戦う女性の困り事(3)〜結婚か自由か編〜

結婚か自由かの選択制ではなく、愛することが幸せにつながる。

様々なことと戦い、地位や名誉、豊かさや自由な時間を得てきた女性にとって、結婚するということは、得てきたものを犠牲にするように感じてしまうことが少なくありません。結婚すると、自由がなくなると感じて、結婚につながりそうな恋愛を避けて、結婚しなくてもいいような恋愛になってしまったりすることも少なくないのです。

何かと勝負してしまうことが多い、戦う女性たち。
当然、男性とも勝負してしまいがちです。
それは仕事だけの話ではなく、恋愛関係になっても、知らず知らずのうちに勝負してしまっていたりする。

「私の意見が正しい」
「私の選択が正しい」
「あなたは非常識」
「あなたは頼りない」

というように、気がつくと彼よりも自分が優秀であり、有能であるということに必死になってしまっていたりする。
もちろん、全く悪気はないし、むしろ彼には勝ってもらいとすら願っているのですが、何事にも戦いを挑んできた女性を打ち負かし勝利を得る男性は、少なかったりもする。

意識的ではないにしても、男性と勝負してしまってはいるけれど、男性には私よりも強くあってほしいとも願っているわけですが、周りの友人が次々に結婚したりすると、恋愛だけでなく結婚なんてのもしてみてもいいかなと考え始めたりもします。
もちろん、結婚するしないなんて、個人の自由なので、そうは思わなくったって何の問題もありません。

戦い、常に勝利を目指してきた女性が手に入れているものって、多岐にわたるわけです。
地位や名誉なんてのもあるでしょうし、経済的な余裕なんてのも得てきたものですよね。
また、時間や自由というのも得てきたもです。

仕事で戦い、地位を得て、経済的に余裕が持てて、時間も自由になってくると、これを手放したくなくなってきてしまったりする。

彼と過ごす時間や、結婚して家族として暮らす時間に憧れはあるけれど、自分だけの時間がなくなってしまいそうで嫌だと感じる人もいたりします。

誰かと一緒にいるということは、相手の都合に合わせなきゃいけないこともあります。
デートの行き先や日時だって、自分の都合だけで決めるわけにはいきませんからね。

これが結婚なんてことになったら、想像は膨らんでしまうわけです。
「お正月は、夫の両親という他人と過ごさなきゃいけないの?」と、まるで自分の時間が奪われ、自由がなくなってしまうように感じてしまったりする。

休みの日は、パジャマのままで昼過ぎまでゴロゴロ寝ていた日々が、結婚するとなくなってしまいそうな気がする。
自由に使えるお金だって、無くなるのではないかと不安になる。
今までフラッと出かけていた旅行だって、結婚したら行けなくなるのではないかと感じる。
洋服やお化粧品に使っていたお金だって、生活費に費やさなくてはいけないのではないかと考える。
ライブだってフェスだって、行けなくなるんじゃないかと不安が募る。
私よりも相当収入が上の人でないと、私が私のお金を自由に使えなくなる!と恐ろしくなる。

独身でいるってことは、戦うことで得てきた地位や豊かさや時間や自由を、自分だけのために使えるってことだし、ある意味そのために戦ってきたとも言えるわけです。
ただ、独身でいるということは、寂しく感じる時もある。
だから、チラッと結婚のことを考えたりもする。

だがしかし、結婚すると、地位や豊かさ時間や自由を手放さなくてはいけない!
それは嫌だっ!

そうすると、結婚につながりそうな真剣交際はスルーして、その場だけ楽しければいいかと、気楽な恋愛ばかりしてしまったりする。
気楽な恋愛でもいいのですが、気楽ということは、いつ別れてもいいくらいの相手を選ぶことになります。
ひとりでいる寂しさは感じなくていいかもしれませんが、いつ別れてもいいくらいの相手といても、楽しくないですよね。

結婚しても、自由でいていいんですよ。
そりゃ一人の時ほど、自分勝手ではいられないでしょうが、「この人なら!」と思えるくらいの、あなたが情熱を持って愛することができる人がお相手なら、多少独身時代より不便があってもいいと思いませんか?
また、それくらい愛する人ならば、不便だなんて思わないものなんですよね。

戦う女性は、「この人なら!」と自分が情熱を持って愛することを、恐れていたりします。
それは、〜隙がない編〜でも少し触れましたが、コントロールをなくすことが怖いからです。
でも、それくらい相手のことを好きになれたら、実はすごく幸せなんですけどね。

結婚か自由かと、どちらかを選ぼうとするのではなく、自分自身がとことん相手を愛することに集中してみる。
恋愛や結婚は、戦いではないですからね。

また、結婚は必ずしなくてはいけないものではありませんので、結婚しない生きたかを選ぶのもまた自由です。
でもその時も、周りの人を勝負相手としてみるのではなく、仲間としてみていけると、人間関係を良好にすることができますよ。

(続)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
  1. 戦う女性の困り事(1)〜隙がない編〜
  2. 戦う女性の困り事(2)〜ピンクとピラピラ編〜
  3. 戦う女性の困り事(3)〜結婚か自由か編〜
  4. 戦う女性の困り事(4)〜鎧が脱げない編〜
この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。