頑張っても全く認められたと感じない
どれだけ資格を取っても、昇進しても心は満たされない
何のために働いているのか、わからない
今回は、頑張っても追われ続けるような気持ちになる「競争」の心理と、そこから抜け出すヒントをお伝えいたします。
【仕事の中で、なんらかの「競争」はつきもの】
仕事と向き合うため、自身を向上させるために資格取得に励む方、周りよりも良い成績を得るためや、さらなる昇進のために自分磨きを続ける方もいるかもしれません。
そんな毎日の競争はあっても楽しい、頑張る自分が誇りだ。
そのように思えればよいですが、どれだけ頑張っても追いかけられる怖さ、沢山の実績や成績を残しても感じる不安や恐れ、足りないと感じるむなしさ、次から次へとやってくる「さらなる高み」の苦悩に悩む方も少なくないといいます。
【頑張っても満たされない「競争」の心理】
私の居場所を確保するには、ここで負けてはいけない
競争に負けたらバカにされる
この競争に勝つには○○が必要だ、
など、周りからの競争にあおられるような不安や恐れがあり、ずっとつばぜり合いをしているような、緊張感です。
ときに、口論になることもあるかもしれませんね。
この「競争」には終わりがなく、ずっと何かに追いかけられているような気がしたり、競争に負けると自分の居場所がなくなるように感じる不安、競争に勝って前に出たとしてもまた追いつかれる怖さや、嫉妬されるような恐れを感じたりなど、どれだけ頑張っても不安や恐れから逃れられないと感じることもあると思います。
全く自分自身が周りから認められないと感じることもあるかもしれません。
この世の中は、競争社会だと言われます。
企業に勤めていれば会社内での競争があると思いますし、個人の間でのつばぜり合いで悩むこともありますよね。
*では、競争から離れたらよいのでは?
私自身も経験がありますが、全く競争の世界から離れてしまうと、周りからおいていかれる怖さであったり、仕事をしている意味や、自分がここにいる意味を見失ってしまうこともあります。
仕事での適度な「競争」は、仕事を進めていく中でスパイスであったり、栄養ドリンクのような、気合を与えてくれる部分もあるようです。
なので、ここでは過度な競争意識を緩和して、緊張感を緩めていく方法を考えていきいますね。
【「競争」と上手に向き合うために】
「競争」から離れて自分のペースで仕事ができればよいのですが、実際の仕事ではなかなかと難しいかもしれません。
ここでは、過度な競争意識にならないために、不安や恐れが出にくくなる方法、適度な競争意識にとどめておく方法を考えていきたいと思います。
1. 必要な競争に目を向ける
漠然と何かに追いかけられているような不安はありませんか?
はっきりしないような、あれもしないと、これもしないと、という行き急ぐような感覚かもしれません。
いま、ここの仕事で必要な事に目を向けてみることで、漠然とした不安の正体が実は、同僚と競争していた、仲の悪いあの人と意地を張っていた、将来の漠然とした不安にあおられていただけだったと気付くこともあります。
漠然としたものよりも、今自分がするべきことが見えると、心はの重みは薄れていきますよ。
2. 自分の居場所を再認識してみる
「居場所がない」と感じている人は、少なくないようです。
居場所がないと感じていると、その中で埋もれないように必死に頑張ることがあります。
そのうち、漠然とした何かにあおられているような気持ちになることも。
時に、怒られたり注意を受けるかもしれない。
でも、今こうして仕事があって、自分の机があって、やり取りしている仲間がいる。
それがあなたとっての居場所なのだと思いますよ。
3. 仲間を応援する
「競争」していると、一人の世界でずっと肩が張るように緊張してしまいます。
後輩など、自分が歩んできた道を進んでくる仲間をサポートしたり、応援することは、一人ではなく、私たちが頑張る世界。
張り合うり気持ちを緩むことが期待できます。
また、今まさに競争している相手がいるのだとしたら、同じ理由で競争しながらも応援する気持ちを持ってみるのもおすすめです。
敵対ではなく、ライバル(好敵手)ですね。
4. ちょっとだけ競争から離れてみる
疲れたな、って思ったら、自分基準で手を抜いてみませんか?
ちょっと自分自身にお茶を入れてあげるような、寒い日にショウガ湯を飲むようなイメージ。
5. 何よりも自分自身を大切に
最大の敵は、過去を含めた自分自身であることも多いようです。
こんなに力ない私には、怠けるなんてありえない、情けない自分は許せない、など。
過去の自分との競争は、いずれ過去となる今の自分と未来の自分との競争を生んでしまいます。
「あの時の私、大変だったね」「今の私ならわかるよ」
過去の自分を受け止めて、競争を止めることで漠然と続く競争心が落ち着くこともありますよ。
*
「競争」が例えば、カレーに入れた唐辛子のようなスパイスだとします。
入れすぎて真っ赤になったカレーを食べ続けるのは、かなりしんどいと思うのです。
辛いカレーを食べたほうが勝ちだということもあるかもしれません(男子は大人になってもしたりしますけど)。
その競争に勝つために、激辛カレーを注文して追い唐辛子をかけて真っ赤にしているのは、自分自身だということになかなかと気づかないことがあるのですね。
でも、甘口カレーでは物足りない。
カレーを食べた気がしない。
それなら、中辛を注文して、お好みまで唐辛子を振りかけるほうが、おいしく食べられます。
「競争」というスパイスを、適度に調整する方法、試してみてくださいね。