職場で周りが苦手な人ばかりだと感じると、毎日仕事に行くのも辛くなるかもしれません。
あの人は仕事の手を抜くからイヤ
あの人は上司の機嫌ばかり取るのが気に食わない
あの人は私に面倒な仕事ばかりやらせるから憎らしい
などなど。
挙げはじめたら、きりがないことも。
そんなとき私たちは、あの人はもっとこうしてくれないかな、この人はこうするべきだ、こっちの人は、、、など、その人たちに変わってほしいと思うものではないでしょうか。
とはいえ、そのひとりひとりに「あなたはこうしなさい」とか「こういうことはやめてください」などと言うのは難しいかもしれませんし、たとえ言えることがあったとしても、相手が「はい、そうですか」と聞く耳を持ってくれるとは限りませんよね。
こういう嫌な人やダメな人たちにはどんな気持ちで対応すればいいのか、それぞれの人への対処法を知りたいと思うこともあるかもしれません。
◇「苦手な人ばかり」のとらえ方
ちょっと想像してみていただきたいのですが、もしもあなたが、素敵な王子様にプロポーズされた幸せいっぱいのお姫様だったとします。
見える世界がピンク色・・・か、どうかはわかりませんが、そんなときに、あの職場の嫌な人たちを見たらどう感じるでしょうか。
嫌なことは変わりがないかもしれませんが、もうそんなことはどうでもいいと思ったりしないでしょうか?
私たちは、心の中が幸せいっぱいの気分でいるとき、周りの人たちの嫌な面があまり気にならないようなのです。
職場に苦手な人ばかりがいるという状況は、職場の人の「嫌なところが気になってしまう状況」であると言えなくもありません。
だとしたら、その「嫌なところが気になる状況」から「たいして気にならない状況」にできれば、あなたの毎日が楽になっていくのかもしれませんね。
◇苦手な人が気にならない私になる
私たちの心には、物理的なしくみとは異なる独特のしくみが備わっていると言われています。
物理的なしくみは、たとえばリンゴを5個持っていて、人に1個あげると自分の手には4個残る、つまり「あげると減る」というものですよね。
心のしくみは逆で、「相手にあげたものが自分の中に増えていく」というものです。
たとえば、誰かにやさしくするというのは、「やさしさ」をあげたと言えると思うのですが、そうするとあなたの中に「やさしさ」が増えていくというのです。
人にやさしくすると、やさしい気持ちになるということですね。
人にしたことは、すべて自分に戻ってくるという言い方をすることもあります。
他人にすることは、自分にしているのと同じこと、というのも同じ意味でしょう。
このしくみを利用することで、王子様にプロポーズしてもらうほどではないかもしれませんが、心の中を幸せに近づけて「気分がいいので職場の人たちの嫌なところがたいして気になりません」という状況になれるのではないでしょうか。
◇具体的にどうすれば?
人にあげたものは自分の心の中に増えるというしくみを利用して、心の中を幸せいっぱいにしようと思うならば、人に何をあげればいいのか、あなたならもうおわかりですね。
幸せになること、といえるでしょう。
具体的に誰に何をするのかは、あなたがやりやすい人にやりやすいものから始めるのがいいと思います。
たとえば職場で、真顔で挨拶をする代わりに、笑顔で挨拶をするのもいいでしょう。
話しをするとき、目をそらす代わりに、相手の目をやさしく見てもいいでしょう。
何かをしてもらったら、「すみません」と言う代わりに、嬉しそうな笑顔で「ありがとうございます」と言ってみてもいいですね。
相手が何かミスをしたら、にらむ代わりに「ドンマイ」と言うこともできるかもしれません。
あなたならこうしてもらうと気分がいいということを、積極的に人にすること、そしてそれを継続することが、人の嫌なところが気になる状況から抜け出すカギとなり、苦手な人ばかりの職場がいつのまにか居心地よくなることも考えられるのです。
すぐにうまくできなくても大丈夫です。
あきらめずに続けられた人には、手ごたえが感じられるのではないでしょうか。