少し前になりますが、とあるサイトで母の日アンケートなるものを実施して
おりました。
全国のお母さんが、「もらってうれしいもの」。
トップは何だと思いますか?
花?
食事?
旅行?
なんと、トップは「何でもいい」だったのです^_^;
たしか、花は2位でした。
こんな集計、意味あるの?~と思いましたが。
(「その他」が一位デスカ……みたいな感覚ですよね)
コメント欄をよくよく見れば、もちろん、なげやりな「何でもいい」では
なく、
「一緒に料理を作るとかでもうれしい」
「プレゼントを持って会いに来てくれるのが嬉しい」
「会話ができるのが楽しい」
「気持ちがこもっていればなんでも嬉しい」
「遠くにいても、覚えていてくれることがうれしい」
など、コミュニケーションを持つことが嬉しかったり、どんな内容であった
としても、そこにこめられている気持ちはしっかりと受け取っているという
ことのようです。
そういえば。
以前、友人と一緒に母の日ギフトのパンフレットをみていたときのことを
思い出しました。
友人「なあなあ、こんなんもらってもイヤやと思わへん?」
友人の指指すところを見ると、確かに、おせじにももらって嬉しくなさそう
なギフトが。
こんなときには、つい、いたずら心が働くわたくし。
私「これ、○○ちゃん(当時3才の友人の子供)がくれたらどうする?」
友人「え?」
しばし、友人は考え、
友人「泣く。嬉しくて、泣くなあ~」
私「……」
想像したであろう彼女の瞳は確かにうるうるしていました。
私自身も、毎年、両親にギフトを送りますが、届くやいなや、ソッコーで
感謝感激雨霰のメールが届きます。
母親にいたっては、去年、おととしに私があげたものの感謝まで書かれて
います。
覚えていること自体が母親の愛なのでしょうけれども、子供からもらう
ものは、どんなものでも、嬉しいのでしょうね。
という話をしたら、
「ガキのころに、自分が好きだったから、喜ぶだろうと思ってカエルを
母親にあげたらえらい怒られてよー」
と、ブリブリ怒って体験を語ってくれた友人(♂)もいました。
実は、男性からこのテの話を聞くことは多く、自分の幼少期の記憶と照らし
合わせてみても、男子は昆虫やら爬虫類やらを一度は母親にあげているよう
です。
大人になってみれば、このリアクションは分かると思うのですが……。
「オトコは純粋なんだよ」
未だにちょっぴり根にもっているようです(笑)。
母親からすればキモチ悪いけれど、まあ、気持ちは分からないでもないと
いった感じて、これもいつしか優しい記憶となり、微笑ましい笑い話に
なるのでしょうね。
ともあれ、親というのは、受け取り上手なようです。
こと、子供からの贈り物に関しては、めいっぱい受け取りますよね。
実は、私たちは、愛されないことよりも、自分の愛を受け取ってもらえない
ことのほうが傷つきます。
そのことを、理屈ぬきで感じているからこそ、どんなものの中にも、その
思いを見つけ出して、しっかりと受け止めるのでしょうね。
受け取ることは、見方を変えれば、究極の愛情なんです。
無防備にならなければ、真実に受け取ることはできないからです。
子供からのプレゼントは、まず、間違いなく、「使い」ますよね。
趣味の悪いエプロンであっても、ハデなネクタイであっても。
無防備にならなければ、受け取ることはできないとわかりますよね(笑)。
こうした状態では、ひとは丸腰であり、武器をもっていません。
無防備になって受け取っている状態では、本能的に戦意が喪失します。
つまり、受け取ることは、家庭や社会に平和をもたらすのです。
これは穏やかで優しい女性的な側面であり、失われれば、競争や攻撃性が
顔を出し、破壊的になっていきます。
最近、家族間での悲しい事件が毎日のようにニュースになっています。
家族というのは、社会や世界にとって、一番の基盤、骨格となるものです。
それが、足元から崩れているようです。
このことを見直すために、今一度、ファミリーシップ、家族間での平和に
目を向けてみませんか。
家族の中心は、言うまでもなくお父さんとお母さんです。
最も効果的なのは、パートナーとの関係の中で受け取ることです。
ところが、子供からは受け取れるのに、なぜか、パートナーになると、
急に受け取るのを渋りだし、受け取るものに関しての注文が多くなり
ませんか?
ああでもない、ここが違う。
さんざんダメだしをした挙句、くれないとあきらめていないでしょうか。
無防備になるのが、怖いのです。
そして、どこかで、競争があるのです。
家族の平和のために。
あるいは、あなたの周囲の平和のために。
私たちができること。
子供からプレゼントをもらったときのように、両手でしっかりと受け止めて
みませんか。
パートナーの愛を。
世界のために、あなたの家族に平和をもたらしましょう。
山下ちなみのプロフィールへ>>>