勤務年数が長くなってくると、自分に課せられたテーマが変化してくるものですが、その中でも「部下を任されること」に対して、大きなプレッシャーを感じている人は多いようです。
任された部下が、気が合う扱いやすいタイプであればいいですが、自分では理解ができない行動を取ったり、指示を聞いてくれなかったりすると「どう関わっていけばいいのか」悩むこともあるかもしれませんね。
こんなときに、一方的に力で押さえつけて「上司である自分の考え方に合わせなさい」といっても、なかなかうまくいかないよう。
今日は、部下や自分を理解するというアプローチから「ふたつのタイプ」について、解説したいと思います。
よかったら参考にしてみてくださいね。
1:あなたの部下は「目的志向型?問題回避型?」
ある心理学では、人は大きく「目的志向型」と「問題回避型」に分かれると言います。
「目的志向型」は、理想のイメージがモチベーションとなり行動する
「問題回避型」は、避けるべき状況を見て、そうならないようにすることがモチベーションになり行動する
たとえば「問題志向型」の人は、目指すべきゴールに向かって行動したい人。
その人自身が「こんなことを叶えられたら楽しそう!」「こんな自分になれたら嬉しいな〜」など、理想のイメージがから目標が決まり、到達するまでの努力をワクワク楽しめる傾向があるようです。
このタイプの人は、自分の掲げた理想に向かって、ワクワクしたり、情熱を注ぐことに心が喜ぶタイプ。
単に目標をこなせばいい、言われたことをやっていればいい、であったり、仕事に対する意義を見失ってしまうと、あまり頑張れないかもしれません。
部下にあった目標を設定してあげたり、何のためにその仕事をするのか、その仕事のやりがいや社会的意義、上司であるあなたの熱い思いを語ることによって、仕事へのモチベーションが上がりやすくなるかもしれませんね。
反対に「問題回避型」は、避けるべき事態にフォーカスをして慎重に行動したい人。
自分のワクワクよりも、問題やトラブルが起きないように、地に足をつけて取り組んでいきたい傾向があるようです。
このタイプの人は、起こってはならない物事を認識することに長けているので、マニュアルや仕組みを考えることが得意であったり、解決しなければならない問題があるときほど「やる気になる」ピンチに強い傾向にあるようです。
逆に、理想を高く持て!など、情熱だけで追い込まれると、気持ちが白けてしまったり、危機管理能力が高いが故の提案が「単なる不満」だと誤解されやすい傾向にあるようです。
このタイプの人は、コツコツ取り組んでいることを評価したり、不満にもきちんと耳を傾けてあげたり、上司であるあなたが「ピンチを救うために、あなたの力を貸して欲しい」など、協力を仰ぐ方向で関わっていくことで、仕事へのモチベーションが上がりやすくなるかもしれません。
2:上司である自分のタイプも知っておこう
また、上司であるあなたはどちらのタイプだったでしょうか?
「部下のタイプ」を知ることだけでなく、自分のタイプも知っておきましょう。
あなたは、どんなことでモチベーションが上がり行動を起こすタイプでしょうか?
理想の自分や目標があると燃えるタイプでしょうか?
悔しい思いをしたり、ピンチになると俄然やる気になるタイプでしょうか?
どちらも、ほどほどにあるけれど、強いて言うならこっちかな?という方もいらっしゃるかもしれませんね。
自分のタイプを知っておくことで、部下とのコミュニケーションが円滑になったり、あなたの自分の強みを活かすことや、弱みを補うことができたりもしますから、よかったらチェックしてみてくださいね。
*
人はひとりひとり違う価値観や経験を持っていますから、タイプにくっきりと分けられるものではありませんが、人や自分を理解し、得意を活かし不得意を助け合うような、歩み寄る関係を構築するためのヒントとしては有効かと思います。
ひとつの参考として、あなたの日常に活用いただけたらと思います。
参考になれば幸いです。