こんばんは
神戸メンタルサービスの平です。
私は20代のころ、非常に恋愛ベタでした。臆病なうえに、感情のリスクを冒すことがたいへん苦手だったのです。
だから、自分から告白するのではなく、いつも相手から告白されるような状況をつくり、感情のリスクを回避するという、ある意味、ズルい男でもありました。
現在、こうしてみなさんに読んでいただいている『恋愛心理学』ですが、これはいうなれば、恋愛ベタだった昔の自分に宛てた一つのメッセージでもあるわけです。
私がいまの奥さまと初めて出会ったのは、30数年前の1月のことでした。
うちの先生のセミナーで一緒になったのがきっかけで、二人は急速になかよしになっていきました。
が、先ほども書いたように、そのころ、私は恋愛に対して臆病だったので、いつものようにズルい手を駆使し、奥さまのほうから告白させようともくろんだわけです。
しかしながら、臆病さにかけては、うちの奥さまのほうが一枚も二枚も上手でした。
私のもくろみは見事に封印され、さらに、「男のくせに、女性のほうから告白させようとするような輩は、男のクズ、女の敵!」とまで言われてしまったのです。
さすがに、今回だけは自分から告白するしかしょうがないと覚悟は決めたものの、奥さまは、「この男は、自分からは告白しないかもしれない」と思っていたそうです。
で、だとしたら、2月14日のバレンタイン・デーには、「今の今まではあなたのことが大好きでしたが、私から告白しなければならないあなたのことは大嫌いだと言ってやる」と心に決め、その呪いをこめながら、私へのプレゼントの手編みのセーターを編んでいてくれたのです。
一方、私も私で、自分のほうから感情のリスクを冒し、告白をするということに超ビビっており、それまでにも何度か告白しようと思いながらも、なかなか実行に移せないでいたわけです。
しかし、ようやく、バレンタイン・デーの前までに、私はいまの奥さまである当時の彼女に告白をし、二人はおつきあいをすることになりました。
その後、もし、万が一、私が告白しなかったとしたら、うちの奥さまは、あの呪いのこもったセーターとチョコレートを私に叩きつけて、「そんなヘタレ男には用はない!」とバレンタイン当日にこの関係を解消する予定だったそうなのです。
その後、もらったその手編みのセーターを着ると、激しく肩が凝ったことだけはここに報告しておきますが‥‥。
ちなみに、この話は、その年のバレンタイン・デー前に私が告白したその日に奥さまから聞きました。
彼女の性格からして、もし、2月14日に彼女のほうから告白させていたとしたら、それはそれはもう、まったく救いがないことになっていたことは間違いありません。
間一髪。とても危なかったわけです。
うちの奥さまにしてみれば、まさか、このようなヘタレな男が、その後、『恋愛心理学』などというたいそうな講座の先生になるとは、夢にも思わなかったことでしょう。
さらに、カウンセラーとして、エラそうに恋愛相談なども受けているわけですから、人生とは、また、人とは、どのように変わるかはまったくわからないわけです。
同じように、みなさんのこれからの人生も、これから大きく変わることもあるはずです。
いま、どんなに恋愛がうまくいかなくたって、将来は恋愛のカリスマになっているかもなのですよ。
来週の恋愛心理学もお楽しみに!!