成功の要件～自信を持つこと～

私たちが「こうありたい」「こうなりたい」と何か目標を持ってそれを叶えようとするときに必要な事の一つに“自信”があります。
“自信”とは、書いて字のごとく「自分を信じる」事そのものです。
この“自信”がないと、目標に向かって進む過程で状況を客観的に判断できなくなって誤った選択をしたり、気持ちがブレてしまい苦しい思いをしてしまうことがとても多くなります。
私は、例えば「これができるから自信がある」とか、「こういう実績があるから自信がある」といった、具体的な根拠に根差したものではないと思っています。
確かに、何か出来る事があったり、これだけ頑張ったという事があったり、過去に実績があることは自信につながります。しかしそれだけでは不十分だと思うのです。
それらは、本当の意味で自分を信頼する為のきっかけを与えたり、補強をしたりというサポートにしか過ぎないのです。
では、本当の意味での自信とは何かというと、自分を責めなくなる事ではないかと思うのです。
私たちは、人に厳しく自分に優しいと思いがちですが、実際は人に優しく自分に厳しいものです。
自分が何かを失敗したときに自身に投げかける言葉と友人などの大切な人が同じ失敗をしたときに掛ける言葉を比べてみると、それは理解できるのではないでしょうか。
前者は「私って、本当にダメ」といった感じで自分を責めるのに対して、後者は「大丈夫、何とかなるよ」などと励ますような言葉掛けをしますね。私たちは責められるほど心に余裕が無くなります。
それを常日頃から自分に対してやっていては、心の余裕が無くなってしまい、また自分にダメ出しをしている訳ですから、自分を信じることなんてできなくなってしまいますね。

自信とは自身の内面に何か暖かい感覚が湧き上がってくる泉があるような、そこはかとない“感覚”を生じさせます。
何が起ころうと、泉から湧き上がる暖かいものが心をすぐに満たしてくれる、そんな感じなのです。

自分を責めないというと、「それは自分を甘やかしているだけなのではないか」と思われる方がいらっしゃるのではないかと思います。
自分を責めない事と、自分を甘やかすこととは、実は似て非なるものなのです。
“自分を甘やかす”とは、起こった事を認めず、あるいは自身に起こった事を誰かのせいにしてそれと向き合わない姿勢です。
一方、“自分を責めない”という事は、起こった事を受け容れ、そこで自身の選択や行動の責任を認め、しかしそれについいて裁かないという事なのです。
“いい”とか“悪い”の判断をしないという事なのです。

自分を責めることこそが反省だと思っていたり、自身を戒めて２度と同じ失敗を繰り返さないようにしなければならないと思っておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか？
でも、その方法では心が傷つき、委縮してしまって、本当の意味での自信を持つことはできません。

自分に自信を持ち、成功するためには、自分を責めない、自分を裁かないという選択こそが必要なのです。