ドラゴンレディの恋愛

ドラゴンレディには、情熱的に人を愛するという才能があります。

本当に伝えたいことが伝えられずにいると、上手に気持ちを表現できずに、感情が爆発して大切な人との関係を破壊してしまうことになってしまいます。
喧嘩をするとまるで火を噴くように怒ってしまう人は、炎を上手に使えば、情熱的に相手を愛することができるのです。
火を噴く女性(ドラゴンレディ)の恋愛についてのお話です。

今回、担当させていただく大門昌代です。どうぞ、よろしくお願いします。

一概には言えませんが、女性のほうが男性よりも感情的だと言われていたりします。
映画を観て感動して涙を流したりするのは、女性が男性よりも多いですし、楽しい時も、いかにも楽しい!と身体全体で表現するのも、女性が上手だったりしますよね。

感情表現が上手な人は、男性であれ女性であれ、とても魅力的なのですが、その中で、感情表現が豊かであるという状態を通り越して、感情が爆発してコントロール不能状態になってしまうタイプの女性を、ドラゴンレディなんて呼んだりすることがあります。

喧嘩になると、感情のコントロールが不能になり、まるでドラゴンが火を噴くが如く、泣いて、暴れて、暴言を吐いてなんてことになってしまうのです。
もしかしたら、時には物に当たり散らしてしまって、そのあたりにある物を、手当たり次第投げてしまうなんて場合もあるくらいです。

もし、自分の彼女がドラゴンに変身して、火を噴いて暴れまくったとしたら、大抵の男性たちは、嵐が通り過ぎるのを待とうと思います。
つまり、彼女の怒りが収まるのを、ただ待つわけです。
そうすると、感情を露わにして、火を噴いている自分のことが滑稽で、ダメな人間にように感じて、次にものすごい自己嫌悪にドラゴンレディは襲われます。

「こんな私は、どうせ愛されない」
「こんな私は、どうせ嫌われる」

それは、相手のことが好きであればあるほど、耐えられないですから、「どうせ、私のことなんて嫌いなんでしょ!こっちから願い下げだぜっ!」なんて自分から離れてしまったりもします。
内心は違いますよ。

「嫌わないで」
「愛してほしい」

そんなふうに思っているのですが、痛すぎるし、怖すぎるし、恥ずかしすぎるので、また火を噴きながら「こっちから願い下げだぜ!」とやらかしてしまう。

そんなふうにされて、居心地が良い男性はいませんので、「さようなら」となって、恋愛がうまくいかない。
「君は強いから一人で大丈夫だよね」なんてことまで言われてしまったりする。

あれだけ暴れ倒したものだから、「君は強い」なんて言われても、反論できなかったりするのですが、実はドラゴンレディの内面は、ボロボロに傷ついて弱っていたりするのです。

「ああ・・・またやらかしてしまった」

本当は、彼ともっと仲良くしたかっただけ、理解してもらいたかっただけ、優しくしてもらいたかっただけ。
だけど、上手に表現できなくて、断られたらどうしようとか、わかってもらえなかったどうしようという恐れが強すぎて、つい火を噴いてしまっただけなのです。

さて、ドラゴンレディは火を噴きます。
火は、怒りとして外に現れるわけですが、感情的で情熱的なだけに、小さな火ではなく炎となるわけです。
怒りは感情の蓋。
「愛してほしい」「助けてほしい」「わかってほしい」これらの感情を、上手に表現できないと怒りを生み出します。
炎になるくらいに大きな怒りを持っているドラゴンレディは、いったいどれくらい、愛してほしくて、助けてほして、わかってほしいのでしょうか?

それはもう、ものすごく愛してほしいし、助けてほしい、わかってほしいのです。

でも、それらの言葉を発するのが、恥ずかしすぎるのです。
屈辱的だと表現する人もいます。

人間ですから、愛してほしい、助けてほしい、わかってほしいという気持ちがあって、当たり前なのですが、「私なんかが愛されるわけがない」「私なんかが助けてもらえるわけがない」「私なんかがわかってもらえるわけがない」という思いがあって、表現できなくなってしまっているのです。

つまり、ものすごく、傷ついていて、愛や助けを欲している女性がそこにはいるのです。

ドラゴンレディをパートナーに持つ男性の皆さんは、是非ともその傷ついて愛や助けを求めている彼女を、力強く抱きしめてあげてください。
火を噴く恐ろしいドラゴンとしてではなく、ドラゴンの内側にいる弱っている女性を、ただ抱きしめてあげてくださいね。

ドラゴンレディも、「どうして抱きしめてくれないのよ!」と、また火を噴くのではなく、恥ずかしいし、もしかしたら屈辱的に感じるかもしれないけれど、「愛してほしい」「助けてほしい」「わかってほしい」を、素直に表現してみましょう。
それは、口からではなく顔から火が出るほど恥ずかしいことかもしれませんが、口から火を噴いて大切な人を、丸こげにして自己嫌悪に陥るよりも目の前の人と、自分を大切にすることです。

この恥ずかしさや屈辱感を超えて、自分の内側にある気持ちを素直に伝えることができるようになると、怒りの炎を噴くことはなくなります。

とは言っても、ドラゴンレディの情熱的な部分はそのままですから、相手のことを情熱的に愛することができるようになります。
ドラゴンレディには、情熱的に愛するという才能があるのです。

簡単ですけれど、参考になりましたら幸いです!
ありがとうございました。

(完)

 

この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。