オープン前から、かなりの人気で、オープンと同時に、お客様が並びました。
その結果、オープンしてすぐに、品薄状態になり、一時閉店となってしまったのです。
このお店、海外の小物を格安で販売するお店なのですが、色が綺麗で、品数も豊富。
となると、女性に人気が出るのです。品数が豊富というのは、人の心に「豊かさ」そのものが、印象づけらます。
色が明るく、綺麗というのは、人の心に「暖かさ」を、印象づけます。
「豊かさ」や「暖かさ」は、実は人が何かを購入する時に、大きく影響するキーワードなのです。
想像していただきたいのですが、大きな店内に、商品がほんの少しだけ置かれている状況。
何だか寂しい感じがするのでは、ないでしょうか?
また、人によっては、「寒々としている」と思う人もいるかもしれませんね。
また、想像してみて下さい。
青色の商品や、黒に近い商品ばかりが、陳列されている様子を。
どんな感じがするでしょうか?
やはり、寂しい感じや、寒々と冷え切った感じがします。
もちろん、青色や黒色の商品であっても、魅力的なものはたくさんあります。
洋服なんて、寒くなってくると、黒に近い色が、とても多くなってきます。
でも、人間の購買欲というものを考えてみると、「豊かさ」や「暖かさ」を、イメージできる状態が、購買欲がアップする状態なのです。
つまり、お客様に「買いたい」という気持ちをもっていただくには、「豊かさ」や「暖かさ」を、意識する必要があるのです。
先に書いた、一時閉店してしまったお店ですが、商品が少ない状態でも、無理矢理に営業することは、もしかしたら可能だったのかもしれません。
でも、行列に並んでまで、期待に胸ふくらませたお客様に、寒々としていて、決して豊かとは言えない商品の数量で、営業を続ければ、お客様のそのお店に対する印象は、「寒々としている」「欠けている」というものに、なってしまっていたかもしれません。
オープン直後に、一時閉店などすれば、普通は、お客様が離れていってしまいます。
ですが、このお店、未だに人気があるのです。
整理券をもらってまで、買い物したいと思っているお客様が、たくさんいます。
何故か?
おそらく、「一時閉店するぐらいに、人気があるお店」という印象を、お客様が持ってくれたからではないでしょうか。
人気があると言うことは、やはり「豊かさ」を連想させます。
商品不足を解消し、様々な色の商品を、たくさん取り揃え、暖かさを印象づけることができれば、更に人気は続くでしょうね。
ちなみに、商品の種類を豊富にすることも大切ですが、種類を豊富にし過ぎると、店舗の場合は、お店の中がゴチャゴチャした感じになってしまいます。
カタログなどの場合でも、ゴチャゴチャした感じになりますね。
飲食店などでは、商品の種類を豊富にし過ぎると、メニューが多くなりすぎるということになってしまいます。
そうすると、お客様が欲しい物を、なかなか見つけられないということも、発生してしまいます。
ですから、種類を豊富にと言っても、適度な種類にしなくては、いけませんね。
適度な種類を、豊富な量、準備することが、お客様の購買意欲を上げる秘訣です。
また、お客様に「暖かい」印象をもってもらうことも、購買意欲を上げる方法です。
暖かいと言っても、店内をただ暖かくすれば良いというものではありません。
あくまでも、「暖かい」というイメージです。
黒に近い色の商品が、多かったとしても、その中に暖色系の商品を入れることで、暖かさは印象づけられます。
また、店舗販売やサービス業の場合、接客にあたる人の対応が、「暖かい」ことも重要です。
表情一つとっても、冷たい表情よりも、ニッコリ笑顔の暖かい表情の方が、お客様の心も緩むのです。
商品の場所を聞きにきたお客様に、「あっそれなら、あちらです」と言うよりも、その商品の所まで案内してくれれば、暖かさをお客様は感じてくれます。
みなさんの中にある、「豊かさ」のイメージはどんなものでしょうか?
「暖かさ」のイメージはどんなものでしょうか?
そのイメージを膨らませて、色々とチャレンジしてみるといいかもしれませんね。
自分が売る側の立場に立ってしまうと、ついつい在庫状況や、廃棄ロスのことを考えてしまい、豊かさと暖かさのイメージから、かけ離れた状態にしてしまっているものです。
あくまでも、お客様が、「豊かさ」と「暖かさ」を感じることができるというのが、大切です。
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