あの夏の大人たち ~やる気アップのヒント~

もうすぐ夏休みですね。

大人には関係ないと思う方もいらっしゃるかもしれません。
むしろ家庭では子供のお昼ご飯問題があったり、仕事では、お休みの方をフォローするため奮闘したり。

いつになったら落ち着いて休めるのだろう。
なんだかやる気がでないなぁ・・などと思うことはないでしょうか。

私はしょっちゅうあります。

普段も感じてはいるのですが、『世間的に連休』の時期にはそんな気持ちが強くなることもあるかもしれません。
やるしかないのだけれど、このモチベーションの低さはどうにかならないものか。

暑くてよく眠れないなど、身体的な理由もあることと思います。
でももしかしたら、『喜び』が足りていないのかもしれません。
直近で「楽しい!!最高!!!」と感じたのはいつでしたか?
テレビやネットニュースの連休特集を見かけては、
「自分には縁のない話題ね・・・」
と思っていませんか?

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子供の頃、特に小学生のときは「夏休み」というだけでただワクワクしていました。
今思い返せば、お昼におにぎりとかカップラーメンを食べながら、弟と二人でテレビの『夏の恐怖体験』なんかを観ているくらいでしたが、それはそれで楽しい夏休みでした。

ある夏のこと、確か私が小学5年生くらいの時に、私と弟・両親と叔父一家で旅行へ行ったことがありました。
海が見える温泉地でしたが、これといったレジャー施設がある場所ではなく、なんとなく大人のための旅行という気がして、私と弟は邪魔にならないようおとなしくしていました。

が!子供達そっちのけで遊ぶ大人たちの自由さといったら!!
子供の私がおとなしくしているのが、バカバカしく感じられるほどの落ち着きのなさ・・いやいや楽しみっぷり。

ほとんど人がいない漁港に立ち寄っては、漁師さんを見つけ交渉して魚介をGET。
その場で食べていたかと思えば、港脇に生えているハマボウフウという山菜(海なのに)を大喜びで採取。
次はここへ行こう、あれはなんだ?と、立ち寄る先々で(海と山しかないのに)心底楽しそうでした。

そして温泉旅館へ宿泊した夜のことです。

一昔前のことで今とは合致しないかもしれませんが、温泉旅館にはゲームコーナーが付きもので。
温泉から上がった私たちは自然とゲームコーナーに集まりました。
機種的には、今もあるようなクレーンゲームがいくつか。

その中に入っている景品が、温泉街だからなのかこれがまた自由で。
お菓子も種類が豊富で、小物が入っていたり、大人向けにウイスキーの小瓶が入っていたりと、とても遊び心がある品だったんです。

それに大人たちは、どハマりしたらしく。
最初は千円札、次に五千円札まで次々と両替しはじめました。
「あーーー!!右だって!!」「そこ、あ!行きすぎ!」「惜しい!!もう一周待て!」

なんなんだ、この人たち。
こんなものに夢中になって、と最初は思いました。
他のお客さんの迷惑になっていないか、気にしていたのは小学生の私だけで、けれどいつしか見物人や、隣で声をかけ合いながら一緒楽しむ人まであらわれました。

ゲームセンターの閉店時間まで楽しんだ大人たちは、ゲーム機内の景品を取り尽くし超ドヤ顔で、私と弟の手元には買い物袋いっぱいのお菓子。

「大人になっても、こんなに全力で遊んでいいんだ」
大人ぶっていた思春期の私はとてもびっくりしましたが、なぜか悪い気分ではありませんでした。

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現在大人になった私が、やることに追われて『喜び』から遠ざかっているなと感じるとき、子供のようにはしゃいでいたあの夏の大人たちを思い出します。
あの大人たちだってもちろん遊んでばかりではなく、仕事や育児にと日々がんばっていたはずです。

今目の前にやらなければいけないことがたくさんあるかもしれません。
でも楽しみがなかったとしたら、どうしてやる気が出せるでしょう?

小さなことでいいから、楽しみを見つけようとしてみる。
良い気分を感じたら、言葉に出してみる。

私の最近のお気に入りは、友人からいただいたアロマオイルを手首に付けて思いっきりスーハーし、
「あーーーー、いい香り!!」
とひとりつぶやくこと。

こんなことでもいいのです。
喜び、楽しみを人ごとと思わず、ご自身に与えるチャレンジをしてみてくださいね。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

親との関係性、うつ、子育て、離婚、転職の経験を活かし、一人一人が「自分の人生の主人公」になれるようなサポートを得意とする。深い共感力と的確な分析力で、新しい視点から感情に向き合える場所を提供している。男性女性問わず「声を聞くと安心する」「前に進む力がもらえる」との声も多い。