パートナーのことを「私を傷つける人」にしていませんか?
こんばんは
神戸メンタルサービスの平です。
「パートナーを信頼しましょう」と私たちカウンセラーはクライアントのみなさんによく言います。
信頼するといっても、彼や彼女の言うことすることをそのまま信用しましょうという意味ではありません。
たとえば、「最近、彼の言動がおかしい」と浮気を疑っているけれども、「ううん、だめだめ! 彼を信頼しなくちゃ!」と思い直したりするようなことはありませんか?
これは恋愛に慣れていない人に起こりがちなことで、信頼ではなく依存の一形態といえます。
「彼が浮気をしている」、「私への愛が冷めた」という事実に向き合うことができず、自分の中に湧き上がってくる疑いのすべてを否認している状態です。
そして、ここでの問題は、なにか彼に隠しごとがあるとあなたは感じているものの、それについて「彼とコミュニケーションすることを躊躇している」ということです。
それは、じつは「あなたにもまだまだ彼に見せていない部分や隠しごとがある」ということを意味します。
なぜなら、「私のこんな部分を知られたり見られたりしたら、きっと彼に嫌われてしまう」と思っているからです。
私たちカウンセラーが言う「彼を信頼しましょう」とは、どんなあなたを彼に知られても、彼の気持ちは変わらないということを信頼しましょうということです。
仮にあなたにダメな部分があったとしても、「彼は私をけっして嫌うことなく、愛しつづけてくれる」と信頼していただいたいわけであります。
この信頼がなければ、あなたは「彼に愛されるためには、なにかをしなければいけない」と思うことでしょう。
たくさんがんばらなければいけなかったり、たくさんガマンしなければいけなかったりするわけです。
とくにガマンする人が多いのですが、それは「ガマンしなければ、彼は私に失望するだろう。そして、私をふろうと思うだろう」と考えるからです。
でも、この考え方は、彼のことを「私を傷つける人」にしています。
あなたの彼はほんとうにあなたを傷つける人なのでしょうか? パートナーとはそもそも、あなたを世界一愛してくれる人なのではないでしょうか?
つまり、信頼がないと、彼を「私を傷つける人」にしてしまうのです。
結婚や恋愛において信頼関係ができていれば、「私はあなたを愛したいし、あなたも私を愛したいはず」と心から確信することができます。
そして、彼からも同じように思ってもらうためには、彼から見たあなたの態度が愛されやすいものであることも必要です。
子どものころ、私たちは親にはなんでもさらけ出してきましたが、思春期以降はその親さえ敵のように思い、大人になった自分を隠そうとしてきました。
そして、親の代わりにすべてを見せ、すべてを知ってもらえる相手を探します。それが男女関係であり、パートナーシップであるわけですね。
ただ、怖いのです。
「自分は不完全であり、不完全な自分はきっと嫌われる」と思い込んでいるからです。あなた自身、不完全な人たちを軽蔑し、バカにしたりもしているのですから。
しかし、パートナーシップにおいては、「不完全な部分とは、愛し合う必要がある部分」だと考えることが大切です。
彼の不完全な部分は私が愛してあげて、私の不完全な部分は彼に愛してもらう‥‥。これができれば、素晴らしい信頼関係で結ばれたパートナーシップを築けますよね。
すべてを見せる勇気が、二人のパートナーシップをよりよいものにしてくれるようですよ。
来週の恋愛心理学もお楽しみに!!