「私ってダメ母だ!」と悩むあなたへ、未来からのメッセージ

夏休みもあと少しで終わり、二学期のスタートが見えてきましたね。この時期になると、新学期に向けた準備や宿題のサポートで忙しくなり「もうひと頑張り!」と心の中でハチマキを締め直している方も多いのではないでしょうか。

今回は、子育てを卒業した今の私だからこそ気づいたこと、感じたことをお話しさせていただきます。

「無理!」を当たり前にこなしていた日々

最近の私は、朝7時や7時半、ナイショですけど8時過ぎまで寝ていることもあります笑。
食事の準備も夜ご飯だけになり、朝食や昼食は各自で済ませる日が増えてきました。
しかし、子育て真っ最中の頃は、毎朝5時に起きて、息子たちのためにご飯やお弁当を準備し、夜は塾や習い事への送迎の日々。
その他にも、学校の提出物の期限、習い事やそのお金の工面、お友達との関係など、次から次へと押し寄せる心配事で、頭の中は常に【ハムスターの回し車】のように回り続けていました。
その頃の私は、未来にこんなにのんびりとした生活が待っているなんて想像もつかず、何もかも投げ出したい!自由になりたい!と感じたこともありました。

ただただ、【その日をこなす】だけで精一杯だったのです。

今、あの生活をもう一度やれと言われたら、間違いなく「無理!」と即答すると思います。
どんなに手を抜いていたとしても、あの頃は、ものすごく大変なことを当たり前にこなしていたことに、今になってようやく気づくことができました。

 

見えなくなった愛情

初めての子供を産んだのは、私が24歳、最初の夫が26歳の時でした。
今年、息子たちも同じ年齢になり、彼らを見ていると、当時の自分を振り返ることが多くなりました。
あの頃の私は、家事や育児、そしてお金のやりくりが上手くできない自分を責めてばかりいました。母としても妻としても全く自信が持てず、夫や子供たちがかわいそうだと感じていたので、罪滅ぼしのように大変なことを一人で抱え込んでしまっていました。

夫が休日にサラダを作ってくれることがありましたが、感謝の言葉を素直に伝えることができませんでした。
「おいしい」とか「ありがとう」と口では言っても、心の中では、
「もっとサラダを作ってくれ」
「普段の食事は野菜不足なんだよ」
と、夫からの批判のように感じてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
そして、ついには「サラダ作ったくらいで、手伝った気になるなよ」という怒りに変わっていくのでした。

私がこう感じるのは、「投影の法則」が影響していたのだと思います。自分自身が自分に厳しく、責め続けていたため、夫の行動を批判や不満として受け取ってしまったのです。
実際には、夫は私の努力や頑張りを認め、愛情を向けてくれていたのに、それに全く気づくことができませんでした。
(だいぶこじらせ妻ですよね!そりゃ離婚にもなるわって状態でした)

 

タイムマシンで過去の私に伝えたいこと

今振り返ってみると、もしもタイムマシンがあったら、あの頃の自分に会いに行って伝えたいことが浮かんできます。まず一番に言わなきゃいけないことは、これですね!
「ごめんね!あなたのアラを探して、責めてばっかりいて本当にごめんね!」
それから、
「できないことがあってもいいんだよ。十分頑張ってるよ!」
「自分のペースでいいんだよ!大丈夫!」
「上出来だよ!」

そう声をかけて、ぎゅっと抱きしめてあげたいです。こじらせまくっている私も丸ごと包んで、安心させてあげたいです。
そして、自分にもっと優しくすることや、夫や周りの人に頼ることの大切さを教えてあげたいと思います。

今年、息子たちが初任給や初ボーナスの話をしてくれたとき、
「俺の今くらいの給料で4人家族を養っていたとか、すごいよね」
と言われました。
「やりくりが下手だったんじゃない!工夫してよくやったね」
これも言ってあげたいです。
そして、今子育て真っ最中の親御さんたちにも、この気持ちをお伝えしたいです。

それから、子育て中は、必死になるあまり、かつての私のように見えなくなってしまうものがたくさんあります。
あなたがご家族に精一杯向けている愛情や、あなたに愛情を向けてくれている存在は、あなたが自分のアラ探しばかりしていては見えなくなってしまいます。
まずは「見てみよう」と思うところから始めてみてください。

それから、未来のあなたが「あの頃の自分はよく頑張った」と思えるような日々を、今まさに送っているのだと信じてくださいね。

 

おわりに

息子が一人暮らしを始めて、ようやく生活のリズムを掴みつつある姿を見ると、親として安心します。
でも、もし今、息子たちが子育てをしていたら…と想像すると、当時の私がどれだけ頑張っていたのか、改めて実感します。
当時はそのようには思えずに、ひたすら自分を責め、追い込んでいました。
でも、正しさや完璧さを求めるよりも、もっと子どもたちと一緒に成長していく過程を楽しむことが大切だったと、今は思います。
だからこそ、あなたにも伝えたいです。
「完璧でなくても大丈夫!」
自分自身にも優しく、時にはお友達や家族の力を借りながら、一日一日を大切に過ごしてくださいね。もちろん、私たちカウンセラーにも気軽に頼ってくださいね!

これから始まる二学期も、無理せず、あなたらしいペースで進んでください。
私も心から応援しています。

私のこの経験が少しでもお役に立てたら幸いです。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

来週は、池尾千里カウンセラーがお送りします。どうぞお楽しみにしてくださいね!

 

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この記事を書いたカウンセラー

About Author

孤独感の中で生き続け、離婚や再婚、うつを乗り越えた経験から、パートナーシップや自分自身の問題を多く扱う。圧倒的な受容力と繊細な感性を活かし、言葉に出来ない感覚や感情にフォーカスすることが得意。問題に隠れた愛や魅力を見つけ、クライアントが安心して自己実現できるようサポートをしている。