人生の目的を考える〜楽しむこと〜

僕は食べる事が大好きです。美味しい物を食べたい、色々なものを食べてみ
もし、自分の人生に目的があるとしたら、みなさんは何だと思われますか?
人によって様々な答えをお持ちの事と思います。
例えば、「ご先祖様の残してくれた財産や家系を守るため」とか、「親を安
心させるため」とか、「子供を育てるため」とか、あるいは「人間として進
歩をするため」なんて答えをお持ちかも知れませんね。
ご自分の目的ですから、どれも間違ってはいないと僕は思います。
しかし、僕はぜひここに一つみなさんに付け加えて欲しい目的があるのです。
それは「楽しむため」なんです。


誰かのための人生もいいと思うのですが、そして「人間として進歩する」事
もいいと思うのですが、そこには、自分のため、自分を本当に大切に扱うと
いう考えが抜け落ちている感じがするのです。
例えば、ハワイ旅行に出かけるとしましょう。その目的は何でしょうか?
多くの人々が「癒されるため」「のんびりするため」「開放感を味わうため」
「楽しむため」など、自分のための目的を挙げられます。旅行の目的になる
と、そんな風に考えられるのですね。
でも、人生というと、急に深刻になってしまうようです。どこかで旅行など
とは違って、もっと尊厳のある、重厚なものと受け止めてしまいがちなので
すね。
では、どうして人生がそんなに特別なものと感じてしまうのでしょうか?
その直接的な原因は人によって様々だと思いますが、共通しているのは、心
の奥深い部分にある「罪悪感」とそれに起因する「怖れ」ではないかと僕は
思っています。
どこかで、「楽しむこと」が悪いような感じがあるのですね。自分が楽しん
では誰かに申し訳ないと感じたり、あるいは、悪い自分は楽しんではいけな
い、と感じていたりするようです。楽しむ事は真面目な事ではないという感
じでしょうか。どこかで、楽しむ自分を「悪い自分」と思い込んでいるよう
です。
そして、楽しむ事によって、何か罰を与えられるのではないか、きっとしっ
ぺ返しが来るのではないか、という怖れが生じて、人生の目的から「楽しむ
ため」を見ないようにさせている様に思います。
では、楽しむために人生を生きる事は、悪い事なのでしょうか?
例えば、あなたのお父さん(あるいはお母さん)が、子供である「あなたの
ため」に人生を送っていたとしましょう。そんなとき、あなたの人生は楽し
く感じられるでしょうか?楽しむことが何か悪いような感じを持ってしまう
かも知れませんね。あるいは、親の期待に応えようと一生懸命頑張ってしま
うかも知れませんね。
逆に、あなたのお父さん(あるいはお母さん)が、楽しむことを目的に人生
を送っていたとしましょう。家族であちこち旅行に出かけたり、美味しい物
を食べたり、アウトドアの楽しい時間を一緒に送ったり・・・その手段は様
々だと思いますが、明るい家庭の雰囲気になりますね。
楽しむことを目的に人生を送っているお父さんやお母さんがいる家庭では、
子供のあなたも楽しむことが当たり前にできて、楽しい生活を明るく送れる
ようになります。
このように、楽しむことを人生の目的にすると、自分のみならず、周りの人
とも楽しむことを分かち合えるのですね。みんなで楽しみの輪が広がってい
くのですね。楽しむことを人生の目的の一つにする事は、とても意義ある事
なのですね。
余談になりますが、ここでいう「楽しむため」というのは、独りよがりで楽
しむための人生ではありません。本当に楽しむ事と、わがままになることは
似ていて非なるものなのです。「わがまま」や「ひとりよがり」は、本当に
楽しんでいるわけではなく、実は別の感情的な問題から生じてくる事なので
す。
あなたが人生の目的に「楽しむこと」を付け加えてみようと思われるだけで、
人生を楽しむ許可が心の中でおります。そうすると、あなたの人生がどんど
んと明るく開けてきます。そして、あなたの周りにいる人々もそれにつれて
心の中で楽しむことの許可を出していけるんですね。まずは、ご自分のため
に、そしてみんなのために、是非「楽しむこと」を人生の目的の一つに加え
てみてください。
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。