心理学では、欲しいものは自分から与えるものだと言います。
「愛されたい」
と思ったとき、まずは自分から愛してあげる必要があるということです。
自分に足りていないから欲しいのに、欲しいならあげろだなんて、ずいぶんだと思いますよね。
ですが実際、自分が愛さないと愛されていても満足しないし、その価値はわかりません。
欲しいものは自分からあげないと、もらっても感謝が出来ないのです。
だから、「愛されたい」と思う時、まずは自分から愛する必要があるようです。
わたしは心理学を学ぶまで、愛するとは何か、知りませんでした。
親が子に対して感じる感情としては知っているけれど、男女関係の愛ってどういうことだろう、と思っていました。
きっと執着するほど好きなことが「愛」なのではないか。
そんな風に思っていました。
愛は、愛する側に回ってみないとわからないものなのかもしれません。
わたしは29歳の時に1度目の結婚をしています。
当時の旦那さんは周りの人から見ても、「彼ってホントにまきのことが大好きだね」
と言われるほど、いつもわたしを最優先して、尽くしてくれる人でした。
愛されることを望んでいたわたしは、彼なら誰よりも愛してくれるだろうと思い結婚しました。
わたしたちはとても仲が良く、友達のような夫婦でした。
でも、結婚生活が進んでくると、愛されたい側のわたしには都合が悪い問題が起きてきます。
仕事が忙しくて彼に一番に優先してもらえなくなったり、約束を守ってもらえないことが出てきたりして、わたしの思い通りにならないことが増えていきました。
彼にも事情があったと思いますが、わたしは、自分の機嫌を取り、しあわせにしてもらうことが最優先だったので、彼の都合を理解してあげることが出来ませんでした。
そして、「結婚するんじゃなかった」と怒りました。
「わたしを幸せにしてくれると思ったから結婚したのに!」
「わたしの機嫌を取るのがあなたの仕事でしょ!!」
わたしは、自分の人生のすべての責任を彼にゆだねていたんです。
自分から愛そうとせず、悪いのは全て彼で、自分は被害者だと思っていました。
ですが、いくら相手が愛そうとしてくれていても、自分も愛さなければ受け取れないし、感謝もできないし、満足も出来ないのです。
わたしは彼と離婚し、その後、心理学を学びました。
心理学で愛することを学び、わたしは今まで愛されることばかり望んでいて、たくさんの愛をドブに捨ててきてしまったことに気が付きました。
両親や友人、お付き合いをしてきた人たちから愛されても当たり前だと思い、感謝をしていなかったのです。
やはり愛する側に回らないと、愛されていることは見えてこないのかもしれません。
愛を受け取らないと、自分が愛したときも相手に受け取ってもらえないと思ってしまうし、
自分が愛さないと、愛されていても愛してもらえているとは思えない。
これを心理学では投影と言います。投影とは心の内の世界を、外の世界に映し出す仕組みの事です。
愛されたいと思う時、まずは自分からあげること。
愛はあげればあげるほど増えるのです。
すると愛で満たされていくので、欲しいとは思わなくなっていきます。
なぜなら、すでに愛で満たされているからです。