怒らない自分になりたいけどなれない〜怒りをコントロールするのに必要な視点〜

怒りを作り出す感情に気付けると怒りは消えていくんですね

怒りは関係性を壊すことにも繋がる感情です。でもコントロールしようとすると怒りを制御できないんです。怒りとは言葉にできない感情の代弁だからです。寂しいなら寂しい。悲しいなら悲しいと伝える。代弁元の感情を見つけるまでは怒りが必要なんですね、気持ちを伝るために。だから怒りの根本の感情に気付く必要があります。

今回担当させていただく齋藤佑磨です。
よろしくお願いします。

怒りの感情はコントロールしにくい感情の一つです。
怒りを抑えたくても抑えられない。
怒りの感情なんて無くなれば良いと思っている方も多いかもしれません。

例えば、一番大切にしたいはずのパートナーに怒ってしまう。
パートナーからは怒らないで、落ち着いて伝えてと言われる。
でもつい怒りのままに言葉を伝えてしまうことがある。
怒りを制御したくても制御できない。
怒りっぽい自分を何とかしないと、最悪パートナーに振られてしまうかもしれない。

★怒りをコントロールできないのはどうして?

怒りをコントロールできない一番の要因は苦手な感情があるということです。
これは言い換えると心で感じるのが耐えられないから、心の奥に仕舞い込みたい感情ですね。

例えば劣等感を感じることが苦手な人が、私よりも仕事で活躍しているパートナーを見ると劣等感を刺激されて、「あなたは良いよね、活躍できて」とつい嫌味を言ってしまうことがあります。

また寂しい感情を感じることが苦手な人が、パートナーと会えない日々が続くことで、久々に顔を合わせた時に強く怒りをぶつけてしまうなんてこともあります。

二つに共通しているのは、感じることが苦手な感情をそのまま表現できないということです。

例えば劣等感であれば、本当に伝えたいことは「あなたよりも活躍できていない私はパートナーとして相応しいの?」ということかもしれません。

寂しさであれば、「大好きなあなたともっと頻度高く会いたい」ということかもしれません。

でもそのままの気持ちを伝えてはならないという思い込みが心の中にあり、結果的にその気持ちが溢れすぎて怒りや嫌みとして伝えてしまうということがあります。

気持ちが溢れかえってしまうというのは言い換えると、本当に伝えたい気持ちを抑え込んで【我慢】し続けている状態です。

そしてこの我慢し続けている状態が怒りの感情を作り出すんですね。
つまり怒りをコントロールしたいとき、怒りを直接的にコントロールするのではなく、如何に心の我慢を減らして本当の気持ちをコミュニケーションできるかどうかという視点が大切になります。

怒りを作り出す感情を伝えられれば、怒りを感じる必要もないですからね。

では具体的にどのようにして我慢を減らして、本当の気持ちをコミュニケーションできるようになれば良いのでしょうか。

★怒りを無くしていくための順序とは

先ほど怒りの裏側には我慢が隠れていると書きました。
我慢しているときって、言いたい気持ちを抑え込んでいる状態です。

だからまずは全く我慢しなくて良いのだとしたら、自分は相手に何を伝えたいかを掘り下げることです。

それには「相手に何でも伝えていいとしたら自分は何を伝えたい?」
「何を伝えても関係性が壊れないのだとしたら、何を相手に伝えたい?」

そういった問いかけから、我慢の奥に隠した気持ちを見つけていきます。

隠している気持ちを見つけていけると、じゃあどうして自分はそれを伝えることができないのだろう?という視点で自分を理解していけるようになります。

例えば、劣っている私も認めて欲しいという気持ちを伝えられないのだとしたら、その裏には劣っている私は否定されるという「思い込み」が隠れているかもしれません。

もっと会いたいという気持ちを伝えられないのだとしたら、会いたいなんて伝えるのは重くて重たい女性は振られるという「思い込み」が隠れているかもしれません。

ここで自分の思い込みが明確になると、この思い込みが出来たルーツに目を向けることができます。

例えば、昔から両親が成績の良い私だけを求めてきて、悪い成績を見せると両親が凄く怒るので、成績の良くない自分は許されないと思って生きてきたとか。

また両親が共働きで忙しい毎日を送っていたので、私が甘える隙間は全くなかった。寂しいなんて伝えたら両親に物凄く迷惑をかけると思って生きてきたとか。

自分の思い込みが出来上がった関係性や環境に目を向けることができるんですね。

そして思い込みができたルーツまで気付けると、昔の関係性と今ある関係性を比べることができます。
この比べる部分に思い込みの修正できるチャンスがあるんですね。

例えば、私が子供の頃の両親は忙しすぎて寂しさを伝える隙すらなかったけど、今のパートナーは両親に比べると忙しそうに見えないので伝えられそうな隙間はある。

みたいな感じですね。この違いを見つけると、我慢してきた気持ちを伝える段階に入ります。そしてここでカウンセリングを有効活用していただきたいのです。

何故かと言うと、我慢してきた気持ちを伝えられそうな気がしたところで伝えるのは凄く怖いから。

この怖さを超えるにパートナーの優しさや愛情深さを探して「この人は私の気持ちを受け入れてくれるだろう」と安心感をもつ必要があるのですが、心の安心感を作るのは一人では難しいんですね。

だからカウンセラーに受け止めてもらって受け入れてもらえる安心感を知る。
セラピーなどで気持ちを伝えることで安心できる感覚を養う。

こういった頭ではなく心でパートナーに安心できる状態を腑に落としていくのも大切になります。

そして勇気を持って隠していた気持ちを伝え、パートナーに受け止めてもらえたとしたら、もう怒りを感じる必要がなくなるんですね。
怒りをコントロールする必要もなく、そもそもで怒りを感じない。逆に受け入れてもらえる安心感を感じられる世界が待っています。

良ければご参考にしてくださいね。

(完)

 

この記事を書いたカウンセラー

About Author

「自分は性格も悪く酷い人間だ」と自分責めが止まらない方が、"自身の本質的な魅力"に気づくためのサポートを得意とする。 【誰もが報われる人生を】を信念に「報われない人生」「報われない恋」で本来背負う必要のない痛みや怒りを背負った方が、その人らしい生き方に戻れるカウンセリングに定評がある。