子どもが生まれて、初めはいろんなことが分からないままでも、私たち親は、何となくこうかなといろいろ考えながら赤ちゃんに接していたことだと思います。
だけど成長過程において、少しずつ言葉も覚えていって、歩けるようになっていくと、今度は “教える” という作業が必要になってきますね。
そこでは叱ることや時に怒ってしまうことも当然出て来ると思いますが、その過程での子どもの反応はそれぞれで、どう対処していいか分からないこともいっぱい出て来ると思います。
今日はそんなお話です。
■自分の子どもの気持ちが分からない
・子どもとの接し方が分からなくなってしまう
子どもの成長過程において、どんどんと自分の思いを自分なりに出し始めます。
嬉しいこと嫌なこと、そういうのをはっきり伝えて来る子もいれば、なかなか言えなくて黙ってしまう子もいるし、そこは個性ですから悪いことではありません。
ただ、親としてははっきり伝えてくる子は分かりやすいのですが、その分親と衝突しやすくなりますし、なかなか言えない子の場合は、親の思う通り素直に動くことは多いけど、実際は言えないだけという場合もありますので、なんだか元気がなかったり不満そうにしていたりね。
衝突が多くなるとこれはこれで悩んでしまうし、黙ってしまう子の場合も親も気にはなっていても自分に余裕がないと、そこに甘んじてしまうこともあると思います。
でもそうやって悩めば悩むほど、接し方ってわからなくなるんですよね。
自分の子どもだとしても、気を遣ってしまうこともあるかもしれません。どうしてあげたらいいのか分からなくて、自分がイライラしてしまうことだって時にはあると思います。
子どもが何かの病気なのか、それとも親である私の責任なのか。
愛しているからこそ誰もが悩むことなのかもしれませんね。
・子どもの気持ちが分からない時にしてしまうこと
子どもの気持ちが分からなくて悩む。何を考えているのかどうしたらいいのか。
実はこれって私たちは結婚前に似たようなことを何度も経験しているものなんですよね。
それは、恋愛関係でです。
大好きな彼との間で相手の気持ちが分からなくて悩むということは、皆さん一度は経験があると思います。
そんな時私たちカウンセラーは、どれだけ自分の言葉で話し合っているか。彼に自分の気持ちをちゃんと伝えているかということをお聴きすることが多いんですよね。
男女関係の場合は、女性がほとんど相手に嫌われないように我慢して、合わせてあげてることが多いんです。
でも子育ても少し似たようなことがあるんですよね。
同じように、自分の子どもに気を遣っている人もおられれば、そもそも話し合う機会もあまりないと言われる方もおられます。
それは、子育てにおいて皆さん余裕がなくなってしまうからなんでしょうね。
一言聞けばすむことであっても、ついその発想すらなくなってしまうくらい余裕がなくなってしまうことだってあると思います。
だけど、子ども相手でも旦那様とでも同じです。
話すこと、聞くこと、伝えることを忘れないで欲しいんです。
■好きな人にはなかなか話せない私たち
・愛してるからこそ迷惑をかけたくない
私たちは誰しも愛を持って生まれてると私は思っています。
恐れからじゃなく、愛から生まれて愛を必要とするんですよね。
だから私たち親は、自分の子どもには自分たちよりも幸せに生きて欲しいし、自分と同じような辛さを少しでも経験しないように心配することが、時に甘やかしになったり厳しさになったりと、子育てに多少は影響してしまうんですよね。
でもそれを子どもがどう思うか、子どもはそれを必要としているのか…ということにはなかなか頭が回らない時もあります。ただ私たち親にとっては、それぞれこれが正しいことだ、子どもが傷つかないやり方だと一生懸命ですから、それは子どもたちには伝わります。
だから余計子どもは黙ってしまうこともあるし、分かっていても反発してしまうこともあるんですよね。
そもそも幼い子どもはほぼ感情だけで生きています。でもそれを言葉にして表現するというのはまだまだ出来ないんですよね。
