愛されるための成功法則とは?
ひとつ質問をさせてください。3分ほど時間をとりノートに書いてみましょう。
【質問】
あなたがパートナーやまわりの人に嫌われないためにしていることは何ですか?
例)いつもニコニコしている・絶対に怒らない・自分よりも相手の気持ちを優先する・相手の機嫌をとる・デートでは必ず自分がお金を払う・金銭的な負担を相手にかけないようにする・頼まれごとはできるだけ断らない・相手が気に入るような自分でいる・相手が好む洋服を着る・自分の快適さよりも相手の快適さを優先する・相手の都合を優先する、など。
※ここから先は書き出したあとに読んでくださいね。
書いたものをあらためて眺めてみましょう。これはあなたが愛する人や大切な人のために、我慢したり頑張ったり無理したことなのかもしれません。
いつしかそれは「あなたが愛されるための成功法則」にもなっているはずです。そう思うとどんな気持ちがしますか?
なんだかつらい気持ちがする人もいるかもしれません。しかし、ここで知ってほしいのは、無価値感が強いとあなたもつらいけれども、まわりの人もつらいのかもしれないということです。「え?それってどういうこと?」と思いますよね?
◆あなたもつらいが、まわりもつらい
無価値感が強くなると、自分のことをちっぽけに扱うようになります。すると、パートナーやまわりの人からの愛情や承認が受け取れなくなるのです。
たとえば、「あなたは本当に優しいですね」「あなたの気遣いは素晴らしいですね」と褒められたとしても、「いえいえ、そんなことはないです」とその言葉を押し返してしまうのです。
これは「あなたのこんなところが素晴らしいですね」と相手が差し出したプレゼントを、「私にはそれをいただく資格がありませんのでお返しします」と全力で押し返しているようなものです。
良くいえば謙虚ですが、悪くいえば受け取り拒否にもなりかねません。それが謙虚なのか、受け取り拒否なのかは、相手にしっかりと伝わってしまいます。
謙虚から言っている場合は「いえいえ、そんなことありません」と言いながらも、態度に嬉しさが溢れ出しています。しかし、受け取り拒否をしている場合は「いえいえ、あなたは私のことを何もわかっていないから、そんなことが言えるのです」と否定的な態度になるので、「私の愛は受け取ってもらえなかった」と相手をさみしい気持ちにさせてしまうのです。
あなたにとっては「いえいえ、そんな」というのがごく自然な態度なのですが、じつはそれがあなたを愛そうとする人への拒否になっていて、相手にさみしい思いをさせていることには無頓着になってしまうのです。
これは何が起きているかというと、「あなたが相手の思いを受け取らないことで、じつは相手を悲しませているのだけれども、そのことにまったく気がついていない」ということ。もちろん、まったく悪気はないのですが、これこそが無価値感の罠であることに気づいてほしいのです。
◆自分をちっぽけに扱うと、まわりもちっぽけに扱う
さらにはもうひとつ、困ったことがあります。無価値感が強い人は自分のことをちっぽけに扱います。ちっぽけに扱う分だけ、「自分ができること」「自分が知っていること」「自分がしていること」は、誰もができるし、誰もが知っているし、誰もがしていることだと思い込んでしまうのです。
「こんな私にできていることは、誰にとっても簡単にできることだ」と思うので、ついこんなふうに言ってしまうのです。「私にできるんだから、あなたにできないはずがない。あなたにとっては簡単なこと」「私が知っていて、あなたが知らないなんておかしい」「こんな簡単なことは、教えなくてもできるはずだ」と。
これは「私ごときにできることは、あなたにも簡単にできて当然だ」と言っているのですが、自分ができることをちっぽけに扱っているので、相手ができることもちっぽけに扱っているのと同じになってしまうのです。
つまりは、自分に自信がないとき、相手の自信のなさに気がついてあげることができない。逆説的に言うのならば、自分の価値を受け取らないとき、相手の価値を受け取ることもできないということになるのです。
そう考えてみると、あなたが自己価値を受け取らないことが、じつはいちばん罪深いことなのかもしれません。贈られたプレゼントはワクワクしながら箱を開けて「ああ、私のことを思い、これを選んでくれたのね」と相手の心をしっかりと受け取ることが大切。
これはあなたに向けられた愛情や承認もまったく同じです。それこそが愛されるための成功法則なのですから。
(完)
- 恋をすると毎日が苦しくて嫌だ。それは無価値感のせいかも。
- 入手困難な人を好きになるにはワケがある
- 好みの人には好かれないのに、好みじゃない人には好かれる。なぜ?
- 愛を受け取らなかったのは、じつは自分なのかもしれない。