくなればなるほど、楽になるはずです。
あなたが、もし大切な人にストレスなく過ごしてほしいと思ったら、
その人の状態やその人がどんな気持ちかに注意して、よくなるように対応しますよね。
それと同じように、自分自身の状態や気持ちにも意識を向けてみませんか?