本日5月5日は『こどもの日』ですね。 楽しい時間を過ごされていますでしょうか?
長い休み明けは、朝起きれずに「学校に行きたくない」というお子さんも多いのですよね。
普段のリズムに戻すのがタイヘンなので「下手に休みなんて要らないよ」という親御さんもいらっしゃいます。
私もそう思ったことは数知れず…。
けれどリズムの問題ではなく、本当は寂しくて「学校に行きたくない」というお子さんも意外と多いのです。 口では色んな理由を述べるのですが。
そんなとき、子供の心の中はどんなことが起こっているのでしょうか?
そして、その対応策は?
よければ、お付き合いくださいね。
■「学校に行きたくない」のはお母さんと離れたくないから
「学校に行きたくない」
子供がそう言いだしたとき、それは「もっと、お母さんと一緒にいたい!」そんな気持ちの現れであることが多いようです。
低学年の小学生が不登校になる原因に『母子分離不安』と呼ばれる ”親から離れる不安” というものがあります。
小学校に入学して環境がガラッと変わり自分でしなければならないことが増えたり、苦手なことに直面して感じるストレスが要因となって『母子分離不安』がみられることもあります。
それまでは親と一緒に保育園や幼稚園に通っていたのに、ひとりで学校に行くのは子供にとってはドキドキハラハラの大冒険です。
それはまるで大人の私たちが、行ったことのない国へ一人旅に出るくらいのチャレンジかもしれません。
かなりのドキドキですよね。
また、「私(僕)は、ちゃんとお母さんに愛されているだろうか?認められているだろうか?」と不安になることも。
今回は主に小学校低学年のお子さんについてのお話しですが、中高生のお子さんでも根底では同様のことがいえる場合もありますので、よければ参考にしてみてくださいね。
■子供の真意って?
「学校に行きたくないのはどうして?」
そう聞くと
「学校に行っても何も楽しいことがないから」
なんて答えるのに、いざ学校に行ってしまえば楽しそうにしているし、なんならお友達と遊ぶ約束までしている。
「充分楽しそうじゃないの」と思うのだけど、朝になるとなかなか起きてこないし「学校に行きたくない」とグズりだす。
そんな日々が続くと、何が原因で学校に行きたがらないのかサッパリわからなくなるかと思います。言動が一致しないですものね。
子供の言葉をそのまま受け取ると「一体この子はどうしちゃったんだろう」と子供の真意がわからず、親としてどう対応してよいのかわからなくなることもあるかもしれません。
けれど小学校低学年くらいの子供は、まだ上手く言葉に出来ないことも多々あります。
たとえば「学校に行きたくない」と言い出したのが第一子だった場合。
色々な理由が考えられますが、下に弟や妹が出来たときなどは、第一子からするとかなりのピンチです。
これまで一身に受けてきた親からの愛情を、自分が学校に行っている間に
「あの赤ちゃんが独り占めするのか?」
と気が気じゃなく
「学校に行きたくない!」
と言い出すことは、そんなに珍しいことではありません。。
深層心理では、兄弟姉妹は 『親の愛情を誰が一番受けるのかのライバル』 といわれます。
子供は親に、自分が一番愛されたいし認められたいし特別扱いしてもらいたいのです。
■ ”秘密の共有” をしてみましょう
「最近、様子が変だな」
そう感じたお子さんには、お母さんとの ”秘密の共有” をすることをおススメします。
子供は本来お母さんを独占したいものです。
自分が一番愛されたいし、認めてもらいたいのです。
お母さんと秘密を共有することで、子供は「私は特別に扱ってもらっている」と感じます。
「お母さんは、ちゃんと私を気遣ってくれている」と感じるので、安心するのですね。
先ほどの例にあげた「学校に行きたくない」と言い出したのが、小学校3年生のお姉ちゃんで、下に5歳の弟くん、0歳の赤ちゃんがいたとします。
お母さんは大忙しですよね。
そんなとき、ついつい上の子には
・我慢させてしまう
・言えばわかるものとして扱ってしまう
・言わなくてもわかるものとして扱ってしまう
なんていうことも少なくないかと思います。
子供たち3人が同時に泣き出したとしたら、咄嗟に下の子に目が行くお母さんは多いと思います。
外を歩いていて土砂降りの雨が降って来たら、下の子をかばうかと思います。
そしてそれは、至極当然で真っ当なことです。
小さい子の方が、どうしても体力的には弱いですものね。
けれど小学校3年生の子には、それが理解できないのですね。
言い聞かせると頭では理解してくれて、お利口で良いお姉ちゃんになってくれたりしますが心では、認められるために寂しさを我慢したりお母さんを困らせないように甘えたい気持ちを抑圧します。
するとそのお母さんに甘えたい欲求を我慢した分、どこかで発散させないと心のバランスが上手く取れなくなるのです。
お姉ちゃんからすると
「おちおち学校になんて行ったりしたら、お母さんと赤ちゃんがもっと仲良くなってしまう!断固阻止せねば!!」
そんな心境です。
そう考えると、ちょっと健気で可愛らしい感じがしませんか?
なのでそんなときは ”秘密の共有” です。
「あなたとお母さんだけの秘密にしよう」
そう言って2人で美味しいおやつを食べたりお散歩したり、他の兄弟姉妹には内緒にして楽しい時間を過ごしてみましょう。
”特別扱い” というやつですね。
小学校低学年くらいだと、ちょっとしたことでも無邪気に喜んでくれます。
または「お姉ちゃんだから」という理由で、可愛い文房具を堂々と買ってあげたり本を買ってあげるのも、子供の心を満たすには有効です。
こういうとき大体の場合、下の子が「ボクも欲しいー!お姉ちゃんばかりズールーイー」と言い出します笑
しかし怯まずに
「お姉ちゃんはもう小学生だからね。小学生は偉いんだから。小学生だから普段もいっぱい我慢もしてくれてるんだよ~。お姉ちゃんみたいに小学生になったら買ってあげます」
とココは秘密にせずに、キッパリと言って見せます。
これは一番上の ”特権” です。
そうすると上の子は ”私はお姉ちゃん” という自覚を持つようになります。
小さな子供ながらに、お母さんと秘密を共有したり特権を与えられることで心が納得するのですね。
・お母さんはちゃんと私を認めてくれている
・お母さんはちゃんと私を愛してくれている
それがわかるとお母さんを赤ちゃんに取られる心配をせずに、安心して学校に行けるようになりますよ。
そうはいっても、忙し過ぎて対応できないということもあるかと思います。
また
「私にはそんなことをしてくれる人がいなかった」
「なんで、私ばかりそんなことをしなくちゃいけないの」
そんなモヤモヤした気持ちが出てくることもあるかもしれません。
それは、心になんらかの感情が引っかかっているからです。
そんなときは、是非カウンセリングも利用なさってみてくださいね。
どのカウンセラーもお電話の初回は無料でお話しいただけます。
話すだけでもラクになれますよ。
心理学では ”寂しさが問題を作る” といわれます。
これは、大人でも子供でも同じなのです。
ひとりで抱え込まないでくださいね。
あなたの子育てを応援しています。
来週5月12日(金)は、那賀まきカウンセラーがお届けします。
どうぞ、お楽しみに。