自分が持っているイメージを作り出した原点は親の影響を受けているのかもしれない

誤解を解いて愛の存在に気づくことがイメージを変える力になる

私たちが持っているイメージは、親から大きな影響を受けている場合があります。
例えば、母親が苦労をしていたら、結婚すると苦労するというイメージを持ってしまうかもしれません。
しかし、それは幼い故の誤解かもしれないのです。理解することで誤解が解けた時、イメージは変えていくこともできます。

今回の記事では、自分が持っている誰かや何かや物事等に対するイメージが、親からの影響を受けているとしたら、という視点で考えていきたいと思います。

私たちが何かに対して持つイメージや、価値観といったものは、親の影響を受けていることが多いようです。

この中でも、ネガティブなイメージを持っているものは、大人になってからの問題に何かしらの影響を与えていることもあります。

例えば、お母さんがとても我慢強くて苦労をしている姿を見ていたら、結婚して母親になったら苦労するものだ、というイメージを持ってしまうかもしれません。

すると、結婚のイメージが良くないものになって、結婚へのブレーキになってしまう場合もあります。

ある人が婚活がなかなかうまくいかないと悩んでいるとします。

表面意識では結婚したいと考えているのですが、結婚に対するイメージが良くないものだと、それが無意識の抵抗となって、行動を起こす時にブレーキになったり、良い相手が見つかると怖くなったりして、結婚を進めていくことを止めてしまう場合もあります。

ケースにもよるので一概には言えないのですが、自分の中のイメージが今の問題に影響を与えている場合もあるのです。

◇親の状況や気持ちを理解することでイメージを変えていけるとしたら

こうした影響をどうしたら変えていけるのでしょうか。

その鍵を握るのが

「親の状況や気持ちを理解する」

ということです。

子供時代というのは、大人と違って、情報も知識も経験も少ないために、視野が狭くなっているところがあります。

もちろん、子供ならではの純粋な心だからこそ、大人には読み取れない思いがわかる場合もあるし、子供の親の期待を読み取る力はすごいものがあると私は思います。

ですが、子供だから見えない、わからないこともあると思うのですね。

先の例に戻って考えてみましょう。

お母さんが我慢強くて苦労している姿を見ていたとすると、「母親は苦しいに違いない」と感じます。

それは無理もないことなのですが、本当に母親が苦しかったかどうかはわかりません。

もし、きちんと母親に当時どんな気持ちだったのかを聞くことができたとしたら、

「苦労もあったけど、家族仲良く楽しい時間だったよ」

と言ってくれるかもしれません。

もちろん、こんな良い話だけで片付けられるようなことはなくて、実際に苦しんでいた親御さんの姿を見てきている場合もあるでしょう。

しかしながら、当時は本当に苦しかったことが後になって学びになった、ということがあったり。

あるいは、当時、祖母の病気と仕事の異動などが重なって、ものすごく余裕がなかったことが原因だったり。

そこには何かきちんとした理由があるものです。

大切なのは、自分が思っているほど大きくなかったかもしれない、のように、正しい情報や大きさで、当時の親の状況や気持ちを理解できていないのかもしれない、という視点を持ってみることにチャレンジしてみる、ということなんですね。

納得できなくてもいいのです。

この視点を持つことにチャレンジしようと意欲を持つだけでも、当時の家庭の本当の状況や気持ちや大きさを見つけるヒントになります。

◇「自分のせい」という誤解を愛に気づくことで解いていく

子供時代に親が苦しんでいるのではないか、と感じると、私たちは「自分のせいではないか」という誤解をする場合があるようです。

これは、先にも書きましたように、子供時代は視野を広く持てるわけではないので、理由を自分の中に見つけるしかないから、のようなのです。

そして、親を助けたいという強い思いから、何もできない自分を責めてしまうことが起こっているようです。

子供なので役に立てることが限られてしまうのは当たり前なのですが、親の苦しみを取り除けない自分を責めてしまうのですね。

これは、親への愛情がとても大きいからこそ、感じること。

つまり、それほど自分の中に大きな愛情があるという証拠にもなります。

この誤解を解いていくためには、まずは、上記のような視点を持つことから始めていきます。

そして、むしろ、自分という存在が、親の喜びだったのではないか、という視点を持ってみてください。

この話は、言ってみれば、親孝行できない自分を責めている、とも表現できると思うのですが、子供ができる最大の親孝行は何かと考えることが、大切なヒントになります。

それは、子供が幸せになることです。

結婚のイメージが良くない時に、実は自分の心の中は、こんなことが起こっているのではないかと感じて、さらに、それは親を助けたかった自分の愛情がもたらしたものかもしれない、と感じてみてください。

そして、もしそうなら、親に喜んでもらうには、自分が幸せになることであり、それが結婚であるなら、自分にそれを与えてあげよう。

そのことで、自分も親も、応援してくれている周りの人も喜ぶことになる、と感じてみてください。

このことが、イメージを変えていく大きな力になることもあるのです。

(続)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
  1. 自己イメージを正しいものにしていく大切さ
  2. 自分が持っているイメージを作り出した原点は親の影響を受けているのかもしれない
  3. 自己イメージが恋愛に与える影響について考えてみよう
  4. 受け取り下手の正体は自己イメージかもしれない
この記事を書いたカウンセラー

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名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。