「楽しいこと=罪悪」という思い込みをもっていませんか?
こんばんは
神戸メンタルサービスの平です。
みなさんからいただくご相談で意外と多いのが、「自分にとって楽しいことや、したいことがわかりません」というものです。
子どものころの私たちは、たった一つの石ころでも、それを使ってどうやって遊ぼうかとワクワクしながら考えたりしましたよね。
それが、このご相談者のように、「楽しいことなどなにもないし、なにをしてもつまらない」となるのには、なんらかの原因があったと考えられます。
日本人に一番多いのは、「勉強しなきゃいけない」、「塾に行かなくちゃいけない」など、やらなければいけないことがたくさんあったというケースです。
やらなければいけないことが多すぎて、なにかを楽しんだり、自分のしたいことをしたりという時間がもてなかったということですね。
中には、「したいことをしてよい」と自分に許可してしまうと、やらなければならないことができなくなるということから、「楽しいこと=罪悪」という思い込みをもっている人も少なくありません。
また、禁欲的な状況に長く自分を置いていると、人生を楽しんでいる人を見たときに、嫉妬などのネガティブな感情を感じがちです。
それは自分にも投影されますから、自分が楽しいことをしていると、人から妬まれる、攻撃されると感じることもあるわけです。
その結果、楽しいことは、一人でこっそり、だれにも見つからないように‥‥というルールをつくっている人もいるほどです。
さらに、なんらかの経緯で楽しむということを許可できなかった経験があると、楽しむということに関して怒りを感じることもあります。
怒りを感じながら、自分は楽しいことをしてはいけない人間なのだと引きこもっているのです。
さらに、怒りという感情をもちながらまわりを見まわしても、楽しいことやおもしろいことには出会えません。
楽しいことを自分に許可できない人は、楽しんでいる人を見るといやな気持ちになり、「楽しむことを禁止してやりたい」という欲求をもちます。
そうした人が気づくべきは、「自分は怒っているようだ」、「怒りを感じながらでは、楽しい、おもしろいという発想はできない」ということです。
さらに、このタイプのみなさんは、「自分にご褒美を与えてあげる」ということをぜひしてみてください。
怒りつづけている人は、自分が怒った原因は「自分以外のだれかかなにかにある」と思い込みがちです。
そのため、そのだれかかなにかが自分をご機嫌にしなくてはいけないと考えます。
しかし、怒りまくっている人に近づこうと思う人はいませんから、あなたが怒っている間は、だれかやなにかのおかげであなたの機嫌が直る機会は失われていきます。
外的なもののせいにしているときは、「自分で自分の機嫌をとる」という発想が失われがちなのですが、次の機会には、なんとかそれを思い出し、試してみていただきたいのです。
たとえば、ほんとうにおいしいものを食べるという体験をすると、人はうっかりいい気分になってしまいますよね。
気持ちのいい温泉や露天風呂に入れば、開放的な気分にもなれるでしょう。
一人カラオケに行って、大声で歌えば、溜まっていたエネルギーを発散することもできます。
また、心理学に転地療法という考え方があるのですが、いつも行かないところに旅行してみたりすると、気分転換の効果が得られそうです。
自分で自分をご機嫌にしてあげる。
そう考えることからあなた自身が変化し、そうすると、楽しいこと、したいことにも自然と出会えるようになるようです。
来週の恋愛心理学もお楽しみに!!