◇どうして病気になるんだろう?

今年のテーマの一つに「健康」を掲げてから、一月の間に2回も風邪をひい
いて寝込んでしまいました。
熱が出たり鼻水が垂れたりしながら、布団の中でウンウン唸っているのは苦
しいですし、家族やまわりの人達にも心配や迷惑をかけてしまいます。
「どうして、本人にとってもまわりの人達にとってもいいことのない『病気』
になってしまうのかなぁ?」という疑問をもとに、今回のコラムを書きたい
と思います。
●アカウンタビリティの側面から見てみる
私達が学んでいる心理学の考え方の一つに「アカウンタビリティ」というも
のがあります。
政治や企業活動などでも使われるこの言葉は、「説明責任」と訳されること
が多いようですが、
「自分に起こることは全て自分の選択の結果である」
「その結果に100%の責任を持つ」
という考え方と捉えていただければと思います。
この「アカウンタビリティ」という考え方からすると、僕の体調不良は、僕
がそうなることを選んだ結果である、ということになります。
●風邪をひくことで得られるメリットがある?
僕は、「今から風邪をひこう」と思って風邪をひいた訳ではありませんが、
もし、自分が選んで(望んで)風邪をひいたのだとしたら、「風邪をひくこと
で何らかのメリットが得られる」と感じていたのだと思います。
風邪をひくことで得られるメリットというと、「普段はできないことができ
る」というのが真っ先に思い浮かびました。
具体的には、「ずっと寝ていられる」とか、「何もしなくていい」といった
ものです。
他に僕にとってのメリットを探してみると、「奥さんに甘えられる」という
のが出てきました。
喉が渇いたと言っては水やお茶を持ってきてもらい、体の節々が痛いと言っ
てはさすってもらったりマッサージをしてもらったり、汗をかいたと言って
は着替えを用意してもらったり… という具合に、普段はしないようなこと
や出来ないようなことのオンパレードです。
他にも、うわ言のように「熱い〜」とか「寒い〜」とか「痛い〜」とか「し
んどい〜」と言えることも、メリットであると感じているようです。
後は、僕が病人になると、奥さんやまわりの人がやさしく接してくれて、気
にかけてくれるというのもメリットの一つでしょう。
●病気になる目的と本当に欲しかったもの
もし、僕が風邪をひきたくてひいていたのだとしたら、その目的は、風邪を
ひいてしんどくなりたかったのではなくて、風邪をひく前から求めていた、
「何もせずずっと寝ていたい」「奥さんに甘えたい」「『苦しい』とか『辛
い』といったネガティブな感情を外に出したい」「奥さんやまわりの人達に
気にかけてもらって、やさしく接してもらいたい」というものを満たしたかっ
たからなのだと思います。
これらのものを満たすための手段として「病気」を使っていたとも言えます。
これに対して100%の責任を持つには、まずは、自分が満たしたかったもの
や、手段として「病気」を使っていたことを受け入れて認める、そして、そ
の上で「じゃあ、誰もしんどくない形でそれが得られる他の手段はないか
な?」というのを探してみて、実際にやってみることで100%責任を持つこ
とになり、さらには、リーダーシップというところにつながってくるのだと
思います。
それが見つかって、実際にやることで病気にならないのかどうかはわかりま
せんが、少なくとも、病気という手段を使って手に入れたかったものが手に
入る確率はグッとアップするでしょうし、自分もまわりの人達も楽でしょう。
柄にもなくこんなことを考えているから体調を崩してしまうのかも… と思
いつつ、そんな新しい手段を模索中です。

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