ドラえもんの歌にあるように「あんなこといいな、できたらいいな」と、今はないけれど、それが出来た時の未来を考える。
それを手にした人達が、どんなふうにその商品を使うのかを想像できる能力。
消費者が、何となく胸の内に持っているけれど、言葉にできていない求める気持ちを、読み取ることで、素晴らしい商品を開発できるようになります。
例えば、工事現場の指揮をとる立場の人や、イベントの指揮をとる立場の人。
先を読めないと、とんでもないことになってしまいます。
工期というのは決まっていますし、イベントも開催日が決まっています。
最後が決まっているので、それまでに何をどうやるか、誰にどう動いてもらうかということまで、読めなくてはいけません。
はたまた、どんなトラブルが考えられるかや、その対処法まで、ある程度考えておくことも必要かもしれません。
先を読む力というのは、とても大切なのです。
この先、どんなものが求められるかと、今よりも少し先のことを考えないと、商品の仕入れはうまくいきません。
プレゼンテーションをするにしても、商談相手が、将来に何を望んでいるかがわからなければ、心に響く言葉を使うことができません。
先を読むのは、人を知ることではないかと私は思っています。
人が何を望んでいるかもそうですし、人が何を感じ、どういう行動をするかを読み取ることではないかと思うのです。
また、その人が何を得意で、何が不得意なのかも、知っておく必要があります。
そうでないと、複数で仕事をする場合など、計算が不得意な人に、計算を頼んでしまったり、文章が不得意な人に、文章の作成を頼んでしまったりしてしまいます。
そうすると、どういういことが起こるのか?と、考えられることが、先を読むということではないでしょうか。
先を読めれば、工期や納期が迫っている場合は、最適な人を最適な場所に配置することで、期間を守ることができるでしょうし、工期や納期に余裕があるのであれば、不得意ジャンルを、克服する為に、すこし練習してもらう期間をとることだってできます。
上司や部下の関係や、対お客様と接する場合であっても、先を読む能力は大切です。
その上司や部下、お客様を知っておく必要があるのです。
その上司や部下が何を望み、どんなときに、どんな反応をするのかを知っていれば、自分が発した言葉や態度によって、その上司や部下がどういう反応をするかとうことを予想することができます。
予想することができれば、良い反応を返してもらえるような態度や言葉を使うことができるのです。
お客様個人のことを知るのは、難しいかもしれませんね。
でも、その為に多くの会社はお金を使ってアンケートをとったりします。
お客様は、何を望んでいるのか?次に何を望むのか?
先を読むには、人を知ること。
つまりは、人に興味を持つことが大切になります。
私達は、達成すべきことがある場合、その達成すべきことにだけ集中してしまいがちです。
工事を完了しなくてはいけないのであれば、工事を完了することだけに集中してしまうという感じです。
確かに、工事を完了することは大切ですが、そこに関わる人への興味を持てないでいると、とんでもない失敗をしてしまうことだってあります。
一緒に仕事をする人に興味を持つ、依頼主に興味を持つ、消費者に興味を持つ、様々な人に興味を持つことで、何を望んでいるのか、この先どういう行動をするのかが、読めるようになってきます。
プロの棋士は、何千手も先まで読むそうですが、そこまで先を読めなくていいのです。
まずは、人に興味を持つことが大切です。
私達人間は、他と分離し、孤独になったときに問題を抱えてしまいます。
何かがうまくいかないときは、自分以外の誰かに興味を持ってみることが大切なのです。
もちろん、うまくいっているときでも、自分以外に興味を持ってみましょう。
他者と繋がり、自分にも他者にも興味を持つことで、先を読む力というのは身についてきます。
—–