僕もあと二年で40代です。
おそらく人生の半分を生きたことになるのでしょう。
子供の頃は、自分が40歳になるなんて想像もしていませんでした。
それどころか、小学生の頃にノストラダムスの大予言を読んで、
大変なショックを受けたの時のこと。
「1999年ってちょうど32歳かあ・・・」
「でも、そんなおっさんになってまで生きてなくてもいいや(笑)」
と思いなおしたのを、今でもはっきり覚えています。
自分のことながら、今タイムマシンがあったらその頃に戻って、
生意気な小学生の頭を一発ぶって、長〜いお説教をしたい気分です(笑)
ともあれ人生も半分のところに来て、
今年、子供の頃からずっとどこかで感じて続けていただろう、
こんな疑問にまた向かい合う日々が続いています。
「何のために生まれて来たんだろう???」
もちろん40年間、その時その瞬間で色んなことを感じていたでしょう。
好きな人のために。 夢を実現するために。 成功するために。
まったく何も考えてなかった瞬間も、多かったかも知れません。
だけど振り返ると40年間、色んな経験をして来ました。
幸せを満喫していた時間もたくさんありますが、
そうでもない経験もたくさんあります。
試練、挫折、失恋、別れ、失敗・・・
僕の人生になぜあんな経験が必要だったんだろう?
個人的には、今の幸せに繋る経験であったことは間違いないのですが、
その経験の中に、さっきの疑問の答えがないのだろうか?
そんな風に考える事があります。
僕の生まれ育った家庭は、
両親ともに健在でしたが、毎日毎日喧嘩が絶えませんでした。
子供の頃は、常に家庭の崩壊の危機を感じながら過していました。
そして成人した頃の自分は、すべてのものに怯えながら生きていました。
人生に対して、人の評価に、大切な人を失う事に、
いつも人の顔色を気にして、自分を表現できないような人間になっていました。
若い頃の悩みのほとんどが、そんな自分自身に対するコンプレックスでした。
今振り返ると数々の失敗や苦い経験は、
人を信頼できない。自分を愛せないという心の奥底に抱えていた痛みや、
思い込みが創りだしていた現実だったのです。
だけど心理学を通して心の奥底を覗いた時、
安心をくれなかった両親の心の中も、実は不安や恐れでいっぱいだったのが解ります。
彼らが彼らの人生で同じ様に抱えてしまった痛み。
それでもその時、痛みを抱えながらも必死になって生きてくれたていた事も、
今となっては、痛い程感じることが出来るのです。
カウンセラーという仕事をしていて、
毎日様々な人のお話や人生を分かち合っていただき、
その人なりのこころの痛みや、抱えてきた感情に一緒に取り組んでいます。
そしてその痛みを通り過ぎた時、見せていただける笑顔。
それは本当に穏やかで、平和で安心感に満ち溢れています。
その穏やかな笑顔。
それは小さい頃の僕が、いつもいつも求めていた笑顔なのです。
小さい頃にずっと感じていた最もシンプルな願いの中に、
僕の仕事と人生の目的が隠されていたように思うのです。
今、僕はこんな風に感じています。
平和で穏やかな笑顔を思い出してくれた人たちが、
それぞれの家族に戻って行って、
どこの家族にもそんな人が一人存在してくれたら・・・
世の中はどれほど住みやすくなるのだろう。
そしてその家族の一人一人が、自分を愛し、自分の人生を信頼できたら、
遠回りせずに、もっと早く幸せな人生にたどり着けるようになるのだと。
意味を持たない人生など、絶対に存在しません。
あなたの人生に起こったことすべてに意味があったのです。
一度小さい頃のことを思い出してください。
その頃、ずっと願っていたことを思い出してみて下さい。
そこに、あなたの人生の目的が見つかるかも知れません。
そして、そこに見えるいたってシンプルな願いの中に、
あなたが生まれてきた”意味”が隠されているのです。
※吉原 直人は2007/6月でカウンセリングサービスを退会しました。