長所も短所も自分だと気づいていくことで自分らしく生きていく
大切なのは自分の価値に気づくこと。
そのために「長所も短所もどちらも自分」であることを受け入れていきましょう。
今回の連載記事の中で、何度か「ネガティブな自己イメージは視野を狭くする」ということについて書かせていただきました。
この視野の狭さが、いろいろな問題を作り出している場合があるのです。
例えば、受け取り下手なタイプの方の中には、その原因が、ネガティブな自己イメージから視野が狭くなって、いろいろなことが見えなくなる、感じなくなってしまうことが理由になっている場合があります。
前回に続いて、恋愛を例に取って話を進めていきたいと思います。
付き合っている彼が、可愛いねとか、綺麗だね、と褒めてくれたとします。
その時、自分に魅力がないと強く思っていると、それが褒め言葉に聞こえなかったり、お世辞なんじゃないかと疑ってしまったりします。
あるいは、自分のことをとても太りすぎ/痩せすぎと思っている時、彼からしたら、ふくよかなタイプ/すらっとしたタイプの女性が好みで、そのことを伝えたとします。
すると、「どうせ太ってる/痩せてる、わよ!」と褒めていることを受け取れないだけでなく、腹が立ってしまう場合もあります。
また、自分に魅力がないと強く思っていると、褒められるという前提がないために、魅力について何らかの言葉を言われても、全くその言葉に気がつかないということもありうるのです。
すると、彼としては、いくら褒めても喜んでくれない彼女に対して、自分の愛情を受け取ってくれない人なんだ、自分のことを好きではないんだ、と誤解して、そのことで彼が去っていってしまう、なんてことになる場合もあります。
これでは、自分も、相手も、両方が辛い思いをすることになってしまいます。
◇自分が短所と感じているところの見方を変えてみる
ネガティブな自己イメージを変えていくためにはどうしたらいいのでしょうか。
それは、やはり、自分の価値に気づいていく、ということになります。
ここで、改めて、ここまでの連載記事でお伝えしてきた
「自分の素晴らしさについて、あなたをよく知る人から教えてもらう」
という方法を使っていきましょう。
そして、自分の素晴らしいところリストを作って、視覚化して認識しやすくしてみます。
さらにこれを進めていきたい時には、自分の短所についても見ていきましょう。
改めて自分の短所と感じているところを見直してみます。
前回の記事の先の例で言えば、
「自分は優しいと言われるけど男らしくない」という自己イメージについては、
男らしい人より優しい人の方が好きな女性は沢山いますし、優しい人ほど秘めた力強さを持っている人は沢山います。
「元気がよくて明るくてパワフルだけど繊細さにかける」という自己イメージについては、
元気さ明るさに救われる男性は沢山いますし、こうしたタイプの人ほど実は繊細な心を持っている方が多いです。
これは、先の、あなたをよく知っている人から教えてもらった、あなたの素晴らしさと一致してくるところがあるはずです。
あなたをよく知る人は、あなたの良いところも悪いところも知った上で、あなたの素晴らしさを伝えてくれています。
長所と短所と両方あっての人間です。
どちらも知って、どちらも自分だと受け入れてあげる中で、自分の素晴らしさに気づき、受け取っていってください。
◇長所も短所も自分だと気づいていくことで自分らしく生きていく
あなたのことをよく知る人、理解してくれている人、応援してくれている人は、あなたのことを自分以上によくわかってくれています。
それは、その人からすると、あなたの良いところも、悪いところも、わかっているはずなのですね。
どちらも知っているからこそ、応援して、一緒にいたいと思ってくれているはずなのです。
良いところしか知らないとか、一面しか見ていない時は、親身になったり応援してくれていないはずなんです。
この人たちは、自分の長所も短所も知った上で、そばにいてくれていると思ってみてください。
確かに、あなたに対して、否定的な人もいるかもしれないけど、逆に好意的、応援してくれる人もいます。
けれど、ネガティブな自己イメージは、否定的な声だけに耳を傾けてしまいます。
それでは、正確に周りの人の気持ちをわかってあげられていないことになります。
そして、自分の欠点は、誰だって気づかれたくないから、一生懸命に隠してしまうものですが、意外と周りの人にはバレているのです。
これは、悪いとこがバレいるのではなくて、長所も短所も両方とも気づかれているということです。
つまり、あなたの素晴らしさもバレているのですね。
ですから、いい意味で開き直るつもりで、
「長所も短所もあって人間だもの。そんな自分を受け入れてあげよう」
こんな風に、自分自身に言ってあげてください。
すぐには難しいことですが、何度も繰り返しここに立ち戻ることで、段々と自分を受け入れていくことができ、このことは、自分らしく生きていくための力になっていきます。
(完)