それはその体験で作ったマインドが今も機能し続けているからなのです。
その子どもの頃に作ったマインド(インナーチャイルド)が今の恋愛に影を落とすような心の動きをしていたら、そのマインドのアップデートがいる時期なのかもしれません。
■マインドの違いとその理由
私たちの心は、人によって考え方や捉え方、感じ方が異なりますよね?
その違いの理由には、生まれ持った気質の違いもあれば、さまざまな体験を通じて形成されたマインド(心)の違いもあります。
今のあなたのマインド(心)は、ここ2、3年の間に急に作られたものではありませんよね?
子どもの頃から今までの、しつけ、教育、両親との体験、友達との体験などの様々な体験の積み重ねの上で今のあなたの心が作られています。
そして、現在進行形であなたのマインド(心)はアップデートされているはずです。
今の自分の考え方、捉え方、感じ方について、
『この捉え方は子どもの頃の体験が影響しているんだ!』
と普段は意識はしていないかもしれませんが、間違いなく影響しているものはあると思います。
その子どもの頃に作られたマインド(心)が、子どもの頃には役に立っていたけど(例えば、パパやママに褒めて貰えるのに役立つとか、逆に怒られない為に役立つ等)、大人になっての恋愛において、そのマインド(心)が恋愛が上手くいかない要因になってしまうケースがあります。
『私の恋愛が上手く行かないのはそのせいかも!私は一生幸せな恋愛はできない体質なのかなぁ・・・』
そんなふうに悲観することはいりません。
今のあなたを作っている、考え方や、捉え方、感じ方は変えていけることができます。
幸せな恋愛をしやすい体質に変化させることはできます。
その場合はアップデートがいるのです。
子どもの頃に作られたマインドの一部分をアップデートすることで恋愛が上手くいくようになります!
今回は、アップデートをして幸せな恋愛になっていったケースのご紹介です。
■相手にあわせすぎる恋愛
Aさんはパートナーにあわせすぎるというのが悩みでした。
外食に行っても彼女に食べたいものにあわせたり、
デートに行く場所も彼女の行きたい場所にあわせたり、
「彼女が週末に会わない」と言えば本当は来週にずらしてほしくても彼女の要望にあわせたりしていました。
お付き合いしていると大なり小なり片方の要望にあわすことはあるでしょう。
それでも「焼き肉にいこうよ」と言われ、『お寿司の気分だけど、焼き肉も嫌いじゃ無いから、まぁ、いいか』
というのと、
「焼き肉にいこうよ」と言われ、『胸焼けがするから脂っこい焼き肉はつらいんだけど・・・』と思いながら相手にあわせるのでは、ぜんぜん意味あいが変わってきますよね?
Aさんは後者でした。
嫌なことを嫌といわずに相手の要望に、相手のペースにあわせすぎるので、心に『嫌だな』『しんどいな』『疲れるな』がちょっとずつ、ちょっとずつ心に貯金されていって彼女とつきあっても楽しくなくなっていくのでした。
そして別れたくなるのです。
これは今回の彼女に限らず、歴代彼女に対しても同じパターンで別れていました。
その為、今回の彼女と別れても、一生同じことの繰り返しだと思い自分の恋愛パターンを変えるべくカウンセリングを使って自分と向かいあうことにしました。
■子どもの頃の体験で作られたイメージが恋愛に影響
私(原)は、Aさんに
「彼女にあわさないことにより、どうなることを恐れているのでしょう?」ということを質問しました。
それだけではなく、色んなことを質問しました。
そうしてわかったことはAさんの心の奥の方に
“相手の望む自分でないといけないし、そうでないとつらい思いをする”
というイメージがあることがわかりました。
そのイメージがAさんに相手にあわせすぎるという行動を取らせていたのでした。
そのイメージはAさんの子どもの頃の体験から作られたものでした。
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Aさんのお母さんは、自分の思うような子ども像でいることをAさんに押し付ける人だったそうです。
Aさんがお母さんの望むような子ども像から、外れる言動をとった時は、お母さんが不機嫌になってしまい口を聞いてくれなくなるよう方だったそうです。
時には3日ほど口を聞いてくれなかったこともあったそうです。
例えば、
子どもの頃のAさんを連れて買い物に行った時のことです。
その時の買い物は、、お母さんの服、雑貨、日用品その他色々買い物をし、その中の一つとしてAさんが普段きる子ども服も買いにいったそうです。
子どもの頃のAさんにとって、お母さんが、お母さんの服、雑貨、日用品を見ている間(買い物につきあっている間)は 退屈です。
色々歩き回って疲れます。
