子育てとパートナーシップ、どちらもうまくいくために

女性の身体にしかできないことが、妊娠、出産ですよね。
みーんな、お母さんから産まれてくるというのは、なんだか不思議なものです。

さて、今日は、母親である女性と、子どもを産むわけではないけど、父親になる男性とパートナーシップを組んでいる時に、いったいどんな変化や、出来事が起こるのか、そして、すれ違ったり、問題が起きやすいところはどこか、見ていきたいと思います。

 

■ランキング?!

あなたの中に、大事にするとか、気を遣うとか、優しくするとか、大好きとか、のランキングがあるとしたら、いったい誰が第1位なんでしょう。

ご主人とお付き合いしていた頃、新婚の頃、きっとご主人が、大好きランキング第1位だったのではないでしょうか。もちろん、ご主人にとって、あなたもそうだったと思います。

でも、妊娠、出産という大イベントの後、目の前には、天使みたいな赤ちゃんが登場しています。
唯一無二の存在を前に、あなたの中のランキング上位は、入れ替わらざるを得ないのではないでしょうか。

第1位 子ども
第2位 ご主人

でも、仕方のないことです。
私たちは、弱き者を助けることになっているのですから。

ご主人の中でも、同様のことが起こっているかもしれないし、ランキング第1位は、常に奥さまというケースも、意外と少なくないんですよ。

でも、多くの場合、ご主人がないがしろ・・なんてことも。
言わないけど、寂しい思いをする男性は、少なくないようです。

 

■子育ての足並み

妊娠した時、一番、妊娠を体験できるのは、他ならぬ、女性であるあなたです。

つわりが始まって、早速「きもちわるーい」ってなったり、異様に匂いに敏感になり、さまざまな匂いに、いちいち反応してイライラしちゃったり、エコー写真に写る、不思議な形のものに、えも言われぬ愛情が溢れたり、何ヶ月か経つと、お腹の中で、ちがういきものがうごめくのを、体感できたり、おなかだけが、ものすごく大きくなる体験も。

体験したことのない体験の連続に、対応するのが大変なほど・・

このように、女性はどんどん、子どもを持つということを体感しながら、理解し、覚悟を決めていくわけですが、男性にとっての、妊娠とか出産て、体験できないんですよね。

これは、太古からの決まり事で、変えることは未だできておりません。
ひとりめ、私が産んだから、ふたりめは、あなたが産んでね、とかできないんですよね。

ですから、子どもを持つことも、育てることも、男性パートナーをいかに巻き込むかが、とても大事になってきます。放っておくと、足並みが揃わないんです。男性のほうが置いてけぼりになってしまうからです。

妊娠、出産は、女性にとっては、大イベント、大仕事。
10ヶ月余りの長期戦でもあります。

その時その時の体験を、ご主人と共有してみてください。
検診に時々ついてきてもらうものいいと思いますし、今、こんなことが起こってるんだってことを、教えてあげてください。しんどい時には、ご主人に頼って、聞いてもらったり、励ましてもらえたら、助かりますよね。

お仕事が忙しいご主人ばかりだと思いますが、そのお子さんは、女性であるあなたが産むけれど「おふたりの子ども」だということを、忘れないでくださいね。

そこは、遠慮せず、協力してもらってください。
父親として、目覚めていくためにも必要なことなんです。

 

■ふたりの役割

母親、父親、女性、男性、という違いによって、担う役割が、別々のものになることも多いです。

例えば、母親が子どもを産み、お世話をしたりしている間、父親は、外で働いて稼いでくる、という構図はわかりやすいものですよね。
女性が、内側を守り、男性が、外側から守る、といった感じでしょうか。

しかし、現代では、女性が、男性が、という括りではなく、できる方ができることをやる、男性が産休を取って子育てをすることだってあります。男性の産休取得率は、もっと上がるといいですよね。

子どもを産む、育てる、という大きな出来事を、母親である女性が、全面的に引き受けてしまうことって、案外多いのかなって思います。それがいけないわけではありません。母親になると、本能的に子育てに夢中になる時期もありますから。

でも、子育てって、とっても大変。みんなやってるからって、思いますけれど、みんなすごいことやってたんだなって、思いませんか。どんなブラック企業にも負けない、労働条件ですもの。

ですから、母親だからって、つい引き受けてしまうこと、しんどいけど、頑張っていること、パートナーと共有して、ただ手伝ってもらうというより、ふたりでどうするといいか、話ができるといいですね。

男性は、男性で仕事をがんばる、という役割で、エネルギーを使っていますから、あれこれ言いつけて、「俺だって、疲れてるんだ!」みたいな発言が飛び出さないようにしたいものです。

ふたりで、一番いい方法を模索する、ということです。
もし、これから、赤ちゃんがやってくる予定の方は、予め、お二人で話をしておくのは、おすすめです。

おふたりでシュミレーションをして、段取りしておいたら、すごくいいと思います。

 

■余裕がない時には

先述しましたが、「俺だって、疲れてるんだ!」発言の時にはきっと、「私だって、がんばってるんだから!」って、お二人ともに余裕がないんだと思います。

そりゃそうです。子育てしながら、仕事しながら、お二人ともが大変な時なんです。
どちらかが、サボっているわけではないんですよね。

持ち場でがんばっていらっしゃる時なんです。

口数が減って不機嫌になったり、大きな声で怒ってみたり、可愛くない嫌味を言ってしまったり、相手のこと労ったり、優しくしたりできない時、ありますよね。子育て時期には、あり過ぎると思います。

あなたが、こんなふうになることもあるでしょう。
パートナーが、なることもあるでしょう。

そんな時には、心の中では、こんなふうに言ってるんです。

私のこと、わかってよ。
俺のこと、助けてよ。
そして、愛して欲しい。

素直に言えないから、怒っちゃったり、黙っちゃったりするんですよね。

一番、わかって欲しい相手だから
一番、助けて欲しい相手だから
一番、愛して欲しい相手だから

思いが大きくなっちゃうんです。

あなたが、そうなった時も、パートナーが、そうなった時にも、思い出していただけたらと思います。

そして、パートナーよりも先に、彼のことわかってあげようかな、助けてあげようかな、愛してあげようかなって思ってみてください。まずは、思うだけで、いいですよ。

とてもじゃないけど、あなたに余裕がない時、そして、パートナーにも難しそうな時には、ふたりの間だけで解決しようとせず、広く頼れる先をみつけてみてください。

お友達でもいいし、行政の支援でもいいし、ご実家でも、カウンセラーでもいいので、話を聞いてもらいましょう。少し余裕が出てくると思いますよ。

その余裕の中で、少しずつでいいので、パートナーとコミュニケーションしてみてください。
彼も、あなたと同じように、大変なのかもって思いながら。

お二人とも、同じ目的でがんばってるんですから。
お子さんを幸せにしたいっていう。

素敵なご夫婦だと思いますよ。

最後まで、お読みくださって、ありがとうございました。
お役に立つことがあれば、嬉しいです。

来週金曜日は、いしだちさカウンセラーがお送りします。
どうぞお楽しみに。

 

[子育て応援]赤ちゃんの頃から、思春期の子、そしてそんな子どもたちに関わる親とのお話を6名の個性豊かな女性カウンセラーが、毎週金曜日にお届けしています。
この記事を書いたカウンセラー

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「自分らしく自分の人生を生きることに、もっとこだわってもいい。好きなことをもっとたくさんして、もっと幸せになっていい。」 そんな想いから恋愛・夫婦関係などのパートナーシッップを始め、職場、ママ友などの人間関係、子育てに関する問題など、経験に基づいたカウンセリングを提供している。