相談者名 | のすけ |
30代前半の男です。 | |
カウンセラー | いしだちさ |
こんにちは。 のすけさんが、ここまで自分で道を切り開こうとどれだけ努力されてきたのかと、しみじみ感じました。 今回は、のすけさんが「好きなことを純粋に楽しむ」ことができるように、心をこめて回答させていただきます。 *** 「自分には良いものは何も残らなかった」 心理学では、他人の感情が自分のもののように感じられる状態を「癒着」と呼びます。 ですが、のすけさんとお母さんは、違う人です。 さて、この癒着がなぜ起こるのかというと、のすけさんが無意識に「お母さんを理解したい、助けたいから」という気持ちを抱いてきたからだと思います。 しかし、お母さんはのすけさんを理解してくれず、過干渉や暴言、ネグレクトといった行動をしてきました。 同時に、お母さんがどれだけの生きづらさを抱えてきたか、想像できます。 そして、のすけさんが「好きなことを素直に楽しみたい」とこれほどまでに強く思う裏には「お母さんも、もっと自分の好きなことをして生きてほしい」という願いが込められているのではないかと思いました。 そのぐらい、のすけさんは、お母さんや他者への共感が深く、特に「人に喜び合いたい」「誰かと通じ合いたい」という気持ちが実は強い方なんだと思います。 たとえば、英語、ピアノ、ダンスといった「外に向かって表現する」ことが好きだということ。 もしかしたらのすけさんは そうおっしゃるにも理由があると思うのです。 どうせ、自分が好きなことをしても、喜んでくれない。 この葛藤こそが、純粋に好きなことを楽しみたいという気持ちを曇らせ、「結局これをやって何になるんだろう」と、虚しく、無気力となり、時折新鮮に襲ってくるのではないでしょうか。 *** のすけさんが「好きなことを素直に楽しめるようになる」ための方法について3つ、提案をさせていただきます。 1、気持ちを話してみる 気持ちを、誰かに話してみませんか? 「好きなことを10代のときにできていたら」 そのため「なにを感じてきたんだろう」「自分はどうしてほしかったか」その気持ちを言葉にしてみることをおすすめします。 「はなす(話す)」ことで、気持ちを「はなす(放す=手放す)」ことができると言われています。 2、主語を自分にする 癒着していると、自然と話す言葉の主語が他人になりがちです。 たとえば、「お母さんが〜」と思ったら、「だから私はこう感じる」と、自分の気持ちを主語にしてみてほしいのです。 自分の好きなことを素直に楽しむためには、主語が自分である必要があります。 3、人と分かち合う 最後に、分かち合うことの重要性をお伝えしたと思います。 心理学では、苦しみの多くは「つながりの欠如」に由来すると言われます。 お母さんとの対話が難しい場合、友人や仲間、コンビニの店員さんでもいいのです。 少しずつこうしたコミュニケーションを通じて この積み重ねこそが、好きなことを楽しむときに、「これをして何になるんだ」と、思うことなく、素直に楽しめるようになっていけるのだと思います。 *** のすけさん、本当に長い間、苦しんでこられたと思います。 でも、その苦しみすら報われてほしい、これから好きなことを素直に楽しめる人生が送れますよう、願ってやみません。 この回答が、のすけさんの少しでもお役にたてたらうれしいです。 |