逆ギレも、見方を変えると出来ることが見えてきます。
今回は、逆ギレの心理学をお届けします。
あなたの周りにも逆ギレする人いませんか?怒りっぽくて、周りの投げかけに対して、怒りモードで受け答えをする人。
そんなに怒りモードで対応しなくてもいいんじゃないの?とかそんなモードで対応されるとこっちまで怒りたくなってしまうよなんて思うこともありますよね。
しかし、相手の逆切れモードにこちらの不快感や正当性を訴えたとしても、火に油を注ぐ様なもので収束しづらくなってしまうことはもちろんのこと、後々にも遺恨が残ってしまうことがあります。
ここで、逆ギレしてしまう心理背景を知ることは一見理解しがたい相手への理解や人間関係構築への一助となります。
■逆ギレする人の中で起こっていること
ここで、逆ギレする人の心の中で何が起こっているのか見ていきましょう。
例えば、
今日は天気が良くて気持ちが良い。よーし、今日は○○さんに逆ギレをしよう!
…なんていう人はいませんよね。
言い換えれば、逆ギレしてしまう人は何かしらの事情により、ストレスや気分の悪さネガティブな感情を抱えている状態だと言えます。そうすると、気分が良いときや余裕がある状態であれば、難なく聞き流せたり受け答え出来ることが出来なくなってしまいます。
逆ギレしている人の攻撃性や態度の悪さを見ていると何かを抱えているようには到底見えませんが、本人の心の余裕を奪う何かしらのものを抱えていることが考えられます。
例えば、Aさんは仕事締切間近。
彼の仕事の進め具合は、いつもギリギリになってしまうか、遅れ気味。
Aさん自身、締切を守らなくてはいけないことは分かっているし、本人も締切を守らないといけないと思っている。
いつも余裕をもって行動したいと思っているのに、実行できていない自分のことをいつもダメだなと感じている。
Aさんの心の中は、出来ていない自分はダメだ!出来ていない自分はダメだ!!出来ていない自分はダメだ!!!…そんな気持ちでいっぱいになる。
そんなとき、先輩のBさんから「Aさん、この前お願いした資料作成進んでる?」と聞かれる。Bさんは進捗状況を確認しただけで、Aさんを責める意図はありません。
しかし、Aさんはイライラを隠し切れず…
「分かっています(怒)。今、やってます(怒)。そんなに心配なら、ご自分でされたらどうですか?」
といって逆ギレする。
こんなシチュエーションは逆ギレが発生する場所ではよく見られますが、AさんはAさん自身のことをダメ出ししていることによって、Bさんの確認の声掛けがまるでBさんがAさんを責めているように感じてしまってたわけです。
そもそも、AさんはAさん自身をダメ出ししたり、仕事の締切りへのプレッシャーを感じたりしている訳ですから、Aさんの心の中は自己攻撃やプレッシャーでいっぱいいっぱいな訳です。
もうこれ以上、責められたり、プレッシャーを感じたりすることには耐えられないよーと心のキャパオーバーを感じた分だけ、そのベクトルはAさんの外に向いていきます。これが逆ギレの正体です。
■逆ギレする人に対してできること
逆ギレされると大変不快ですし、こちらまでイライラすることだってあります。
出来ることなら関わりたくないと思うこともあると思いますが、少し視点を変えれば私たちにも出来ることがあります。
先ほど例に挙げたように、逆ギレする人は何かしらのネガティブな感情でいっぱいいっぱいであり、今以上に何かを抱えきれない心理状況にあります。言い換えれば、助けを求めることが出来ない状況です。もし、助けを求めることが出来ればいっぱいいっぱいになるまで抱えることもないでしょうし、逆ギレをする必要もありませんよね。言い換えれば、助けが必要な状況でもあります。
逆ギレする人の心理的いっぱいいっぱいな状況を解消して余裕が出来れば、逆ギレをする必要がなくなる訳です。ですから、逆ギレする人に対してサポートする視点を持つということが現状改善に役立ちます。
「締切に間に合いそうになかったら、こっちでやるから声かけてね」とか「何か出来ることありますか?」や「大変そうですね」と言って心の内を話やすいきっかけを作るのもよいでしょう。
そうすることで、徐々にではありますが逆ギレする人の心にも余裕が取り戻されていきます。
良かったら、お試しくださいね。
(完)