罪悪感が強い度合いだけ、幸せからは遠ざかってしまう
罪悪感があると起こることもまた様々ですが、罪悪感が強い度合いだけ、幸せからは遠ざかってしまうような言動をしてしまいがちになります。
やらかしてしまった罪悪感、やらなかった罪悪感、自分は毒である罪悪感などを、お話ししてきましたが、シリーズ4回目は、では罪悪感があると、何が起こるのか?というお話をさせて頂きます。
どの種類の罪悪感であれ、罪悪感というのは、自分には罪があるという罪の意識を作ります。
そして、罪があるので、罰を受けなければならないや、償わなければならないという思いを作り出します。
人間誰しも、失敗やミスをすることだってありますし、やれるけれどやらなかったということだってあります。
また、自分のことを良くない存在であると思ってしまうことだってあります。
ですから、罪悪感というのは、誰もが持つ感情であり、あって当たり前の感情です。
問題になるのは、「だから罰を受けなくてはならない」と感じてしまう部分です。
私たちは、自分の内面にある状況を、外の世界で実現しようとする力があります。
自分の内面で、「罰を受けなくてはならない」という思いがあると、外の世界、つまり実生活で罰を受けるということを実現するように行動してしまうのです。
その罰の種類もまた様々で、誰かに自分を攻撃させることで、罰を受けようとすることもあれば、一人孤独に生きることで、罰を受けようとすることもあります。
幸せな状況や、好きな人から遠ざかること、幸せにならないことで罰を受けようとすることもあります。
また、罪を償うということも実現しようとしますから、休みなく働くことで、罪を償おうとハードワークに陥ることもありますし、自分のことはさておき、誰かを助けることに必死なって罪を償おうとすることもあります。
ありとあらゆる方法で、罰を受け、罪を償おうとするわけですね。
それに、罪悪感は、「私は罪人である」という感情ですから、自分が罪人であることを証明しようともしてしまいます。
自分は悪い人間であるということを、証明するように振る舞ってしまうのです。
例えば、人が嫌がるような言動をとってしまったり、嘘をついて誰かを傷つけたり、誰かを裏切って傷つけたりということをして、相手が傷ついたり、悲しんだり、怒ったりすることで、「ほら、やっぱり私は悪い人間だ」と証明する行動をとってしまうのです。
ですから、パートナーシップや友人関係など人間関係もうまくいかなくなってしまいますし、仕事などでも、トラブルを抱えることにもなってしまいます。
さらに罪悪感は、そうやってトラブルを抱え、人を傷つけ、嫌われてしまうという言動をしてしまうことで、どんどん強まっていってしまうのです。
罪悪感が罪悪感を生み、罪悪感を強化していくのです。
ですから、どこかでこの罪悪感ループから抜け出していかなくてはいけません。
自分が毒であると思っているならば、その誤解を解いていく。
やっていないことがあるならば、やってみる。
できないのであれば、できるような自分に成長していく。
自分の力が及ばないことで、罪悪感を持っているなら、そのことに気づくこと。
やらかしてしまったのであれば、謝罪し、どのような訳があって、そんなことをしてしまったのかを理解し、二度と同じ過ちを犯さないように自分を成長させ、修正していくこと。
自分を罰することよりも、大切なことは、気づくこと、謝罪すること、自分を成長させていくことなのです。
罪悪感があると、ありとあらゆる物事や人を使って、自分に罰を与えるような言動をしてしまいます。
もしかしたら、物事がうまくいかない、頑張っても頑張っても幸せにならない、一人ぼっちで孤独を抱えている、世界が敵のように感じるなんてときは、何らかの罪悪感があるのかもしれません。
あって当たり前の感情である罪悪感ですし、一つ謝罪したら次の罪悪感が出てきたり、一つ修正し成長したら次の罪悪感が出てきたりもします。
罪悪感ゼロを目指しても、なかなか難しいものです。
何せ私たちは、完璧ではありませんからね。
ですから、自分の失敗は真摯に受け止め、謝罪すべきは謝罪し、やれることは一所懸命にやり、誤解は解いていくということを、続けていくことが必要なのかもしれませんね。
(完)