あなたが「選べない」理由をみつめてみよう
いずれは決めることが大切になってはくるのですが、できるだけ納得した選択肢を選びたいですね。
今日は、葛藤を超えて愛し合うコミットをするためのヒントをお伝えします。
カウンセリングの現場では「結婚を視野に入れ始めたときに葛藤が出てきてしまいました」というご相談をお伺いすることがあります。
今のパートナーも、好きになって付き合い始めたわけだし、居心地の良さも感じてはいる。
けれど、結婚となると、この先やっていけるのか、なんだか不安。
でも、今のパートナーとお別れをしてしまったら、次にお付き合いしたい人が現れるだろうか。
私のことを好きになってくれる人がいるだろうか?私も他の人を愛せるだろうか?
こんな葛藤にハマっている時「なんて自分勝手なんだろう」と自分を責めてしまったり、すべてを捨てて投げ出したい気持ちになる方も少なくないようですが・・この葛藤は誠実さの現れであると思うのですね。
結婚はゴールではなくスタートですものね。責任も発生します。
この先も、この人を愛し抜けるだろうか?協力しあって、あたたかな家庭が築けるだろうか?
そんなふうに悩むことは、あなたなりの愛の形でもあると思うのです。
人はなにかしら葛藤を抱えているもの。葛藤すること自体が悪いわけではありません。
それだけ、自分の気持ちを大切にしていたり、自分の人生においていろいろ考えているという証拠でもありますよね。
ただ、心理学的にも、葛藤している状態はフラストレーションが溜まりやすく、長引けば長引くほど心理的な負担が大きくなってしまったり、悩みにはまりこんでしまうことも多いようなのですね。
ちなみに、心理学で「葛藤(コンフリクト)」とは、自分自身が「同程度の強さ」の欲求が存在することで、その両方を選ぶことができないために悩み続けてしまうという状態をいいます。
まさに「心の中で2つの欲求がぶつかっている」という状態をいいます。
そして私たちが感じる葛藤には、4種類ほどあるといわれています。
- どっちもメリットがある状態
例)お昼ご飯に、カレーも食べたいし、オムライスも食べたい! - どっちもデメリットがある状態
例)やりたくない仕事だけれど、やらなければ上司から怒られる - メリット・デメリットがあって選べない状態
例)旅行は行きたいけれど、貯金が減るのはイヤだ - 比べる事柄のどちらにもメリット・デメリットがある状態
A社は給料が高いが、年間休日が少ない。一方、B社は年間休日が多いが、給料は安い。
今回のテーマは、4に当たるかと思うのですね。
- 今のパートナーは居心地がいいし好き。でも、結婚相手としては何かしら不安を感じている。
- 今のパートナーと別れれば、もっと理想の人が現れるかもしれない。でも、現れないかもしれない。好きになれないかもしれない。
どちらにも魅力的な部分と魅力的ではない部分があるからこそ、決断が難しくなってしまうのですね。
そして、自分にとって大切な選択であればあるほど・・・「決めきれない」葛藤にハマってしまうのでしょう。
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この葛藤を超えていくためにおすすめの方法は、
「一旦、落ち着くこと」
「いま、自分が何に悩んでいるのかを整理すること」
「自分にとっての優先順位を決める」
まずは、気分転換や癒しの時間などを取り入れて、すこし落ち着くことからはじめてみてくださいね。
葛藤が長くなればなるほど、大切なことに葛藤している時ほど、フラストレーションをたくさん感じて心が疲れていることも多いもの。
冷静な判断ができなくなってしまいますからね。
次に、紙に各々の選択肢のメリットデメリットなどを書き出して、自分の心を見つめ直してみてください。
ぐるぐる考え込んでしまう時には、カウンセリングや信頼できる人に相談してみるのも効果的ですよ。
自分がなにに悩んでいるのかに気づくことができるだけでも、自分の本当に感じていることを受け入れることができるので、選択がしやすくなります。
もしも、自分の自信のなさが強く影響しているなと気づいたら、愛する自信を取り戻していきましょう。
最後に、自分にとっての優先順位を決めていきましょう。
ポイントは、周りの人の意見や、一般的な意見は置いておいて「自分にとって大切なものの優先順位をつける」こと。
先ほど書き出した紙を見ながら、どこを一番大切にしようか?自分にとってそれほど大切ではないものはどれか?を、感じて、見つめてみてくださいね。
自分の本心と向き合い、見出したあなたなりの決断は、どんな選択を選んだとしても・・きっとあなたの人生と、あなたの大切な人の人生を豊かにするものとなると思います。
よかったら参考にしてみてくださいね。
(完)