親が大好きだからこそ迷惑かけたくない、役に立ちたい、愛して欲しい。だけど伝えたいことがあっても伝えられない。だから言わずにいる。だからこそ反発してしまう。
黙るやり方も、反発するやり方も、愛の成せるわざなのですが、これでは子どもが本当に伝えたいことは、親には伝わりません。
・子どもの依存心を受け止めるチカラ
これが、[恋愛心理学]であって、その学びとするならば、
「自分から伝えたいことは分かりやすく彼に伝えようね。」
という話になっていくのですが、相手はまだまだ子どもです。旦那様にはついつい女性として、頼りたかったり甘えたかったりする部分はあって当然だと思いますが、子どもにはそれではうまく行きませんので、私たち親から子どもたちに聞いてあげること、甘えさせてあげること、それは親には必要になって来るんですよね。
■分かって欲しいからこそ、実は聞いて欲しい子どもたち
・親からのコミュニケーション
聞き方にはコツがあって、それにはまず、 “親御さんに多少なりとも余裕がある時” というのが必須です。私たちに余裕がなくて、でもやらなきゃとイライラしながらではうまく出来ないものですからね。
:同じ目線で話すこと
:子どもの顔を見てあげること。
:子どもが話すまで待ってあげること。
です。
親子関係って本当に男女関係と似たようなところがあって、私たち女性って誰しも答えがすぐに知りたいの。
だから相手が黙っていることって耐えられなくなっちゃう。だけどこれが例え旦那様であっても、子どもであっても、“ごめんなさい” を相手がこころに持っている場合は、やっぱりなかなか話せないものです。
ある程度待ってあげて下さいね。すぐに何か言いたくなっちゃうかもしれないけれど。
ただ、それでも子どもが話せそうにないと思うならば、こちらが、その気持ちをある程度汲んだ話し方をしてあげて下さいね。
例1:
「ママは思ったの。私がバタバタとしてるから、あなたはいつもママを思っていろんなことを我慢してるんじゃないかなって。この間私が怒っちゃった時も、でもさH3・H3・H3・!ってあなたが言いかけたのに私は自分のことでいっぱいになってちゃんと聞いてあげなかった。でもそんなことしてたら、あなたの気持ちが分からくなるよね。ごめんなさい。いつもあなたは悪くないの。大好きだよ。あの日ママに本当は何て言いたかったのか、今教えてくれる?」
例2:
「この前あなたが何か言いかけたのに、ママバタバタし過ぎて聞いてあげることが出来なかったね。ごめんなさい。あの時、私にどう言いたかった?
(ここで言わなかったら気持ちを汲む:)
・きっとあなたにも言いたいことあったよね。ママにわかって欲しかった事ってなに?
・私が怒ってたから言えずに我慢したんだよね。今教えてくれる? ちゃんと聞きます。」
寄り添うように子どもに聞いてあげて下さいね。
・話さない、言わないには理由がある
これは、子どもたちだけに限ることではありません。私たちみんなそうだと思います。
話さない理由、言わない言えない理由ってありますよね。
迷惑かけたくない、嫌われたくない、怒られたくない、バカにされたくない。
大人でも同じなのですから、子どもなんてもっとそうかもしれません。子どもたちの世界はまだまだ狭くて、幼いほど理解してあげられるのは親だけです。
だけど子どものこころはまっしろで、だけども親は今までたくさん経験して傷ついて来て、子どもと親の見ている世界ってきっと全然違うよね。
だから自分の子どもの世界を知るには、彼らとたくさん話をしなきゃ、親も分からないし、親が分からないを徹底してしまうと、その親に話しても分かってもらえないとますます子どもは話せなくなりますしね。
一番近い関係性ですから、何を考えてるか分からないと感じるほど、コミュニケーションを大切にして欲しいと思っています。
このお話が、子育て中の皆さんにとって、少しでも楽しくなる記事であれば小川は嬉しく思います。
次回は、高塚早苗カウンセラー が担当します。
どうぞお楽しみに。