今回は「彼が10才以上年上の40代」あたりのケースを想定して、年上のパートナーの心理と関わり方について考えていきます。
彼の内面にある「あなたに何を残そうか?」と感じている部分をうまく汲み取って接してみること
恋愛に年の差齢なんて関係ない。そんな言葉を昔からよく聞きますが「年齢差があるから恋愛がうまくいかない」と思われている方も少なくないのかもしれません。
ただ、もし年齢差がある恋愛にちょっと難しい部分があるとすれば、このお互いの恋愛観、パートナーに対する向き合い方の違いが浮き彫りになることも少なくないんですよね。
実際、年齢が離れた男性との恋愛のご相談をお受けすると、少なからず二人の間の心の距離感を感じるというお話が少なくないです。
どこか漠然とした心の距離感が埋められなくて、感情的に敏感な女性の皆さんが不安をキャッチしている、なんてケースも意外と多い話。
では、どうして心の距離を感じるのか?という部分なのですが、これは「ある程度年齢を度重ねている人がパートナーに対して残したいもの」と、自分自身の恋愛観が少し異なる部分から生じている事が少なくないんですね。
今回の想定年齢は40才以上の彼、なのですけど、心理的に見て40才以上の人がパートナーに対して与えようとするものは「世話」なんです。
少し難しい言葉を使うならば「生殖性」という言葉で表現されることもありますが、要は「あとに続く人に何を残すか」が40代以上の男性の「発達課題」となっている場合がある、というわけです。
だから見た感じすごくお世話好きではない人、例えば、お互いの予定の調整やデートなどの計画なども意外と女性任せな人であっても、その内面では「相手に何を残そうか」など「相手のお世話的ななにか」を考えている事が少なくないんです。
その一方で、何かを残す事ができる自信も余裕もある男性であればいいのですが、そうではない男性の場合は、ついつい昔の習慣を引っ張ってきて、仕事や趣味などに没頭してしまうこともあるわけです。
が、このような男性にとって自己没頭は「停滞感」を生む理由になることも少なくないんです。
若かりし頃はなにかに没頭していることで十分満たされるのですが、年令をある程度重ねると逆に停滞した感覚を覚えるんですね。
だから、ついつい恋愛(つまりあなた)に夢中になる男性がいたとしても、男性の心はそれだけでは満たされていない、なんてことも実際にある話。
ロマンスにのめり込むことで心が満たされる、とは限らないってことですね。
また、そもそも人は「自分にして欲しいことを相手に与える」ものですからね。
彼が彼女であるあなたに「何を残せるか」を考えているとしたら、善意から「あなたのためにあれこれ世話を焼く」なんてことも有り得る話です。
しかし、この男性の世話焼きって、いわばダメ出しとかお小言になることも少なくないようなんですよね。
実際のカウンセリングでも「私の彼はいつも私にチクチクダメ出しをするんです」なんてお声を伺うこともあるようで。
確かに相手にダメ出しを続けることが世話だとは僕も思いませんよ。
しかし、その根っこにある気持ちを見つめると、年上の彼ほど「何を残そうか?」と考えていることも少なくないようです。
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さて、ではもしあなたが年上の彼との関係を大切にしたいならどうすればいいか?ですが。
ここでのポイントは彼の内面にある「あなたに何を残そうか?」と感じている部分をうまく汲み取って接してみることです。
表面的には聞こえの良くないことであっても、相手はあなたのためになにか残そうとしているのかもしれない?という視点で彼の言動を見つめ直してみることがおすすめです。
そして、彼が与えてくるモノに関しては、一旦受け取って置いたほうが良さそう。
もちろんあなたが言いたいことがあるなら伝えてOKなんですけどね。
あなたはあなたで良くて、だから彼は一緒にいるって部分を受け取れるといい関係になるかもしれませんね。
(完)