自分を隠ししてしまうのは何故なのか?!
●悪いところを隠そうとする心理
前回の心理学講座”自分を隠すことのコスパを考えてみる〜自分のことを受け入れる〜”では、悪いものと認識しているものは隠そうとする心の動きについての記事をご紹介しました。
本当に悪いものではなかったとしても、あなたが悪いと思っている要素(あまり良くないと思っている、自分ではダメと思っている、そういうところがあっても良いんだと思えていない等)があると、その要素を隠そうという心の動きをしてしまいがちです。
例えば、自分のおおざっぱな性格がダメだなぁと思っているとおおざっぱなところを知られて幻滅されないように隠そうとします。
細かいことを気にする性格がダメだなぁと思っている人は、自分の細かなところ隠します。そして”あんまり細かいことは気にしないよ”というような振る舞いをしてしまったりします。
そういうところが悪いところだという思いが弱い時は隠さずに自己開示できたりすることもありますが、強い時は隠しがちになります。
●「君は変わった」と去られる恋愛
例えば、おおざっぱな自分は良くないんだと思いがあるは、それを隠そうとします。
そうすると普段は自宅のテーブルの上には読みかけの本、飲み終わったペットボトル、タブレット、テレビのリモコン、爪をきって後片付けていない爪切り等々が置き場がないくらい山積みの整理整頓など気にせずいる人物なのですが、社内の人が見る会社の机の上はキレイに整理整頓なんかしちゃったりします。
きっちりしている人の振る舞いをしていしまうわけです。
そうするとどうなるかと言うと、きっちりしている振る舞いを見て、それに惚れる人が現れたりします。
そして、その人とお付き合いをすることになっていくことになったとします。
最初はデートを二,三時間する関係だったのが、丸一日一緒にいたり、お泊まりして数日一緒にいたり、同棲して毎日一緒にいる等々、長い時間一緒に過ごすようになってきます。
自分のことを隠して二,三時間過ごすのはできるとしても、隠しながら長いこと一緒に過ごすのは疲れると思いませんか?
例えば、おおざっぱなところをバレないようにバレないようにすることに神経を使いながら一緒に住むって疲れる感じがしないでしょうか?
すると、隠し続けるのも疲れてくるし、長く一緒にいると気も緩んでくるので隠していた部分が出てくるようになるのです。
隠していたおおざっぱキャラが漏れ出てきます。
元々、きっちりしているところに惚れたパートナーなので、おおざっぱなところがでてくると、そこは魅力的に思えなかったりします。
パートナーにしたら自分が惚れた、きっちりしていた魅力を目にする機会が減ってしまうことになります。
そして、それに伴い惚れている気持ちも低下していきます。
そしてパートナーに言われるです。
「君は変わってしまった、さようなら」と。
●自分を悪く思っている思いが強化
この話を振り返ってみましょう。
大ざっぱな自分は良くないんだと思いがあったんで、その面を隠そうとしたんです。
でも、パートナーと仲良くなってきてから、隠してたおおざっぱな面をだしたところ、その恋愛が上手くいかなくなったわけです。
そうすると、こう思うと思いませんか?
「やっぱり、おおざっぱな自分は愛されないんだ」
そう思ってしまいます。
自分を悪く思っている思いが強化されてしまうわけです。
そう思うので、次の恋愛では、ますます隠そうとします。
●さらけだすことで恋愛が上手く行く
でも、隠すのではなく、次の恋愛でこそ、その自分をさらけ出すことがいるのです。
隠したから後々上手くいかなくなっちゃったんです。
最初から隠さなければうまくいくことが多いんです。
どういうことかと言うと、
人が人を好きになるときに好みというものがあります。
その好みは人それぞれなんです。
外見的なもので言うと
・身長が高い人が好きという人もいれば、ちっちゃい人が好きという人もいます。
・猫顔が好きという人もいれば、たぬき顔が好きという人もいます。
好みは人それぞれなわけです。
精神的なものも同じように、好みは、人それぞれなわけです。
・ しっかりして甘えさしてくれるような人が好きという人もいれば、甘えん坊で甘えてくれる人が好きという人もいます。
・ きっちりしている人が好きという人もいれば、細かいことは気にしない大らかな人が好きという人もいます。
おおざっぱキャラは、ポジティブな面として、おおらかさを持っています。
隠さずに おおざっぱな面を最初からさらけ出しておくと、その面を見て、おおらかな人が好きという好みの人が惚れてくるんです。
そして付き合ったとします。
すると、そのお付き合いをは上手くいきやすいんですね。
前のお相手のように気が緩んで本来の自分を見せたところ「君は変わってしまった、さようなら」という展開は起きにくいのです。
最初から隠してないので、そのような展開にはならないわけです。
ですから、上手く行く為には隠すのではなく、さらけ出すことが鍵なのですね。
●さらけ出すには。
じゃあ、さらけ出すにはどうしたらいいのか?
前半の話を思い出してみましょう!
自分のことを悪く思う心理が、隠そうとする心の動きを作るというお話がありましたのを覚えていますか?
ということは、自分のことを悪く思う気持ちを緩められれば 隠そうとする心の動きも揺るまってきます。
ですので、自分のことを悪く思う思いを緩めていく為に、そういう面もあっていいんだと自分を受け入れていくことへチャレンジしていくことがテーマになります。
『人間だから、完璧じゃなくてもいいんだ』
『おおざっぱな面があってもいいんだ』
などなど、自分のことを受け入れていけるようになれそうな、いろんな言葉を考えて、自分に言い聞かせていくのは、自分のことを受け入れられるようになっていく為のトレーニングになるでしょう。
また、信頼できる人に自分が良くないと思っている面を教えて、
『人間だから、完璧じゃなくていいじゃない』
『そういう面があってもいいと思うよ』
などなど、人から受け入れてもらうような言葉を言ってもらう体験をするのも、自分のことを受けれるようになっているために有効です。
そうやってチャレンジしていくと、だんだん自分のことを受け入れるようになり、受けられるようになった結果、隠さなくても良くなるというように変わっていくことでしょう。
(続)
- 自分を隠すことのコスパを考えてみる〜自分のことを受け入れる〜
- 自分をさらけ出すことで恋愛が上手く行く?!
- 自分の不出来なところを受け入れらると対人関係が上手くいく
- 自分を受け入れることで自己肯定感をあげる