息子が高校3年生になりました。
子育てと言ってももうそろそろ大人です。
大人扱いしたらいいのか、まだ子どもだと思ったらいいのか微妙なところですが、子どもたちにとっては、いつだって私たちは自分より立派に見える大人で、いざというときは頼りたいものなのかもしれません。
それでもまだ学生ですから、彼らのこころはまだ未熟だと思います。
親として出来ることってなんなのでしょうか。
今日はそんなお話です。
子どもたちの人間関係
・学校の友だち
学校での友だち関係というのは、親にとって気になることのトップにあげられるものではないでしょうか。
我が息子は友だちのとのことを昔から結構話すのですが、彼は人と争うことが大嫌いな子で、その分少し自分が損してしまうことが多くあるようです。
お客様からも、自分の子どもがいじめることや争うことはないけれど、自分がいじわるをされたり、いたずらされることが多い…というお悩みは結構あるんですね。
人との争いを好まない子は、誰かの辛そうな顔や悲しい顔を見るのが嫌だということなのですから、すごく人が好きで友だちも大事にしたいという思いの強い子なのでしょう。
息子もそうなんだろうなと見ていますが、彼の場合はその怒りを私にぶちまけて、あたりまくりますので、「ええねん。俺の未来には関係ない奴や。俺は器が広いからやり返さへんけど、そのうちどっかで器のちっちぇやつに同じことして、えらい目に合うんや。だから俺は相手にせえへん。」
と、結果すっきりしているようなので、本当にそこまで気にはしていないと思います。
けれどもたった一度でも、誰かにいじわるされた場合、子どもによってはすごく傷ついてしまうことだと思います。
自分の子どもはどういう反応なのかで親のフォローは変わってきますよね。
・SNS内での友だち
今はSNSは子どもたちには当たり前の世界のようですね。
学校内の友だちから、ネット上で、例えばオンラインゲームなどで知り合った友だちとか、交友範囲が広いだけでなく、年齢層も同じとは限りません。
息子もゲーム上での付き合いの長い人たちはいるようですが、上は50代、下は中学生だと聞いたことがありました。
そこでは、社会の愚痴を聞かされることも、同年代の子でこっそりギャンブルをしてお金をかけている子や、学校にしばらく行けていない子もいるようです。
だけどそういう子どもたちと接して、自分がどう思うかというのもある意味いい経験だと思っていますので、そこは彼に任せています。
幅広い交友関係というのは一方で怖さを感じることもあるけれど、年齢や職業が様々な分、学ぶことも多いと思うんですよね。
成長過程での勉強漬けの日々
・学生の勉強の量
私は50代ですが、それでも自分の中学のときも高校のときも、本当にすごく学ぶことは多いと感じていました。なんでこんなに勉強って必要なの?って。
毎日毎日出される宿題なのに、夏休みや冬休みなどの大型連休ともなると、休ませる気は学校にはあるんか?というほどの大量の宿題や創作物。
本当に辟易していました。
だけど今の子はもっと大変ですね。
英語教育は当たり前、パソコン関係の情報処理検定のような教科も増えて、数学や物理、化学はどんどん難しくなっていき、それに伴って教科書もどんどん増えていきます。
こんなレベルの高い大量の学びを今の子はするのかと、ただただすごいの一言です。
友だちのことや先生とのこと、そしてお勉強のことと、本当に今の子どものストレスは大人のそれと同じような気がします。
・塾と学校と
息子は中学校から塾に行きだしました。
息子曰く、「どうしても家では遊んでしまうから、遊べない環境に身を置いて集中したい」ということで行かせることにしたんですね。
強制的に自分に勉強させないと、なかなかやろうとしない…ということです。
だけど、学校での学びだけでは付いていけず、帰ってから16時半や17時頃に帰ってきて、18時に塾へ行き20時半頃に帰ってくる日々が週2,3回。そこから食事とお風呂だと、自分の自由時間はほんのわずか。
きっとそんな生活を送っている子どもはたくさんおられると思いますが、それだけ頑張っているにも関わらず、苦手なものはなかなか克服出来なくて、そんな中でも容赦なく、要所要所であらゆる試験が迫ってくる。
子どもたちは本当にみんな頑張っていますね。精神力だって体力だって尋常じゃないと思います。この頑張りは本当に尊敬いたします。
親が出来ること
・今の子に必要なサポート
親って無力だなと思うことが時々あります。
こんなに大変な今の時代。それは子どもにとっては生まれた時からだから、この情報社会で生きるのは当たり前かもしれません。
ですが、私たち親にとっては学びの部分では今の子どもたちよりも、ずっと少なかったように思います。
スマートフォンや、パソコンを学校でも当たり前のように使うことがある日々で、嫌が応でも頭の中に飛び込んでくる社会情勢。
テレビを見なくとも飛び込んでくるあらゆる出来事。
そんな中で、せざるを得ないたくさんの様々な学び。
そんな中での、アイデンティティーの確立。
私は昭和世代ですから、どちらかというと今よりずっと単純な世の中を生きてきたよう感じてしまいます。そんな私たち親が、今の時代を生きる子どもを支えるには何が一番ベストで何が子どもたちに必要なんでしょう。
・今も昔も同じ
どれだけ大変な世の中でも、それが昭和でも平成でも令和でも、
私たち親が出来ることは、彼らがいつでも自分自身でいられるような、
あったかい家と、温かいご飯を用意すること。
これに限るのではないでしょうか。
経済的な援助ももちろん大事ですが、それは家によって違ってきます。
話を聴いてあげることだって、それもすごく大事なことですが、毎回聴いてあげられる環境ではない場合もあります。
そんな中、ご飯というのは自分も必要な日々の糧ですよね。
豪華なものでなくてもいいし、出来合いのものでもいい。
そこで、一緒に食卓を囲むということがあればそれでいいような気がします。
毎回でなくてもできる時に一緒に食べる。それが何よりの応援になるのではないかと、私は思っています。きっとそこでは、子どもが自然と話をしてくると思うんですよね。
私もバタバタした毎日ではありますが、出来る限りご飯だけは一緒に食べるようにしています。
日ごろはほとんど自分の話をすることがない息子ですが、一緒に食事をすると、必ず学校の話や友だちとのことや塾での話が出てきます。
そこではストレスを発散するかのように怒ったり、すごくいいことがあった時はものすごくうれしそうに話したり、いっぱい話してくれるのは本当に嬉しいですね。
あったかい家と、温かいご飯
当たり前の日々のことかもしれませんが、大事にしたいことだなと改めて思っています。
このお話が、子育て中の親御さんにとって少しでも日々の何かにお役に立てれば幸いです。
次週は、高塚早苗カウンセラーです。
どうぞお楽しみに。