パターンの心理学

ビジネスに限った事ではありませんが、やろうと思う事に手を付けられなかったり、やろうと思う事に手を付けるけれどもうまく進まなかったり、やっている事が度々失敗したりという経験はないでしょうか。
このような時には、自身で気がついていない“私のパターン”が潜んでいる事がとてもよくあります。パターンは、心の持ち方、人の言葉や状況の捉え方、起こった出来事の感じ方といった心理面のみならず、考え方、思考の立て方、何かの作業時の物の見え方、何かに対する注意の向け方、作業の仕方など自分関わる様々な分野に及んでいます。
物事が上手く進んでいる時には持っているパターンが良い方向に上手く働いているのですが、何か繰り返して上手くいかない事がある場合には、何らかのパターンが影響して邪魔をしている可能性がとても高くなります。

同じ状況で、同じ考え方や行動をして、上手くいかないのがパターンですから、逆にいうと、このパターンを見つけ、パターンの修正を行えば、うまくいくようになるのですね。

様々な方の、うまくいかないパターンを探っていくと、多くの方々に共通して辿り着くのは“自信”の問題です。
自信が無い事がその根底にあって、人により表面上に現れる多種多様なパターンは人により多種多様なパターンを作り出しているのですね。

せっかくうまくできている事や、本当に自分には価値がある事に自信がないと、その上に積み上げられる言動を価値の無いものに貶め、成果を破壊してしまいます。
しっかりとした土台に築き上げているのに、自分でその土台を揺さぶって破壊しているようなものですね。
とてももったいない話です。

うまくいかない理由となる自分のパターンを見つけるには、いつもこう考えてしまう、いつもこうしてしまうといった、いつも繰り返してしている事に気を付ける事です。
特に、上手くいかない事柄について、その時の感情や考え方、不安要素、自分で持っているルールについて棚卸ししてみるのもいいかもしれません。
また、私たちは、真実の自信を持っている時には、自信について何ら意識をしていません。
なぜならば、それが普通の状態だからです。
逆に、自信について意識がある部分は、自信がないところです。
自信が無いところは、私たちは饒舌になり、自信が無い事を感じないための偽物の自信を持つことがあります。
しかし、偽物の自信は、自分の中に違和感があり、本当の自分はそれを知っています。
そこから出る言動にもパターンが潜んでいますので、自信のない部分をヒントにパターン探しをされてもいいかと思います。

パターンの修正方法ですが、ほとんどの場合、自信が無い事に行きつくので、自己価値を認め、自信をつける事になります。
自信をつけるにはいくつかの方法がありますが、その代表的な例を挙げると
①自分を責めない事
②自分を褒める事
③上手くいかなくても、それは何かのためのプロセスだと理解すること
④自分で結論が出せない事は考えない事
です。
これらを実践していくと、自信が育まれ、やがてうまくいかないパターンが無くなっていきます。それと同時に、うまくいくパターンが芽を出してきます。

—–

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。