とっても怒るのは、もしかしたら完了していない痛みがあるからかも

怒るのは、完了していない痛みがあるから?

同じ出来事でも全く腹をたてない人もいれば、ちょっとだけ腹をたてる人もいれば、とっても腹をたてる人もいます。その反応の違いは完了していない痛みがあるからかもしれません。その場合は、その痛みを癒やすと感情的な反応が変わっていきます!

●同じ出来事でも反応は人それぞれ

例えば、情報番組を見ていた人がいたとします。

その情報番組で男性の芸能人の浮気が報道されていたとします。

その内容は、下記のような内容の報道・・・

・芸能人は謝罪会見を開く
・謝罪会見で浮気の顛末を話す
・芸能人は反省の言葉をのべる
・家族に全てを話して妻に散々怒られたとのこと
・怒られた上で奥さまには許してもらったとのこと

もしこのような内容の番組があった場合は、あなたは番組を見ながらどんな反応をすると思いますか?

「この人許せないなぁ〜。こんな人2度とテレビに出したらダメと思うわ」
と、めちゃくちゃ腹がたってしかたがないという感情的な反応がでる人もいらしゃるでしょう。

「こんなことを報道があると奥さんとお子さんはご近所や、学校とかで過ごしづらくならないかなぁ?」
ということが心配になる人もいらっしゃるでしょう。

「夫婦の問題だし、奥さんが許しているんだったら他人がとやかく言う問題じゃないんじゃない」
と腹もたてずに他人事としてテレビをみられる方もいらっしゃるでしょう。

人それぞれ色んな反応があるかと思います。

あなたは、どんな反応になるタイプなのでしょう?

●痛みがあるジャンルは感情的な反応が過度にでやすい

「夫婦の問題だし、奥さんが許しているんだったら他人がとやかく言う問題じゃないんじゃない」
と腹もたてずに他人事としてテレビをみられる方もおそらくいるかと思いますが、
「この人許せないなぁ〜。こんな人2度とテレビには出したらダメと思うわ」
とめちゃくちゃ腹がたってしかたがないという感情的な反応になる方もおそらくいらっしゃるかと思います。

この違いはなぜ起こるのでしょう?

しかも、我が身に起きたことでもないですよね?

知っている友人の身に起きたことでもないですよね?

テレビで見たことがあるくらいの遠い他人の出来事なのに、それなのに、なぜめちゃくちゃ腹がたって仕方がないのはなぜでしょう?

これには一つの可能性が考えられます。

その可能性とは・・・
“完了していない痛みに関係するジャンルのことは感情的な反応が過度になりやすい”
ということ。

例えば視聴者の人に裏切られた経験があったり、誰かの身勝手さで辛い思いをした経験があったり、もしくは浮気がある家庭で育ちつらい経験があったり等で、その時の痛みがまだ残っていたりすると、その痛みを刺激する“芸能人の浮気のニュース”がはいってくると感情的な反応が“過度に”でてくるわけです。

すると、他人事として情報番組を見る形にはならず「この人許せないなぁ〜」と過度に怒りという反応がでてきたりします。

●その他の可能性もある

完了していない痛みがあるから感情的な反応が過度になる場合もありますが、そうでない場合もあります。

例えば、観念的に反している情報がはいってくることから怒りという反応になることもあれば、自分が持つ道徳感なもの倫理観に反していることから怒りという反応になる場合もあります。

怒りという反応になる理由は、色んな理由が考えられるのですが、その一つとして完了していない痛みがあるジャンルは感情的な反応が過度になる場合があると理解していただくといいかと思います。

また、“完了していない痛みに関係するジャンルのことは怒りの反応が過度になりやすい”ではなく、“完了していない痛みに関係するジャンルのことは感情的な反応が過度になりやすい”と書いたのは、怒りという反応ではなく、悲しさや、寂しさといった怒り以外の感情の反応がでることもあるからです。

カウンセリングをしていると“怒り”という反応で出てきているケースは割合的に多いように思います。

●感情的な反応が変わる!

カウンセリングで、クライアントさんがとても怒っているということがあった時に、
「完了していない痛みに関係するジャンルのことは感情的な反応が過度になりやすいことがあるので、その可能性も考えていきまっしょうね」
と一緒に考えていくことがあります。

それはもちろん怒ってはいけないから、このことを考えましょうと言っているわけではありません。

怒っている状態が続く(しかも過度に怒りの反応になっている)のはクライアントさんの精神的な負担が高くなるので、出てくる怒りの反応を弱めていく為に、このことを考えるわけです。

そうして、まだ完了していない痛みを見つけた時は、その痛みを言葉にしていきます。

そすることで感情を外に流していきます。

感情を外に流していくことでその痛みは癒えていきます(痛みは完了していきます)。

そうすると、どうなるのか?

そすると、今起きている怒りの反応がやわらいでいきます。

しかも、同じクライアントさんに同じような出来事が起こっても、今度は怒りの反応が弱くなっていったりするのです。

中には「同じような出来事が起きているのに、今回は全く腹が立たないんですよね」と言われる方もいらっしゃいます。

感情的な反応が変わるわけですね!

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もし、他の人はそんなに腹をたてていないのに(もしくはおそらく腹がたたない人もいるだろうに)、あなたはとても腹が立つようなことがある時は、
『完了していない痛みがあるから感情的な反応が過度にでているんじゃないだろか? 』
ということを考えてみてはいかがでしょう?

そして、考えてみた結果、まだ完了してない痛みがあることを発見したら、その痛みを誰かに話して受け止めてもらってください。
そうやってその痛みを外に流していくことで痛みは癒やされて行きますから。。

痛みが癒やされて完了していくと、あなたの感情的な反応は変わっていきます。

そうすることで、そのジャンルについて、そんなに腹がたたなくなる、もしくは全く腹が立たなくなると、あなたが楽ですよね。

もし機会があったら一考されてみるのも良いのではないかと思います。
何かのヒントや、参考になれば幸いです。

(完)

 

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
  1. 怒りの解消方法〜怒りを作る本当の感情を見つけて癒やそう〜
  2. 禁止のレベルを低くする考えに変えると腹が立つシーンを減らせる
  3. 怒りよるトラブルを減らそう〜トラブルを減らす3つの言葉〜
  4. とっても怒るのは、もしかしたら完了していない痛みがあるからかも
この記事を書いたカウンセラー

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若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。