聞いてもいないのに、「休みがとれないほど忙しくてさ。」とか「毎日終電まで仕事してて・・。」など、忙しいアピールをしてくる人っていませんか?
自分の忙しさをアピールしたいとき、心は本当は何を伝えたいのでしょうか。
また、忙しいアピールをされてイラっとしないための対策も考えます。
◇忙しいアピールをする心理
私は忙しいのだとアピールする人は、忙しさの裏にある「こんな私」をわかってほしいという思いがあるのかもしれません。
・頑張ってる私
忙しい毎日の中で、一生懸命に頑張っている自分をわかってほしいし、認めてほしいし、褒めてほしい気持ちがあるのかもしれません。
・儲かっている私
忙しいということは、仕事がいっぱいあって儲かっていることを意味するケースがあります。
能力のある自分や稼ぎの良い自分を褒めてほしいという思いがあるかもしれません。
・かわいそうな私
収入が忙しさに見合わないと感じるときなどは特に、がんばっても報われないと感じたり、会社や上司に無理に働かせられていると感じるなど、不運でかわいそうな私、それでも耐えている私をわかってほしいという気持ちがあるかもしれません。
・頼りにされている私
上司や部下など周りの人に頼りにされているからこそ忙しいというような、人の役に立っている自分を認めてほしいと感じることがあるかもしれません。
・逃げたい私
行きたくない飲み会や興味のないレクリエーションのお誘いなどを断る口実として、忙しいとアピールすることもあるでしょう。
◇忙しいアピールにイラっとする理由
忙しいアピールをする人の心理をいくつかあげてみましたが、みなさんの中にも「そうそう、こういう人いるよねー」と苦々しく思った方がいらっしゃるかもしれません。
私たちは、他人の「忙しい」という言葉の裏にある心理を、知らないうちに感じ取っているものではないでしょうか。
他人の言動でイラッとするとき、「私ならやらないのに」という思いを感じていることがあります。
たとえば「この人、頑張ってることを認めてほしいんだな」と感じてイラッとしたならば、あなたはどれだけ大変な思いで苦労をし、努力をしていたとしても、それを誰にも言わずに黙々と頑張る人なのかもしれません。
自分なら頑張っているなんて言わないし、言うのは恥ずかしいなどと感じ、他人に言うことを禁止していることがあるのです。
自分が禁止しているのに誰かが平気な顔をしてやっているときに、私たちはイラッとすることがあるようです。
つまり、誰かの忙しいアピールにイラッとするとしたら、あなたは弱音をはいたり自慢したりすることをしない、自分自身にとても厳しい人と言えるのかもしれません。
◇忙しいアピールにイラっとしたときに、やってしまいがちなこと
他人の忙しいアピールにイラッとするのは気分が良くないですから、私たちは無意識のうちに気分のバランスを取ろうとすることがあります。
例として、忙しいアピールをする人を見下すことがあげられます。
たとえば、「忙しい忙しいと言うけど、実際は仕事ができないからやるべきことが山積みになってるだけなんじゃないか?」などです。
もちろんそれも一理あるかもしれませんが、他人を馬鹿にするのも気分が良いものではないかもしれません。
そのため、そもそも忙しいアピールに対してイラッとしないことを目指すのもいいかもしれませんね。
◇忙しいアピールにイラっとしないための対策
弱音をはかないとか自慢をしない人は、そんなことをしたら他人に嫌がられると感じているケースがあります。
そのため自分さえ我慢してひとりで頑張っていればいいのだと、自分の中に弱音や自慢をため込んでいたりするのです。
この「ため込み」を手放すと、他人の忙しいアピールにイラッとすることが軽減されるかもしれません。
方法としては、もしできそうならば、信頼できる人に「弱音をはかせてほしい」などとお願いしてみてもいいかもしれません。
しかし、これはハードルが高いと感じる人がいるでしょう。
そういう人は、よほどの頑張り屋さんと言えます。
その場合は、「私は〜〜という弱音をはいてはいけないと思ってる人間です」などと、あなた自身の弱音がはけない状況などを、客観的に人に説明しようとするところから始めてみてはいかがでしょうか。
世の中には意外と、弱音をはくあなたのことを悪く思わず、共感してくれたり、話してくれたあなたに好感を持ってくれたりする人がいるようです。
あなたが受け入れてもらえてホッとし、言ってもいいんだと思えるようになったとしても、あなた自身が忙しいアピールをする人にはならないことが多いので安心してください。
ただ、弱音をはいてもはかなくてもいいんだ、
自慢してもしなくてもいいんだ、
忙しいアピールをしてもしなくてもいいんだ、
などと思えるようになると、他人の忙しいアピールを難なく受け流すことができるようになるかもしれませんね。