選択の時 ~40代からというリアルな生き方~

『4』という数字は、日本では、あまり好まれない数字の一つ。
この『4』という数字は、慢性的な問題を癒しながら、
人生に新しい土台を築く時という意味もあるそうです。
また、40というようにゼロが後ろについてくる場合、
この学びの威力が10倍になるということを意味するそうです。
ちなみに、『5』は変容。人生に変容をもたらすチャンスで、
新しい生き方を始める年。
(参考文献:こころを癒すと、カラダが癒される  VOICE
    チャック・スペザーノ&ジェニー・ティスハースト著)


私も、40代になる頃から、漠然としながらも、マンネリな何かを感じていまし
た。何をどうしようかとか、何かをどうしたいとはっきり思うわけでもない。
けれど充実していて満足しているとは言えない毎日に、なんとなく疑問を感じ
ている。
そんな中、この春先に遠く離れた場所で一人暮らしをしていた父が病気で倒れ
、生命の危機に瀕するという時を迎えたのです。
いよいよ、覚悟していた時が来たんだなーという感じでした。
母を亡くしてからも、2人姉妹で長女の私は、生まれてから、
ずっと感じている責任の重さと共に、父の事が気がかりでした。
父の事ばかりを気にしていては、結婚を選択できずにいる問題を抱えている事
に気づき、カウンセリングで癒していきました。
それで、おもいきって流れに身を任せてみると、
♪おもえば遠くへ来たもんだ♪と、
実家からかなり遠方の長男に嫁いでいたのです。
あまりに遠くて、父とは年に一度顔をあわせる程度。
それでも、お互いが健康で幸せであればと願い続けて、
今ある生活を大切にしてきました。
父が倒れ、真夜中に病院から連絡が入ってから、父の側にかけつける中、
母を亡くした時の痛みに駆られました。
何故なら、病気がまたもや母と同じ脳外科だったから。
私が看護師として一番最初に配属されたのも、脳神経センター。
その病態も、治療も、経過も、予後も、知り尽くしている世界。
ご縁があるなーとおもいつつ、父が選択する生命力を受け入れる事に意識を向
けながら、帰省しました。
父の容態は予断を許さない日々が続きましたが、「まだ10年生きたい」
という言葉どおり、麻痺を残しながらも、生命の危機から脱し、
今度は、後遺症を受け入れ、生活を変容させて行く段階に入りました。
お互いに、ここまでの日々にすでに疲れ果ててしましたが、
ここからが本当に辛い日々の始まりでした。
後遺症があっては、とても一人暮らしは出来ません。
必要に迫られた介護を必要とする生活とは・・・。
父も、私も、この先、どうすればいいのか。
友人に、地域相談室に、介護専門員に、親戚にと色んな人に相談しました。
思春期頃から、私は父が苦手で、ケンカばかりする相性。
それでも、昭和始め生まれの父は、家族の大黒柱たる者、男子たる者、
と振る舞い、何でも自分の思い通りしてきたタイプ。
私の元の家族は、そんな父を思い通りにさせる事でまとまってきたタイプ。
私の夫は、「よくそんな父の奴隷のような事ばかりするし、聞けるなー。
介護が必要になったら、自分の思い通りにばかりならないこと学べって、
神様が教えてくれてるんだから。」
と、すでに親の介護を経験し、受け入れて生活してきた夫は言ってくれる
けど、私には、父の側にいれば、元の家族の関係が出てきてしまう。
夫に指摘されても、全くその感覚もなく、父の思い通りにさせてあげたい
とばかり考えてしまい、このままでは夫との関係さえ壊してしまう危険を
感じるほど。
頑張れば後遺症も良くなるし、また一人暮らしをしたいって希望を捨てずに
リハビリに取り組み頑張る父。
そんな父を励まし続けたいけれど、年齢を考えても、この病気を機に、
そろそろ一人暮らしの在り方にもリアルに親族で考えないとならない時。
今、日本で抱える大きな問題の一つ。
介護や医療の現場では、療養型を減らし、介護型の方向に目が向けられて
いるけれど、すでに、介護難民といわれる人が出てきているらしいのです。
介護を必要とする需要が増える一方、受け入れ先がその数に見合わず、
介護に従事を希望する人も続かず、辞めてしまうのだとか。
「死ぬ場所は、やっぱり自宅で」と言ってた時代から、
病院のベットに変わり、今向かっている先は、一体、どこなのかしら?
と、父の一件を通して、痛感させられました。
私も、40歳になり介護保険を支払うようになって、年をとったんだなーって
思うし、自分だって、いつ何時どうなるのかわからない、
病気になる確立は高まる年齢になってきているのも事実。
そして、リアルに父の高齢化や病気や介護を必要とする生活の変化を免れず、
受け入れて行く時を迎えました。
この経験は、特に、『誰も犠牲にならない選択が必要』とされるし、今まで
当たり前だった人生の慢性的な問題を見直す時だと気付かされたのです。
平均寿命が約80年の日本です。
ならば、後半の40年、どう生きていくのか新しい土台が必要のようです。
この新しい土台を築いていく先に、
50代という新しい生き方を学ぶ人生に続くのかな?と思い、
大きな選択の時もまた、この40代に訪れるような気がするのです。
よりリアルに、社会や家族やパートナーと結びついて土台を築き生きていく時。
そんな40代の私は、カウンセリングサービスを退会する事を決めました。
40代からの心理学の投稿もこれで最後となります。
いつも、最後まで読んで下さった皆様に、心よりお礼を申し上げます。
長い間、ありがとうございました。
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