こんにちは、カウンセリングサービスの福野てるすけです。
カウンセリングでもお仕事のご相談を多く承ります。
その中でも多いのが
「職場で周りの人にイライラするんです!」
「あいつの仕事ぶりを見ているとムカついてしょうがないです!」
「自分より仕事の出来ない上司が嫌でたまらないです!」
などのイライラやムカムカという感情についてです。
一つ一つのイライラやムカムカはそれほど大きくなかったとしても、頻度が多かったり、常に感じてしまったりするとその職場/環境がとても苦しくなったり、不快なものになってしまいます。
仕事はただでさえ大変な事もあるのに…
ただでさえ嫌な事の一つや二つ、いやそれ以上あるのに…
多くのエネルギーを注がないといけないのに…
そんなイライラやムカムカという感情があるとやりにくいですよね。
しかしです、全ての人が同じ状況下においてそのような感情を抱いているのかというとそうでは無いことも多いものです。
ということは自分の中にイライラやムカムカを感じさせる要因があるという事になります。
その要因の一つが“完璧主義”である場合も多いのです。
“完璧主義”とは「完璧でなければ許されない、受け入れてもらえないだろうから完璧にならないといけない。完璧なものを提供しないといけない。」という感覚、考え方です。
この”完璧主義”が強すぎると自分の中にルールが増えていきます。
「始業30分前には職場に到着しその日の準備を整えないとダメ。」
「朝と帰社時の挨拶もキチンと丁寧にしないとダメ。」
「メールが来たらすぐに返信しないとダメ。」
「電話はコール音3回以内に取らないとダメ。」
「仕事の納期は絶対厳守、出来たら納期2日前に終わらせないとダメ。」
「説明は完結に要点をまとめていないとダメ。」
「仕事中に私語なんてダメ。」
「机の上を整理整頓していないとダメ。」などなどです。
あげだしたらキリがありません。
このルールが多くなればなるほど自分自身が生きにくくなるのは想像がつきますよね。
あれもやらなきゃいけない、これもやらなきゃいけない、こうしないといけない、常に気を張り詰めていないといけなくなってしまいます。
ただこのルール、自分自身にだけ課しているうちはいいのですがそうは上手くいかないことも出てきます。
自分に課したルールを自分の周りの方にも無意識のうちに課してしまうのです。
じゃあ、周りの方がそのルールを守れるかと言うとそうではありません。
そもそもそのルールを知りません。
すると頭に来ます。
「なんでわたしはこのルールを守っている、守ろうとしているのにあの人は平気で破るのよ!」
(そもそもその方はそのルールの事を知りません)
「どうしてわたしはこれだけ頑張っている、苦しい思いをしているのにアイツはのうのうとしてるんだ!」
(そもそもその人から見るとあなたがどれだけ自分に多くのルールを課しているか、頑張っているか知りません)
わたしも元々は完璧主義者でした、今思えばですが。
つい最近まではその自覚すらありませんでした。
完璧主義者はその自覚が無い方もとても多いのです。
自分にとっては長年続けてきた当たり前の事だから無理もありません。
しかし、よ〜く思い返すと完璧主義者の行動を確かにとっていました。
高校生の頃の話ですが、美術の授業がありました。
今でも覚えているのですが、高校3年間で美術の作品を提出したのはたったの2回(2作品)だけでした。
納得行く作品がそれしか作れなかったんです。
今思えば「職人かよ!」と突っ込みを入れたくなりますが、それが私のスタンダードでした。
その傾向は大人になってからも残ります。
一言で言うと人生に軽やかさが減ります。
そりゃそうですよね、納得が出来る完璧なものじゃないと提供しなかったり、行動を起こすことが出来ないのですから。
完璧主義を手放す、小さくすることが出来ると軽やかさも戻ってきます。
それを根源とするイライラ、ムカムカも減っていきます。
それにはいくつものやり方があるのですが、私がやった方法は
「完璧じゃない自分、だらしない自分でも怒られないという経験を積み重ねる」
というものです。(現在進行形です)
具体的にどんなことをしているのかと言うと、
「自分の脱いだ靴下を洗濯機に入れないでリビングの端っこに置いておいても怒られないとい経験を重ねる」というものです…
ちなみに故意ではありませんよ、ちゃんとやろうと思えば出来るのですが「後でいいっか」と思ってしまう性格なんです、脱いだ靴下に関しては…
私の妻はリビングの端っこなら靴下を脱ぎっぱなしにしても怒らない性格なのです。
もちろん、違うことで怒る事はあるのですが、この件では怒らないのです。(ここがとても大事です!)
なので私は気がつくと、というかついつい脱ぎっぱなしにしてしまうのですが、その度にそんな自分でも大丈夫なのだと自覚するのです。(意識的に)
これが1回や2回だと意味があまりないのですが、何十回も何百回も重ねると「だらしがない自分の全てでは無いにせよ受け入れてもらえる」という自覚が芽生え、その結果「こうでなくてはいけない」という完璧主義の部分が小さくなっていったのです。
ポイントは「だらしがない自分でも怒られない」という経験が大事なので相手の方があまり気にしない事柄でそれを実施するという事です。
そうでないと喧嘩をした際に
「前から言いたかったんだけど、あなたのこういう所が嫌なのよ!」と言われかねませんからね。
そんな風に言われてしまってはまた傷ついて作戦失敗となってしまいます。
あなたにも“完璧主義な自分”な部分があるのではないのでしょうか?。
職場などでイライラ、ムカムカが多いのでしたら、ちょっとその部分を小さくしてみてはどうでしょうか?
よかったら今日のお話を参考にしてみてくださいね。
最後までお読み頂いて
ありがとうございました