あなたがだれかを必要としてあげることも大切なこと
こんばんは
神戸メンタルサービスの平です。
※好かれる人はまわりに いい気分や楽しさを届ける
人が人を嫌いになるのが理論的でないように、人が人を好きになる理由も理論的なものではありません。
やはりここでも感情がとても大きな役割を果たします。
あなたが誰かを好きになるときは、その人といることがとても楽しかったり、おもしろかったり、いい気分やいい感情を感じさせてもらったりしています。
つまり、あなたが対人関係で好感度を上げたければ、あなたのふるまいや言葉が大事なポイントになります。
相手にどんな感情を感じさせることができるかで、好かれるかどうかが決まってくるわけです。
私たちはいつも自分のことばかり見ているようです。
すると、自分の感情をコントロールすることに忙しく、相手がいまどんなことを感じているかには無頓着になりがちで、それが対人関係の失敗の理由にもなりやすいようです。
目の前にあなたの友だちの女の子がいると思ってください。
彼女はきょう失恋したばかりで、とても落ち込んでいます。
あなたは一生懸命、話しかけているのですが、彼女は下を向いているばかりで、あなたのことを見てくれません。
どう感じるでしょう?
さらに彼女は自分の靴下を見て、「あ、ここ、破れてる」と言いました。
どんな気分になりますか? あまりいい気分ではありませんよね。
一方、あなたの前に別の女の友だちがいて、彼女は話しているあなたの目をちゃんと見てくれています。
そして、あなたの話にいちいちうなずいて、「へえー」とか「そうなんだ」と言いながら聞いてくれています。
こんどはとても話しやすいと思いませんか?
愛されたいなら、 まず、自分から愛すること
子ども時代、私たちはいつも両親に見守られていたかったのです。
幼稚園や学校から帰ってきたら、すぐにおかあさんに、きょう学校であったことのすべてを聞いてもらいたくはなかったでしょうか。
私たちはいつも人に見てもらって、ちゃんと反応してもらいたいと思っています。
男女関係でも、いつも見られていると、その視線を感じて意識しはじめ、好きになってしまうということもありますね。
どうも私たちは、見られたいようなのです。
親は子どものことがとても大好きなのですが、親が子どもを見る以上に子どもはいつもまっすぐに親を見続けています。
見られれば見られるほど、私たちはその人を好きになってしまうのかもしれませんね。
いまでこそ、あなたのおとうさんやおかあさんは、あなたにとってクソ親父かもしれませんし、口うるさい母親かもしれません。
でも、子ども時代、親がどんな親であったとしても‥‥ヒステリーであったとしても、また仮に犯罪者であったとしても、子どもは親を嫌いにはなれませんでした。
また、両親には何度も何度も怒られたり叱られたりしたわけですが、どれだけ怒られても叱られても、あなたは親のことを嫌いにはなりませんでした。
あなたの親にとって、嫌な自分をこれほど見せても、自分を嫌わなかった人に出会ったことがあったでしょうか?
私たち大人は、できるだけ人に嫌われないように嫌われないようにと気を使いながら生きているものです。
それに対し、どんな自分を見せても子ども時代のあなたは嫌わずに愛し続けてくれたわけですから、ご両親はそんなあなたのことを愛さずにはいられなかったのです。
心理学では、“好意の返報性”と呼ぶのですが、人は自分を好きでいてくれる人を嫌いにはなれないものです。
ペットは全面的に飼い主を愛します。
これに反応するように、飼い主もペットのことが大好きになるのです。
もし、あなたがみんなから愛されたいと願うのであれば、まずはあなたがみんなのことをだれよりも愛さねばならないのかもしれませんね。
※ときには相手に 与えさせてあげよう
私たちは人に好きになってもらおうとすると、つい、「なにをしたらいいだろう」、「どう愛したらいいだろう」と「与える」ことばかり考えてしまいますが、相手に与えさせてあげることも、じつはとても大事なのです。
お友だちにプレゼントしたり、おごってあげたりするときは、とてもいい気分になりませんか? 同じように、だれかから何かを「受け取る」という行為は、相手をそんないい気分にさせることでもあるのです。
心理療法に“アニマルセラピー”といわれるものがあります。
老人ホームなどにいるお年寄りに犬や猫を飼ってもらうというものです。
お年寄りが「もし、自分が死んでしまったら、このペットたちはどうなるのだろう」と思うだけで、長生きしようという意欲が生まれますし、ペットたちにいろいろなものを与えたいと思う気持ちがイキイキさを生み出します。
あなたがだれかを必要としてあげること。これも、あなたの好感度を上げる要素の一つなのです。
来週の恋愛心理学もお楽しみに!!