子育てをしていて我が子やパートナーにネガティブな感情を感じるとき “投影” が働いているのかもしれません。
そんなときは自分自身と向き合ってみるときです。
心の奥深くに埋め込んでしまったインナーチャイルドが、あなたに見つけてもらうのを待っているようですよ。
無意識に自分の子供時代を我が子に投影している
子育てをしていると、自分の子供時代を我が子に投影することってよくあります。
投影とは、自分の心にあるものを外に映し出すことです。
特に母親は十月十日もの期間をまさしく一心同体で我が子と暮らし、出産してからもほとんどべったり一緒に生活を共にするわけですから、投影が働く色合いは濃くなります。
なので、子育てをしていて感情が揺さぶられるようなことがあったとき「これって投影が働いているのかも」と気づくことが出来ると学びの機会になるのです。
子育ては自分育て
「子育ては自分育て」「育児は育自」なんていわれたりしますが、子どもを育てるということはそれくらい親が成長させられるプロセスでもあります。
『我が子を持って、初めて親のありがたみがわかった』 と感謝できるようになったという場合もあれば 『自分が親になって気づいたけど、ウチの親はよく私にあんなことが出来たよな』 と寂しさや怒りが湧いてくることだって十分あり得ます。
けれど、我が子を通してネガティブな感情が出てきたときは心を癒し自分を成長させ、もっと幸せを受け取るチャンスでもあります。
投影に気づく
「それは投影が働いているのでは?」と感じるご相談は少なくありません。
たとえば 「私はいつも父親から否定されていた」 という場合、夫が娘をとても可愛がっているのを見ると嫉妬のような感情が湧き上がってきたり、反対に夫が父親と同じように娘に否定的なことを言ったりあまり関心が無いような振る舞いをすると、過敏に反応して娘を可哀そうに感じ、夫に敵意のような感情を抱くことがあったとします。
そんな風に感情が過剰に揺れるときは 「なにかの投影が働いているのかも」 とチェックしてみることをおススメします。
娘に嫉妬のような感情を感じたとしたら 「私は父に受け容れられなかったという、子供時代に傷ついた心の痛みが浮上してきて娘を羨ましく思っているんだな」 と、自分の心のフィルターを通して娘を見ていることに気づいてみます。
我が子に嫉妬のような感情を感じたとき、そんな自分に自己嫌悪を感じる方が多いのですが、人それぞれそう感じる背景があるのでその感情を否定的に見るのではなく、ただ 「そう感じているのだな」 と受け止めてくださいね。
また、娘が夫につれなくされたからと 「私も父から愛された感覚を持てず寂しかったから、きっとこの子も寂しくて辛いだろう」 という投影が働いて夫に腹立たしさを感じているんだと気づいてみると、感情に振り回されず落ち着いて対処することが出来ます。
このとき、意外にも娘はケロッとしていて気にしていないこともよくあります。
ドライに見えても父娘の間では、特に問題にしていないなんてこともあったりするのですね。
投影は自分の価値観(フィルター)を通して外の世界を見るので、時に人との間で誤解やすれ違いを起こしてしまいます。
インナーチャイルドの存在を認めよう
私たちの心には ”インナーチャイルド” が存在します。
「内なる子ども」 ともいわれ、私たちが幼いころに傷ついたまま辛い感情を一手に引き受け我慢しているような存在です。
子育てをしているとき、我が子や夫、自分の両親にネガティブな感情を感じたとしたらそれは、あなたの中のインナーチャイルドが 「早く見つけて」 と声なき声をあげているのかもしれません。
そんなときはしっかりチャイルドの声に耳を傾けます。
自分の中に小さな子どもがいるイメージをして問いかけてみてください。
「どうしたの?」
「どんなことがあったの?」
「どんな気持ちがする?」
自分自身と向き合い寄り添うことで心にゆとりが出来、自己理解が深まります。
自己理解が深まると、他者の気持ちも理解し受け容れやすくなるのでわだかまっていた親へのネガティブな感情も溶けやすくなるのです。
インナーチャイルドは潜在意識の深いところで彷徨っていて、ひとりではなかなか見つけることが出来ないこともあります。
そんなときはカウンセリングもご活用くださいね。
親の存在は子供にとって、とても大きいものです。
あなたのインナーチャイルドが癒されると、お子さんやパートナーもハッピーになりますよ。
あなたのどんな感情も大切に扱ってくださいね。
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来週は、朝陽みきカウンセラーがお送りいたします。
どうぞ、お楽しみに♪