願いを叶える私たちで在るために

新年、明けましておめでとうございます。
今年もカウンセリングサービスをどうぞ宜しくお願いいたします。

新しい年、皆様はどんな風に迎えられましたか?
今年はどんな年にしたいだろうか、今年はどんなことをしてみたいかな、など。
まっさらな年の始まり、皆様それぞれに、いろんな事が頭に浮かぶのではないかと思います。
『1年の計は元旦にあり』とも、古くから言われますが、お正月は新しいことや、どんなことをしたいか、計画するにはもちろん相応しい時期であり、ご自身の願い・・・心の声に耳を傾けるにも、とても良い時間なのではないかと思います。

私たちは願うことがあります。
誰かの幸せを願うことも、もちろんありますが、自分のことを願うこと。
特に新しいことをやりたいとき、こんな自分になりたいなと思う時、こんなことをやってみたいな、と願います。
でも、カウンセリングの中でお話をおうかがいすると、たいていこの「願い」とセットになって言ってくださることがあります。
それは、『でも、私には無理なんじゃないかと。』
自分には無理、難しい。
大人になるにつれ、私たちはそんな考え方を、しやすくなってしまうのではないかなと思います。

何かを始めるのに年齢なんて関係ないとはよく言われます。
私も全くその通りだと思います。
もちろん、若い頃と同じような記憶力や集中力は期待できません。
視力も体力も衰えてきたりします。
だけど、ここまで成長してきた自分なりのやり方というのが必ずあって、逆に若い頃にはできなかった要領での歩み方というのがあるのだと思います。

それではなぜ、自分の願いや思いを前にすると「でも自分には無理」という気持ちに陥りやすいのでしょうか。

心理的な要因を見ていくと以下の4つが考えられます。

1. 過去のネガティブな経験:過去に何か新しいことなどを試して失敗した経験や、周りの人から否定的な意見を言われたり、恥ずかしいと感じた経験が、自信の喪失につながることがあります。

2. 完璧主義:全てを完璧にこなさなければいけないという自分が自分にかけるプレッシャーによって、行動に移しにくくなってしまう事があります。

3. 比較:周りの人と自分を比較して、あの人にはできても、自分には足りないものがあると思い込んでしまうことがあります。

4. 自己肯定感の低さ:自分の能力を過小評価し、自分を信じて行動することができない原因となったりします。

これらのことが、複合的に頭の中に浮かんできて、自分が望むことを行動に移すイメージをした時にフィルターとなり、どうしても引っかかってしまうような感じで、挑戦することへの恐怖心が生まれてきたりします。
失敗することを怖れ、自信が持てなくなって行動できなくなること、誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。

でも、安心してほしいのです。
これは、いたって普通のことです!
私たちはここまで生きてくる道のりの中で、色んなことを経験しながら身を守る術を身につけるとともに、「変わらないこと」すなわち、恒常性を優先して、何事をも変えない方が安全であると判断したりします。
それは、人間として、ごく当然なことなのです。
みんな、同じです。
自信がない、怖れを感じる、行動に移すことへ躊躇する、その大小のちがいはあるかもしれません。
でも、そもそも、感じる怖れが大きいか小さいかを誰かと比較する意味なんて全くありません。
まずは自分で、そのように感じることは、あって当然なのだと受け止める事が重要です。

私たちは子供の頃、何よりも一番にほしかったものは『親の愛情』と言われています。
親に見てもらいたい、褒めてもらいたい、期待に応えたいなど、親の愛情を獲得するために幼い私たちは試行錯誤するわけです。
我慢することで褒められた経験から、我慢することは尊いことだと思ってしまうこともあります。
テストで良い成績でなかったから自分はダメだ、何かに秀でていないから親から愛されないなどと、無意識的にでも思ってしまったことがあるかもしれません。
そんな思いをしたことによって、自分の価値を疑ってしまうことは、私たち誰にでも起こりうる自然なことです。
でも本当は、これは大いなる誤解で、そんなことをしなくても私たちは親の愛はちゃんともらっていたのです。

では、どのようにしていけば、「自分には無理」を越えて自分の願う方向へシフトしていけるようになるのでしょうか。
先に挙げた4つの要因の中に、もし当てはまるものがあるのなら、それを手放していきましょう。
完璧でなくてもいいし、誰かと比較することには何の意味はなく、自分の成長にこそ目を向けよう、そんなふうに自分に優しい声をかけるように、思い込みによる制限をゆるめてみましょう。
最初と最後の、「過去のネガティブな経験」「自己肯定感の低さ」が、あまりにも気になる時は、信頼できる人に、またはカウンセリングを利用して、安心感を感じられる場で話してみることも有意義だと思います。

次に、具体的なことで言うならば、小さな成功体験を積み重ねることはとても効率的です。
小さな一歩から踏み出す、ということ。大きな目標を花火が上がるごとく派手に達成しようとドラマチックを目指すのではなく、小さな目標を立てて、その小さな達成を積み重ねていくことで、自信は少しずつ、つけていくことができると言われています。

そして、私が何より大切だと思うこと。
それは、「信じる力」なのではないかと思っています。
自分を信じる、ってなかなか簡単なことではありませんし、そんな自信を持てたら苦労ないよ、って私も思います。
でも、そうではなくて。
その願いを持った自分の思いを信じ続けてみる。
それは、自分の願いを大切に敬うことと同じことなのではないかなという気がします。
むげに扱わないことは、その願いを叶えるために、一番大切なこと。

私たちが「やってみたい!」そう思うことは、決して不可能なことではなかったりする、と言われています。
無理なことは、やりたいとすら思いません。
例えるなら、私がいくら野球が好きだったとしても、投手としてメジャーリーグに挑戦したい!だなんて1ミリも思いません。
でも、本場アメリカのドジャースタジアムでいつか野球を観戦してみたい、それは思います。
そんな思い、自分の願いを「でも、高いし無理!」「そんな時間なんてないし難しい!」と思うことは簡単。
でも、願ったのは自分にもできる可能性が大いにあるからなのです。
自分の心を大切に、いつか叶えられるはずと信じ続けてみること。
そうすることによって、心理的にも私たちの意識は自然とその方向に向きやすかったりします。

願いを持つことは素晴らしいこと。
何か、こうしたい、やってみたい、行ってみたい、体験してみたい、こんな自分になりたい、など。
誰かのために、というよりはむしろ純粋な自分の思いとしての願いがあるなら、今年はぜひ、そのご自身の中に芽生えた気持ちを大切に、きっと叶うと信じる力を養ってみませんか?
そして、願いを叶える私たちになっていきませんか。

2025年が、皆様にとって素晴らしい年となりますことを心からお祈りしています。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

老若男女国籍問わず、すぐ打ち解ける親しみやすさが特徴。クライアント自身が持つ回復力、問題に立ち向かう力、光を見つけ、信じて全力で応援する。どんな話しにも寄り添い『安心できる』『希望が持てた』『心が温かくなった』と定評があり、元気になれるカウンセリングを提供するカウンセラーである。