パートナーに感謝すると、パートナーも自信をもてるようにもなるのです。
こんばんは
神戸メンタルサービスの平です。
先日、「おつきあいして3年目の彼がいるんですが、おたがいにまだ25歳でそれほど貯金もあるわけではありません。
私は結婚も考えており、二人でやっていくとなんとかなるのではないかなぁと思っていました。
でも、この前、彼から「いまはまだ結婚は考えられないなぁ」と言われ、大ゲンカになってしまいました」というご相談をいただきました。
この種のケンカはよくあることなのですが、双方に誤解があることが多いようなので、この結婚観の違いについて今日はお話しさせていただきます。
一般に「結婚」というと、多くの女性はとてもポジティブなイメージを抱かれます。
たとえば、「結婚したら、毎日とてもロマンチックな生活が待っている」とか「毎日、彼といちゃいちゃできる」など。
もちろん男性もそうしたことは考えるのですが、結婚を考えるとき、多くの男性の頭にまず最初に浮かぶことは、「ちゃんと幸せにしてあげられるだろうか」とか「経済的に十分な豊かさを提供できるだろうか」などといった強い責任感なのです。
もちろん、まじめにちゃんと結婚のことを考えているからこそ、責任を感じるのですが・・・。
しかしながら、「必ず幸せにしてあげられるか」と考えたとき、男性はいろいろな不安や恐れを感じてしまいます。
そして、自分自身も経済的にももっとしっかりしなくては結婚すら許されないと思ってしまうようなのです。
すると、つい冒頭のような「いまはまだ‥‥」という表現になるのです。
ところが、男性はこの「いまはまだ‥‥」を強調したつもりでも、女性の耳にはそのあとに続く「結婚は考えられない」ばかりが残り、「私とは遊びなのか」とか「結婚する気がまったくないんだ」などととらえてしまい、その結果、大ゲンカになることが多いようです。
ここでいちばん大事なことは、彼があなたと「結婚したくない」とはけっして言ってはいないということです。
「君をちゃんと幸せにする自信がいまはまだもてない」と言っているのです。
それなのに、あなたが怒りはじめると、彼は心の中で「ほら、やっぱり僕は君を幸せにできないじゃないか」と思い込み、ますます結婚への自信をなくしてしまうのです。
もちろん、結婚は二人で築き上げていくものなのですが、男性は往々にして、「一人でなんとか彼女を幸せにせねば」、「ましてや、子供なんかができると、その面倒も見なければ」と一人でいろいろな問題を抱えすぎてしまい、結婚というものはとてもたいへんなものだと感じてしまう場合が多いようです。
また、女性もテレビやSNSに感化されて、セレブな結婚に憧れを抱いたり、悪気はないのですが、「結婚したら、タワマンに住みた~い」などと彼に言ってしまうこともあり、無意識的に男性にプレッシャーを与えてしまうことも多いようです。
このようなときにいちばん効果があるのは、男性のネガティブな結婚のイメージをポジティブに変えてあげることです。これができれば彼の不安や恐れは解消されますし、そうすることで、もっともっと男性陣は結婚に前向きになれるはずです。
たとえば、「結婚したら、あなたにしてあげたいことがいっぱいあるのよ」とか「二人でがんばれば、苦労はきっと半分ですむはず。
しかも、喜びはきっと二倍になるわ」とか言ってあげれば、効果は甚大なはず。
さらに、「私、あなたとつきあえて、ほんとうに幸せだと思うのよ。ありがとうね」などと、いまある幸せに感謝してあげたなら、男性ももっともっと彼女を幸せにしてあげたいと思うはず。
前回の恋愛心理学で、「好きな人を、ほめればほめるほどモテますよ」と言いましたが、実際はこのようにして使っていただきたいわけです。
ある意味、男女関係は、自分の中にある自信のなさや自己嫌悪との戦いといってもいいほどです。男性も女性も、実はおたがいに自分に自信がないのです。
自分に自信がない度合だけ、相手にはもっとしっかりとしてもらいたいという思いが強くなり、期待が大きくなる度合だけ、彼がしてくれないことや言ってくれないことばかりが目につくようになってしまいます。それによりケンカも起きてしまうのです。
いま、彼や彼女があなたにしてくれていることをあたりまえだと思わずに、そのことに感謝し、それを十分に味わうことができたならば、あなたのパートナーは自分自身を嫌悪することもなくなり、自分に自信をもてるようにもなるのです。
もしも、あなたのパートナーが、「君が僕の彼女でいてくれて、ほんとうに幸せだよ。ありがとう」と言ってくれたら、どれぐらいうれしいか想像してみてください。
だからこそ、この言葉をあなたのパートナーに贈ってほしいのです。
来週の恋愛心理学もお楽しみに!!