復讐心の裏側には辛さや苦しみを我慢してきた日々があります
今回担当させていただく齋藤佑磨です。よろしくお願いします。
復讐心とは相手に仕返ししてやりたい、報復してやりたい。
またやられた分だけやり返さないと、自分の気が収まらないと感じる感情です。
だから復讐心の背景には、やられた分だけやり返してやりたいと思う程の感情が眠っていると言えるんですよね。
その感情は痛みだったり惨めさだったり嫌な感情だったり、様々です。
そして同時に心に眠っている感情の行き場がなく、心の底で抱え続けるしかない状態であるとも言えます。
また復讐心という強い怒りに変わるくらいですから、心の中に眠っている痛みや惨めさといった感情も大きいものであるんですよね。
復讐心の裏側には大きな絶望が隠れている
例えば、学生の頃にいじめを体験した。無視をされたり、酷い言葉をぶつけられたりもした。
その時、誰にも相談ができなかった。心は深く傷ついていたけど、ずっと耐えていた。
だから辛いとか苦しいとか、そうした感情の行き場がずっとなかった。
ある意味、ずっと一人孤独に辛さを抱えてきたわけです。
そしてその孤独な生き方が私が望む生き方とは真逆であるとき、そのギャップが復讐心といった感情を作り出すんですよね。
それはあいつが私をいじめなければこんな望まない生き方をしなくて良かった、と思っている状態です。
復讐心とは先ほどやられた分だけやり返したいと感じる感情だと書きました。
復讐心とは望まない生き方をするきっかけになった出来事と人を、完全に否定したいという思いでもあるんですよね。
ある意味復讐心の裏側では、こんな望まない生き方をしている自分を変えることなどもう出来ないと絶望感を感じているとも言えます。
だから復讐すること以外に自分の生き方の変化を望めなくなる。
それは自分が変わることに深く絶望を抱くほどに、我慢してきた辛さや苦しみが並大抵のものではなかったんですよね。
ではこの復讐心に心を振り回されるとき、どのようにして復讐心を減らすと良いのでしょうか。
今の自分の選択肢を増やしていくことが絶望と復讐心を減らすカギ
先ほど復讐心の裏側には自分は変わることはできない、という絶望感があると書きました。
まずはこの絶望感を希望に変えていく必要性があります。
でもそれが凄く難しいんですよね。
それはもう自分は変われないという絶望感を作り出したのは、我慢してきた辛さや苦しみだからです。
先ほどのいじめを例にすれば、無視される度に何とかしようとしたけど勇気が出なかった。また「やめてよ」と口には出したかったけど、声に出せなかった。
周りの人にSOSを求めたかったけど、結局誰も助けてくれなかった。
状況を変えようと自分なりにはしてきた。でも状況を変えられなかった。
だからこそ辛くても苦しくても我慢し続けるしかなかった。
そうした辛く苦しい日々の積み重ねが、「自分は変わることができない」という絶望感を強めていってしまうんですよね。
だからまず大切になるのは、辛かった過去の感情のケアです。
そしてこの感情のケアを「自分で自分を変えていく未来への一歩」という視点を持ちながら行うことが大切です。
辛かった過去を思い出すことが目的ではなく、辛くても我慢してきた自分に労わりという優しさを届けるために感情のケアをするんです。
そして良ければここではカウンセリングを使いながら、誰かに受け止めてもらいながら感情のケアをしてみてください。
例えば、無視をされたとき本当は心が張り裂けるくらいに辛かった。
いじめに耐える日々は孤独で地獄のような毎日だった。
こんなに辛い思いをしているのに誰も助けてくれなかったのが本当に悲しかった。
そういった我慢してきた感情に気付いて、労わりの目を届けることが大切になります。
そして自分の我慢してきた感情に気付けると今に課題を持ち越すことができます。
例えば、耐える孤独の日々が辛かったとしたら、今誰かとの関係性で「嫌なことは嫌」
と断る練習をしていくことが大切になります。
また誰も助けてくれないことが悲しかったとしたら、今誰かに少しでも頼る練習をしていくことが大切になります。
これは自分の人生の選択肢に「辛かったら距離を取る」「悲しかったら誰かを頼る」といったことを増やすためなんですよね。
そして今の自分に選択肢が増えると、増えた自分で過去の自分を見れるようになります。
それは今の自分が辛かったら距離を取れるのだから、過去の辛かった自分も距離を取ることができたのでは?と可能性を見てあげられるようになる。
そして過去の自分も変わることができたのでは?と思うことは、自分は変われないという絶望感が減っていくということです。
何より絶望感が減って、自分が変わることのできる選択肢が増えていくと、復讐心を抱いている必要性がなくなるんですよね。
復讐しなくても、自分が望む生き方を自分は出来ると思えるようになってくるので。
簡単になりますが以上になります。
より深いサポートをお求めの方は、良ければカウンセリングも使ってみてくださいね。
(完)