パートナーシップで一番大事なものとは・・・
こんばんは
神戸メンタルサービスの平です。
「パートナーシップで一番大事なものは何ですか?」という質問を受けることがよくあります。
この答えをひとつに絞ることはなかなか難しいのですが、私はよく「2人の共通の目標かなぁ」と答えます。
恋愛初期には、どのカップルも大きなロマンスからスタートします。
これは2人がお互いに見詰め合っているような関係です。
お互いの魅力にうっとりして、とても大きな幸せを感じます。
しかしながらここでは、「この人はきっとこういう人にちがいない」というそれぞれのよい思い込みと期待があります。
恋愛初期ですから、まだまだお互いに相手のことをよく知りませんし、相手に気に入られるためにできるだけすばらしいものを与えようとしているので、失望やケンカになることは少ないのです。
しかし、あなたが「この人はきっとこんなにすばらしい人に違いない」と勝手に考えているパートナー像と実際のパートナーには差がありますから、お付き合いが続いていくうちに、パートナーがあなたの期待どおりでない振る舞いや、言動をすることが重なると、あなたはパートナーに失望してしまうわけです。
こうして、2人の関係は、ロマンスからパワーストラグル(主導権争い)と呼ばれるケンカの状態に移行していきます。
さらに、期待してがっかりすることを防衛するために、「この人はこういう人なんだから仕方がない」とあきらめるようになります。
こうしてデッドゾーンの関係へと進んでいくわけです。
この段階を越えて、2人が本当に親密な、相手のあるがままを愛してけるような状態をつくるためには、2人の「共通の目標」が必要になります。
「共通の目標」という言い方は非常に抽象的ですが、「こんな自分になりたい」とか、「2人の関係をこういうふうにしたい」といった2人にとってのゴールと言ってもいいかもしれません。
相手に失望してしまったとき、お互いがそっぽをむいてしまったときに、この「共通の目標」があなたたちの関係をもう一度ロマンスへと導いてくれる大きなカギになるわけです。
例えば、2人で旅行をしているときに、相手を見失って迷子になってしまったとしても、2人が泊まるホテルさえわかっていれば、必ずそこで落ち合うことができます。
これと同じように、何かあったとしても2人に「共通の目標」があったなら、2人が何のためにパートナーシップを組んだのかを思い出すころができるのです。
結婚していたとしても、結婚していないような部分が存在する人はとても多くいます。
夫婦の間で何か不満があるとき、「奥さんよりも昔の彼女の方がよかったかなぁ」とか、「こんなことならあの人と結婚しておいた方がよかったかもしれないわ」と感じてしまうようなことはないでしょうか?
私たちは、うまくいかないことがあると、すべて相手のせいにしてしまって、2人が何のために結婚したのか、なぜおつきあいしているのかを忘れてしまうのです。
私のところには、受講生やクライアントさんが結婚の報告に来てくれます。
そのとき、私がよく「ところで新婚旅行はどこに行くの?」と質問します。
そして、「いや、まだ決まっていません」というカップルには、「どんなことよりもまず一番先に新婚旅行から決めなさい」と言っています。
ハネムーンというのは、当面の2人にとっての共通の目標になりますし、どこに行くのか、そしてそこでどう過ごすのか、ということにもお互いの色んなパターンがでてきます。
マリッジブルーという言葉があるように、結婚前にはお互いに怖れ出てくるので、つまらない理由から大きなケンカになることもよくあります。
そんなとき、2人の間に最高のハネムーンの計画がさえあれば、「今ここで別れてしまったら、新婚旅行に行けなくなる・・・」とハネムーンが2人のケンカの抑止力になることが実はとても多いのです。
まだ、結婚の経験がない方は、「何をバカなことを」と思われるかもしれませんが、結婚している身近なお友達に聞いてみられると、こういうことはよくあることなのだと理解していただけるでしょう。
新婚旅行ひとつとってもこうなのです。
あなたたちカップルの大きな目標は何でしょう?
どんな夫婦やカップルになりたいですか?
もし、今おつきあいしているパートナーがいらっしゃっるのなら、2人で旅行のプランを考えるように、2人のカップルとしての目的を作ってみてください。
以前、とっても苦労しながら成功を収めた企業家のご夫婦にインタビューする機会があったのですが、そのご夫婦は、「一番楽しかったのは、2人でこの事業を成功させようと躍起になって働いていたころだった」とおっしゃっていました。
カップルがひとつの目的のためにお互いの才能や力を合わせるとき大きな喜びとクリエイティブなギフトがあなたたちに送られることになるのです。
では、来週の恋愛心理学もお楽しみに!!