自分の服を買いに行く頃には、疲れてテンションがあがりません。
お母さんが色々服を選んで、あれやこれやと試着させるのですが、ますます疲れて、ますますテンションが下がります。
疲れた顔をしながら言われるがまま試着をします。
そして、お母さんが良いと思った服がきまり(Aさんが良いと思ったものではなく)、購入し、家路に帰る時にお母さんに言われるのです。
「せっかくあなたの為に買って何のその顔は?」
と不機嫌な顔をしながら言われたそうです。
そして、帰り道は口を聞いてくれなかったそうです。
Aさん曰く、お母さんは「やった、ありがとう」とか「これを着るの楽しみ」はしゃぐとか、買ってもらって喜ぶ子ども像を望んでいたのであろうとのことでした。
その望んでいた子ども像がから外れると不機嫌になる、怒る、口を聞かなくなることが起こるそうです。
子どもにとってお母さんがに無視されるというのは恐怖です。
不安な気持ちになります。
声をかけてもまるで自分がいないようなに扱われて苦しくなります。
そのようなことが日常で山ほどったあったそうです。
その為、Aさんはお母さんの顔色を伺い、お母さんが望む自分像でいられるように、お母さんが望むリアクションが取れるようにしてきました。
お母さんが不機嫌になってしまって怖い思いをしないように。
不安な思いに陥らないように。
苦しい気持ちにならない為にです。
そんなお母さんとの体験から“相手の望む自分でないといけないし、そうでないとつらい思いをする”というイメージが作られたことがわかりました。
その為、お母さんを投影しやすい、近い距離感の女性(つまり彼女)との関係で、望むようにできてないとつらい思いをするのではという恐れが働き、相手にあわせすぎるということが起きていました。
■ インナーチャイルドワークと心のイメージの書き換え
Aさんは頭では、彼女はお母さんではないからあわせすぎなくてもお母さんのようにひどいことをしないと分かっています。
しかし、イメージが悪さをして分かっていても、相手にあわせすぎてしまいます。
その為、Aさんの“相手の望む自分でないといけないし、そうでないとつらい思いをする”という心のイメージをアップデートをしていくことに取り組むことにしました。
そのイメージを作っている要素である、イメージに伴っているつらかった気持ちを言葉をつかって吐き出して、時には涙に流して浄化していきました。
また、インナーチャイルドワークという瞑想をしていきました。
目を閉じてもらい、子どもの頃のAさんをイメージしてもらいました。
そして、その時の気持ちとつながりならイメージの中の子どもの頃の自分の側にいってあげて「つらかったよね。もう自由になっていいんだよ。もう君を苦しめる人は側にいないから大丈夫だよ」と言ってあげました。
そして、子どもの頃の自分を抱きしめてあげました。
そうやって、”もう、相手にあわせなくても、つらい思いはしないんだ”という新しいイメージに書き換えていきました。
何度も心のアップデートに取り組みました。
■心のアップデートの効果:恋愛パターンが変わる
するとAさんは彼女との関係で、“あわせすぎる”ということが減っていきました。
あわせすぎないようになれたので、今までのように心に『嫌だな』『しんどいな』『疲れるな』を貯金することもなくなりました。
心に嫌な思いを溜めないので、彼女と一緒に話す時間、過ごす時間は楽しくなっていきました。
別れたいという気持ちは、これっぽちもよぎりません。
Aさんの恋愛パターンが変わったのです!
それはAさんが自分の心と向かい合い、心のアップデートをしていった成果でした。
■あなたどんな風にアップデートしたいですか?
子どもの頃に作ったマインドが昔は役に立っていたけど、大人になっての恋愛においては役にたつどころか、上手くいかない要因になっている、ストレスを溜めやすい要因なっているというように、今のあなたの状況にはそぐわない心の動きをしていることがあります。
そんな時は、心のアップデートが求められる時なのです。
スマホやパソコンも時代にそった機能になるように定期的にアップデートしますね。
それと同じようにあなたの心もアップデートがいるわけですね。
もしよかったら
「私はどんな風に心のアップデートをできたら、より楽で楽しい恋愛になるのか?」
と、まずは考える時間をとってみてはいかがでしょう?
もしあなたの心に中にもAさんのように恋愛の足を引っ張ってしまうようなイメージがあれば、自分に対して安心させる言葉、何かを許可する言葉などを言ってあげることで、心の中のイメージを書き換えを試みてもいいかもしれませんね。
あなたの恋愛がより楽に、楽しくなることを祈っています。
この記事が何かのヒントや、参考になれば幸いです。
(続)