先日夫の祖母が亡くなり、はじめて夫側の親族と過ごすことになりました。
結婚式の時に一応顔合わせはしたものの、バタバタした中ほとんど挨拶くらい
しかしていなかったので、きちんとお話するのは今回が初めてのこと。
結婚して戸籍上は夫の家に入ったものの、その親族とはほとんど面識がないと
いうのも何か変な感じだなぁと思っていた私。
というのも、私側の家族は、親族の繋がりが深く(仲がいいかはさておき…)
法事などにもきちんと家族や親戚が集まる家系なんですね。
例え出席できなくても、きちんとみんなに声はかけるし、お墓参りもきちんと
するし、それが普通なのかと思っていたのですが。。
ところが、夫の家系は、そういうのが全くないんです。
法事で呼ばれたことはもちろんないし、お正月に集まることもなく、お墓参り
にいくと言えば「そんなのわざわざしなくていいのよ〜。」とあっさりと返さ
れてしまう始末。
こんなものなんだ…と驚きつつ、まぁよくある嫁姑や親族関係のトラブルに
巻き込まれなくていいのかなぁと良い方に納得もし(私の方の家系はそうい
うトラブルが昔から多く嫌気がさしていたところもあるので)、でも一方で
そういう付き合いが全くないというのも何かちょっぴり寂しい気がしていた
んです。
もちろん楽は楽なんだけれど、本来あるべきものがないような感じもして。
だから、今回はじめて夫の親族の集まりに顔を出すことになり、ドキドキの
連続でした。
大勢の知らない人達に一気に囲まれ、顔と関係を一致させるのも一苦労。
宗派や地域の習慣もうちの家系とは全然違うので、どこまで手伝いしていい
のかもわからず右往左往し…。
でも、男性と女性の役割がしっかり分かれているところは一緒なんですね。
やっぱりそういう世代なんだろうなぁと、妙に納得したり。
でもそんな中でも、真剣な話し合いもある中、親族やいとこ達が夜を徹して
昔話で盛り上がっていたりして、こういう光景はなんかいいよなぁとしみじ
み思ってしまいました。
もちろん私は初対面で彼らとの思い出はないのですが、久しぶりに会う親族
が集まって、どうでもいいことを楽しそうにワイワイ話している姿は、見て
いて心地いいものです。
お祖母さんも92歳の大往生だったので、こんな風にみんなが幸せに笑い合え
る時間をもてたのかもしれませんが。
でも、大人になると忙しくて殆ど集まることもない親族が、こうやってまた
集まって少しでも共有できる時間をもてるのはいいことですよね。
それだけお祖母さんがみんなから愛されていた証だろうし、それが一番の供
養になるのかもしれません。
夫の親族にも次に会う機会があるのかはわからないし、最近は親族や家族の
繋がりはどんどん薄れてきていますよね。
私自身もどちらかといえば、そういうことを面倒くさいと思ってしまう方だ
けれど、でも、こういう人間同士のいい所はちゃんと引き継いで残していけ
たらなぁと思いました。
家族でも、親族でも、友人同士でも。
人の集まる所に摩擦はつきものでも、繋がりを感じられるのもやっぱり人が
集まる所で。そんな輪が少しずつ広がっていくことを祈って。。
塩田純子