目標設定は休むために。

その昔、私はかなり重度のワーカホリックでした。
今でこそ、悪しき習慣は手放しましたが、当時を振り返ってみるとまともな精神状態ではなかったようにも思います。

無限の残業連鎖の日々

具体的には、、、、
朝8時頃に出勤するのですが、定時後から深夜にかけての残業は当たり前。
職場の中で、周りに誰か残っていると帰れないんですよね。
その人よりも先に帰るのがなんだか申し訳なくて。
別にその人に仕事を頼んでいるわけでもないのに、先に退社しようとするとなんとも言いえないほど申し訳ない気持ちになるんです。

仮に私と同じ職場にいる人をAさん、Bさん、Cさんとします。
月曜は、Aさんが定時に退社、Bさん、Cさんは20時頃まで残業している。
火曜は、Bさんが定時に退社、残りの二人は21時頃まで残業。
水曜は、Cさんが定時に退社、残り二人は22時頃まで残業・・・
こんな感じで、誰かがいつも残業していました。
そして、私は月曜〜金曜まで残業しているAさん、Bさん、Cさんのいずれかの後に退社するわけですから、ずっと残業が続いてしまうことになります

家には仕事ではなく罪悪感を持って帰っている

(実際そういう様相でしたね)。
彼らより早く職場を後にするときは、いつも仕事を家に持って帰る代わりに罪悪感を持って帰っていたのをよく覚えています。
そして帰り際、職場の同僚に「お先に失礼します」といって声をかける時が一番の苦痛であったと思います。

帰ろうとする時が一番苦しい

その時、「え、帰るんですか?」という同僚からの目線を感じるんです。
多分、私の妄想がかなり入っています。
「その状態で帰っても大丈夫なんですか?」
と自分の仕事の質を問われているような気持ちです。
もちろんその人達は、私の仕事と担当内容が違うので、接点はあるものの、細かいところまでは知りません。
だから、普通に考えてもそのような発想になるはずがないんです。
もちろん、それも頭ではよく分かっています。
でも、気持ちが全くついてこないんですよね。
なぜか「まだやっていないことがあるんじゃない?」「そんなんで帰っていいの?」と自分を責める声が聞こえてくるようです。
それも全部、自分の声なんですよね。

自分を責めているのは自分自身

自分を責めているのは自分自身。
自分を責めているということは、自分に対して怒っている、文句を言っている、或いはダメ出し、あら探しをしているようなものです。
そして、そんな自分だから周りもきっと同じように自分の事を見ているに違いないと錯覚してしまうんですね。
だから、周囲からも本当に責められているかのように感じてしまいます。
だから、相手がそのつもりでなくてもこちらからは、非常に恐ろしい存在に映ったりもします。
故に、頭では分かっていても感情は恐怖の渦。
怖くて仕方がないんですね。

でも、当然ながら何も好き好んでこんな怖い思いなどしたくはありません。
それは、これを読まれているみなさんも同じではないかと思うんです。
私がずっと残業を続け、しかも一番最後にしか会社を後にできなかったのは、もちろん要領が悪いこともあったと思いますが、この恐怖を感じたくないからであったと言っても過言ではありません。

改めて、こうやって文字に書き出してみると、ワーカホリックと言うよりはむしろ「退社恐怖症」(私の勝手な造語です)と言った方が当てはまるかも知れませんね。

恐怖と向き合うには?

では、恐怖とはどう向き合っていったらいいのでしょうか?
恐怖を感じるのは、闇雲に自分ができていないと決めつけているところから始まっている場合があると思います。
そう考えると、少なくとも自分の状態を客観的に見つめる必要があるのはないでしょうか。
つまり、セルフモニターリングが必要と言うことですね。

許可を出すためのゴール設定をしましょう。

まずは今日のゴールを決めてみましょう。
そのゴールにたどり着けば、今日のミッションは終了と考えていいわけです。
一方で、ゴールを設定しないでマラソンを走れば、いつ終わるとも知れない苦しみを感じなければなりません(マラソン好きの方、すいません)。
ゴールが決まっていなければ、どこまで頑張ったらいいのか、自分に許可を出せる基準もなくなってしまいます。
許可がでないことの原因の一つに、「ここまで頑張ればOK!」というゴール設定ができていないことも有るのではないでしょうか。

まずは、自分に許可を出す為の第一歩としてゴールや目標設定ができているかを振り返ってみませんか?
何かの参考になれば幸いです。

この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や夫婦関係などの男女関係から、親子や対人関係、ビジネスまで幅広いジャンルを扱う。 問題の中からお客様の輝きを見つけ出すことをモットーに、「どんなことも許容される”安心感”」を与えるカウンセラーである。 粘り強く問題と向き合う姿勢から「非常に丁寧に話を聞いてもらえる」と評価が高い。