■愛があるからこそ愛せていない自分に悩む
親なのに子供を愛せないと思いそんな自分は親として失格だし、人間としても最低よねと自己否定してしまう方いると思います。
親なら子育ては楽しいものだろうし、我が子を愛せない私はダメ人間どうしたら子供を愛せるようになりますか?
そのようなお悩みを持つ方に向けたお話になります。
人はどうでもいい事では悩まないものです。
例えば、健康になりたいと思っている方は、自分の食生活などに気を付けますよね。
それは健康になりたいからです。
健康になりたと思っていなければ、食生活に気を付ける事は殆どないと思います。
つまりは子供を心から愛したいからこそ、愛せていないように感じている自分の事を最低と思ってしまうのではないでしょうか?
■人は愛されたように接する
人は親にしてもらったように周りの方に接するものです。
それは家族との関係が人間関係のルーツだからです。
何時も叱責されながら育てられた子供は親になった時、自分の子供を叱責しながら育てる傾向があります。
もしかしたら親も自分の親に叱責されながら育ったかもしれません。
昨今はSNSなどの情報過多の時代で子供は褒めるといいらしいが、自分は叱責ばかりでこれは愛していない事よねと思うかもしれませんが、叱責するから愛せていないわけではないと思います。
■子供を通して自分を見ている
人は自分の心のフィルターを通して物事を見ていて、そこで起きている感情をキャッチしています。
「投影の心理」と言われるものです。
例えば空を見て清々しいなと感じているのなら、貴方の心は清々しい状態です。
なんだか今日の空は儚いなと感じるのなら、貴方の心の状態は儚い状態です。
空に限らず人から感じる思いも一緒で、子供が今日はイライラしているなと思う時は親である貴方もイライラしている可能性があります。
えー今日は気分がいいしイライラしていないよ~!と思う方もいるかもしれませんが、人は自分の心で感じている事を周りの人や出来事から感じるものなので、もしかしたらイライラしている可能性があります。
そして子供の至らなさを感じる時、自分の至らなさを見ているように実は感じている場合があります。
これも「投影の心理」なのです。
落ち着きがないなと子供に対して困っている時、自分と重ね合わせて落ちつきがない事を困っているのかもしれませし、子供に対してイライラしているのなら落ちつきがない自分を嫌悪しているのかもしれません。
■自己否定にハマっていませんか?
自己否定が強いと出来ていない所ばかりが目につくものです。
「そんなことも出来ないの!」
「何をやっても駄目ね!」
など子供に言っているとしたら親である自分自身にも同じような事を思い言っていないか、チェックしてみて下さい。
自分に厳しい言葉を言っていると、子供にも同じように厳しくなってしまうものです。
子供に厳しくしてしまうからといって子供を愛していない事とはならないと思います。
それは出来ていない自分を思うと辛過ぎるので、子供には自分と同じような辛い思いをしてほしくないという親心から、厳しい言葉になっている事が考えられるからです。
■母親神話にハマっていませんか?
今は母親神話というよりも親神話といったほうがしっくりくるかもしれません。
親なら当たり前、という価値観です。
親なら子どもを愛するのは当たり前だし、親なら自分のことよりも子どもの幸せを優先的に考えるのが当たり前、などと言われているものです。
親である貴方が子供を優先する事が悪いわけではありません。
子供は親が言った言葉よりも行動をよく見ているものです。
子供が自分以外の人を何時も優先するようになっているとしたら、過度に子供を優先していないか自分自身を少し振り返ってください。
自分が我慢してまで子供を優先し過ぎていると、子供も同じように我慢して周りの人を優先している可能性があります。
子供が実はお菓子を食べたいと思っていたのに、我慢してお友達にどうぞと気前よくあげている姿を見て貴方はどのように思うでしょうか?
後で本当は自分がお菓子を食べたかったけれども、我慢してお友達に譲ったと言われたら貴方は親としてどう思いますか?
偉かったねと思う方もいれば、遠慮しなくてもと思う方もいると思います。
自分も食べたかったら半分ずつでも良かったねと子供に言ってもいいかもしれません。
人の気持ちなどを優先する事は思いやりや相手の方を尊重している事になるかもしれませんが、我慢してまでとなると自分を大切に出来ていない事に繋がりますのでご注意くださいね。
貴方の子育てに参考になりましたら幸いです。
次回は、吉村ひろえカウンセラーです。
どうぞお楽しみにしていてくださいね。