部下の心を動かすリーダーシップ

皆さん、こんにちは。
カウンセリングサービスの南條あすかです。

皆さんは、職場で部下を持ったりプロジェクトリーダーを任されたりするなど何らかのリーダー的な立場になった時、どのようにして部下を引っ張っていくでしょうか。

強いカリスマ性や強いリーダーシップで、テキパキと部下に指示を出して物事を進めていくリーダーもいるでしょう。
一方で、それほど強いリーダーシップは発揮しなくても、部下の気持ちに寄り添ったり相手の意見を丁寧に聞き取ったりしながら、物事をスムーズに進めるリーダーもいます。

人は頭で考えた事だけではなく、自分が何を感じているかによって自分の行動を決めています。
リーダーが、部下にどのような感情を感じさせているか、どのような感情を感じて欲しいかに気を配ることで、部下に協力してもらいやすくなったり、物事がうまく進んだりします。

今回は、部下が協力しようという気持ちになったり仕事に対して意欲を感じられるようになったりするヒントをお伝えします。

●様々な価値観を理解する

職場では様々な立場や意見を持った人がいます。
同じ目標に対しても、年齢や社歴・役職など人によって意見や感じ方は様々です。

リーダーには部下のそれぞれの立場や価値観から出てくる意見を理解しようとする姿勢が大切になってきます。

仕事において、目標を達成すること、物事を推し進めることが第一優先となりますよね。
しかし、リーダーの意向に沿う、リーダーにとって都合の良い意見ばかりを聞いていては、その他の意見を持った人は、自分がないがしろにされているように感じるでしょう。
そのようなことが続くと、部下はリーダーに対する不信感を感じたり、仕事への意欲が低下したりします。

目標を達成するためにすべての意見を取り入れることは不可能ですが、リーダーが部下の意見や気持ちに耳を傾ける姿勢や理解をしようという気持ちは、相手に「自分の存在を認めてくれている」という安心感を与えることができます。

「自分の存在を認めてくれている」「この場では、自分の意見を聞いてくれる人がいる」というような安心感は、コミュニケーションが活発で、意見が言いやすいオープンな雰囲気を作ることにつながります。

●物事に対する姿勢やプロセスを承認する

物事を進めていく時、すべての人の意見が通るという訳ではありませんよね。
採用される意見もあれば、不採用となる意見も出てきます。
自分の考えた意見が不採用になって、がっかりする部下もいるかもしれません。

しかし、リーダーが部下の意見を出すまでの努力やプロセスを認めてあげることができれば、部下の仕事への充実感が違ってきます。

「今回は不採用だったけど、意見を出してくれてありがとう。君の意見で話が深まった」
「今まで気が付かなかった別の視点からの意見を言ってくれて、参考になったよ」など、
結果だけではなく、部下のそれまでのプロセスや物事への姿勢を承認し感謝していくことで、部下は仕事への充実感を感じたり、次の仕事に取り組むモチベーションになったりします。

●相手も自分も信頼する

リーダーが様々な立場の人に気持ちを寄せて、意見を聞こうとする姿勢や、相手の努力やプロセスを承認する声かけは、リーダー自らハートをオープンにしていくことが大切になってきます。

この時に大切にしてほしいことは、リーダーが自分自身を信頼することです。
部下を信頼し、目標に向かって物事を進めようとしている自分自身を承認し、自分自身を信頼する気持ちがあってこそ、部下を承認し、信頼関係を築くことができます。

リーダーは物事を推し進めることが第一に求められますよね。
しかし、リーダーが1人で物事を進めることは難しいでしょう。

人は誰でも「人の役に立ちたい」と思っています。
リーダーの部下の存在を尊重する姿勢や相手の努力やプロセスを承認する声掛けは、部下の存在価値を高めて、仕事へのモチベーションも高めることができます。
そして、リーダーが自分自身も相手も信頼する気持ちは、部下との信頼関係を作り、目標を達成したり、物事を推し進める力になります。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

孤独感、自己否定からのうつ病を克服した経験、大手企業に勤続30年以上の経験から、自分自身との関わりや生き方、親子・友人・職場などの人間関係全般などを扱う。 気持ちに寄り添う高い共感力と地に足の着いた安心感を兼ね備える。「話をして安心できた」「気持ちが明るくなった」と好評である。